柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

あばれはっちゃくのライバルがまだライバルじゃなかった頃

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上記リンクの過去記事で、次作で主人公長太郎を演じる人達が前作で、どんな役で出演していたかを紹介しました。その時に5代目長太郎役の酒井一圭さんが前作の4代目『痛快あばれはっちゃく』に出演しておらず、その関連で4代目に出演していた5代目の長太郎の同級生、大下五郎役の大島和徳さんと島崎達也役の宇梶忠男さん、追加で5代目のライバル高田秀彦役の阪田智弘さんを紹介し、初代に出演した2代目のライバルの邦彦役を演じた長野昇一さんも紹介しました。

その後、作品や過去記事を見返してきて、3代目『熱血あばれはっちゃく』のライバル輝彦役の小池満敏さん、4代目『痛快あばれはっちゃく』のライバル信彦役の草間忠宏さんの前作での出演を確認できたので、上記リンク記事から、5代目同級生役、ライバル役、2代目ライバル役の記事を削除して、こちらの記事に移転し、ここで改めて『あばれはっちゃくのライバルがまだライバルじゃなかった頃』として、紹介したいと思います。

佐藤邦彦がまだ佐藤邦彦じゃなかった頃

佐藤邦彦は2代目『男!あばれはっちゃく』の5年生の時の長太郎のライバル。父ちゃんの上司・佐藤部長の息子で長太郎と同じくみゆきちゃんに恋をしていた男の子です。邦彦を演じたのは長野昇一さん。長野さんは前作、初代『俺はあばれはっちゃく』27話でお祭り好きの江戸っ子、長太郎と張り合うヒトミちゃんの従弟サトル役で出演していました。

『俺はあばれはっちゃく』DVDBOXのブックレットには、吉田友紀さんへのインタビューの中で、栗又さんも長野さんの出演もカメラテストであることが明記されているので、2人ともに次回作『男!あばれはっちゃく』の主人公長太郎候補としての出演だったと思われます。

『俺はあばれはっちゃく』27話より

井上輝彦がまだ井上輝彦じゃなかった頃

3代目『熱血あばれはっちゃく』の井上輝彦を演じた小池満敏さんは、2代目『男!あばれはっちゃく』43話でカワムラ マサシ役で登場しています。浅見道場に通うマサシは同じ道場に通うタケダ イチロウと共にみゆきちゃんに対決を申し込みにきました。

『男!あばれはっちゃく』43話より

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小池さんについては、上記リンクの過去記事でも書きましたが、その後プロゴルファーになった可能性が高く、1970年5月14日生まれかもしれません。

もしも、私が調べた小池さんの生年月日が正しければ、『熱血あばれはっちゃく』は主演の長太郎役の荒木直也さんが1970年10月13日生まれ、ヒロインのあけみちゃん役の浜村砂里さんが1971年3月18日生まれ、あけみちゃんの友人のみどりちゃん役の浅井星美さん(現・浅井星光さん)が1970年7月7日生まれなので、長太郎の同級生レギュラー子役の6人のうち(私が分かっている範囲で)4人が『熱血あばれはっちゃく』(1982年4月10日~1983年3月26日)のドラマの設定年齢よりも1学年上の6年生だったことになります。(ぶっちゃけ『熱血あばれはっちゃく』の写真集を持っている人は、3代目のレギュラー子役の生年月日を全員把握しているんだろうなあ)

飯田信彦がまだ飯田信彦じゃなかった頃

『熱血あばれはっちゃく』41話より

4代目『痛快あばれはっちゃく』で信彦を演じた草間忠宏さんは、3代目『熱血あばれはっちゃく』41話でハヤシダ ケンタロウを演じています。父ちゃんの大事な仕事相手の林田建設の会長の孫のケンタロウ。その為にケンタロウが父ちゃんの大事にしていた魚拓にいたずら書きをしてダメにしても、得意先の孫なので怒るに怒れないという。この林田建設の会長さんが水戸黄門を尊敬する水戸黄門マニアで、その孫のケンタロウは茨城からやってきた子。

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茨城からきたというと、5代目長太郎がそうだったりしますが、もしかすると、3代目でケンタロウが茨城から来ていたことを踏まえると、4代目長太郎は茨城からの転校生にする予定だったりしたのかもしれません。41話のサブタイトルは「俺よりはっちゃくマル秘作戦」で、ケンタロウが長太郎も呆れるいたずらっ子であったことから、草間さんも、栗又さん、長野さん、先に『熱血あばれはっちゃく』34話に出演した坂詰さん同様に、次期長太郎候補としての出演だったのかもしれないなって思います。

高田秀彦がまだ高田秀彦じゃなった頃

5代目『逆転あばれはっちゃく』で秀彦を演じた阪田智弘さんは、4代目『痛快あばれはっちゃく』81話に登場します。阪田さんが4代目で演じたのは、ローラースケートで遊んでいたまゆみちゃん達に言いがかりをつけて嫌がらせをしたマツノキ小の6年生6人組の1人です。6人組は長太郎に名前を聞かれて3人が名前を名乗るのですが、阪田さんが演じた少年は名乗らないので、名前がわかりません。

下記引用画像で阪田さんと一緒にいるのは、この81話のゲストであるマツノキ小6年6人組のリーダー格のウエダアキラ。演じたのは、矢野泰二さんです。矢野さんは1970年7月19日生まれ。子役時代は東京宝映に所属していました。『はいすくーる落書』(1989年・TBS)の猿橋直や『夏子の酒』(1994年・フジテレビ)等数多くのドラマに出演。また、MARKET-CLUBというグループで歌手としての活動もされていました。

『痛快あばれはっちゃく』81話より

大下五郎が大下五郎じゃなかった頃、島崎達也が島崎達也じゃなかった頃

『痛快あばれはっちゃく』90話より

4代目『痛快あばれはっちゃく』には、秀彦役の阪田さんだけでなく、5代目『逆転あばれはっちゃく』で長太郎の同級生の大下五郎を演じた大島和徳さんと島崎達也を演じた宇梶忠男さんが共に『痛快あばれはっちゃく』90話「男の恋はナミダ色マル秘作戦」に出演しています。

この話ではデートをしているカップルがいたずらされる事件が起きて、その犯人を捜していた少年が最初に長太郎に犯人扱いされてしまうのですが、その犯人扱いされた少年を大島和徳さんが演じていて、真犯人、怪人19面相役を宇梶忠男さんが演じていました。大島和徳さんは5代目では長太郎をいじめた役でしたが、4代目ではどちらかというと正彦系統の役だったと思いました。宇梶さんが演じた役は少し調子のよい感じで私は公一系統の少年だと感じました。(個人の感想です)

大島和徳さんと宇梶忠男さんは、5代目の1話から登場していて、比較的目立つ同級生役でしたが、次第に5代目での出演は減っていきます。それでも、2人は最終回はしっかり出演されました。5代目が打ち切りという形(そもそも5代目で『あばれはっちゃく』が終了予定だったという噂も目にしました)にならずに1年間続いていたら、2人とももっと話に多く関わっていたのかなって思いました。

たぶん、全員次回作の長太郎候補だったんじゃないかな

役名のある役、セリフが多く、メインのゲスト役だったり、そうでない役であったりするのですが、次回作でレギュラーとして出演していたのを見ていくと、長太郎のライバル、正彦の後継者の役を演じた人達が前作の『あばれはっちゃく』にゲスト出演していたのは、次回作の長太郎候補、もしくはライバル役候補としての出演だったのかなって思います。

他にも、次回作で長太郎やライバル、親友役での出演がなかった人の中にも、次回作の長太郎の年齢に近い人達は、その候補としてカメラテストを兼ねて出演されていたのではないでしょうか。

今回の記事タイトルは「あばれはっちゃくのライバルがまだライバルじゃなかった頃」にしましたが、既に当時の長太郎と張り合うサトルやケンタロウのような人物もいて、ライバルになる前に、既に前作でライバルだったんじゃないかって思ってしまいました。

8月生まれ(ドラマを見て分かる設定130)

『痛快あばれはっちゃく』48話より

しし座のまゆみちゃん

『痛快あばれはっちゃく』のヒロインまゆみちゃんは、8月生まれのしし座。しし座は7月23日~8月22日生まれまで。まゆみちゃんは8月生まれのしし座なので、8月1日~22日までのいずれかがまゆみちゃんの誕生日。まゆみちゃんが8月のしし座と分かる話が48話。ただ、8月の何日かまでは分かりません。そこで、私は日にちが正式に決まっていないことをいいことに、まゆみちゃんは8月8日生まれのしし座に自分の中だけで、勝手に決めました。

なぜか。

それは、私が8月8日生まれのしし座だからです。日にちが決まっていないのなら、8月生まれのしし座の範囲内で日にちを決めても問題ないよね。ファンの一人が自分の誕生日と同じだと勝手に思ってもいいよね、という図々しい理屈です。それと、まゆみちゃんの血液型はA型なんですが、私も血液型はA型なのです。

8月生まれのしし座でA型で同じだし、非公式で自分の中で同じ誕生日にしてもいいよね、という勝手な理屈。8月生まれのしし座のA型の人達はたくさんいるけども、でも、楽しみとして思うことは自由よね、という。

ちなみに

サラッと書きますが、実は私の名前、本名も「まゆみ」だったりします。名前が同じで同じ8月生まれのしし座のA型。なら、生まれた日にちも一緒だと思い込んでもいいよね、と思ってしまったのです。年齢は2歳年下で、それこそ、年齢も同じで名前も8月生まれも星座も血液型も同じまゆみさんがいると思うけれども、それでも名前と誕生月と星座と血液型が自分と一緒なことが嬉しくて、誕生日が明確に出ていないのなら、許容範囲内で同じだと思って、ちょっと喜ぶくらいはいいよね、という。

まあ、単に名前と誕生月と星座と血液型がまゆみちゃんと同じで嬉しかったというお話でした。

あばれはっちゃくとその友人の親戚達

親戚の人達

あばれはっちゃく』には、長太郎やその友人の従弟やはとこ、親戚の子達が登場して騒動を起こす話がありました。初代『俺はあばれはっちゃく』の恵子ちゃんと正彦の2人はまたいとこ(はとこ)の関係、2代目『男!あばれはっちゃく』のカヨちゃんは長太郎の母方の従姉、4代目『痛快あばれはっちゃく』のマリちゃんも長太郎とは従姉弟関係で、この4人はレギュラーとして出演していましたが、この4人以外で、ゲストとして出演した長太郎と同年代、少し年上のいとこやはとこ、親戚の人を紹介していきます。

初代『俺はあばれはっちゃく』から

ヒトミちゃんの親戚のお兄さんの北野マモル

『俺はあばれはっちゃく』24話より

『俺はあばれはっちゃく』24話に登場する北野マモルは、山形から長太郎の姉てるほのクラスに転校してきた中学生。北野君はヒトミちゃんの親戚のお兄さんです。ヒトミちゃんが北野君を長太郎に紹介した時に「親戚のお兄さん」と紹介しているのですが、どのような血縁関係か説明をしていないので、親戚のお兄さんとしか分かりません。北野君はてるほに恋をしますが、てるほの友人であるチカに惚れられてしまって、とても困ってしまいます。北野君を演じた八幡さんは2代目『男!あばれはっちゃく』12話にも出演されていました。

ヒトミちゃんの従弟のサトル

『俺はあばれはっちゃく』27話より

27話に登場した東京からきたお祭りが大好きなヒトミちゃんの従弟のサトル君。サトル君とサトル君を演じ、2代目で邦彦を演じた長野昇一さんに関しては、これまでも過去記事で何度か書いてきたので説明は割愛します。

2代目『男!あばれはっちゃく』から

みゆきちゃんのいとこのオカムラトシオ

『男!あばれはっちゃく』20話より

『男!あばれはっちゃく』20話に登場したみゆきちゃんのいとこのトシオ君。トシオ君は横浜からきたみゆきちゃんと同い年のいとこです。なんとなく、気障な性格ないとこでしたね。幼稚園の頃にみゆきちゃんと一緒にお風呂に入ってたりして、長太郎を怒らせていました。トシオ君とトシオ君を演じた鈴木政晴さんに関しては、下のリンク先の過去記事で触れていますので、興味がありましたらお読みください。

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長太郎のまたいとこのツクバハナエ

『男!あばれはっちゃく』71話より

少女漫画家を目指して群馬から出てきた長太郎のまたいとこ(母方のはとこ)のツクバハナエちゃん。長太郎からは「バナエ」と呼ばれています。すごく積極的で行動力のある女の子。長太郎とは幼稚園の時に結婚の約束をした仲だったりします。長太郎がみゆきちゃんを好きなのを見抜いてからかったりしていました。

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ハナエを演じた久保田理恵さんは、宮川ひろ先生の児童文学『おかあさんのつうしんぼ』を映画化した日活の児童映画『おかあさんのつうしんぼ』(1980年公開・武田一成監督)で千葉夕子役で出演しています。ちなみに、『おかあさんのつうしんぼ』は1982年こども傑作シリーズでテレビドラマ化されていて、この時のテレビドラマでは『あばれはっちゃく』シリーズでお馴染みの田口成光さんが脚本、監督が山際永三監督、主演の夕子役が水沢真子さんでした。

あばれはっちゃく』シリーズファンから見ると、2代目長太郎のはとこのハナエと4代目ヒロインまゆみちゃんが同じ夕子という人物を演じていたんだなっていう見方が出来て面白く感じます。

3代目『熱血あばれはっちゃく』から

実とルミちゃんの従兄のケン

『熱血あばれはっちゃく』20話より

『熱血あばれはっちゃく』20話に登場し、ルミちゃんと仲良くしていて長太郎の兄修一郎を絶望のどん底に叩き落した少年ケン。実は、北海道から来たルミちゃんと実の従兄。ルミちゃんから「ケン兄ちゃん」と呼ばれているケンを演じたのは、細川明さん。細川さんは当時、劇団東俳に所属されていました。劇団東俳には、2代目で克彦、3代目でカミジョウを演じた織田真早彦さんも所属されていましたが、細川さんも所属されていて、また、実を演じていた山住高広さんも所属されていました。

1982年の雑誌広告

あけみちゃんのいとこのマユミ

『熱血あばれはっちゃく』40話より

40話に登場したあけみちゃんのいとこ。自分が通う四ッ葉学園へ編入させようと母親と一緒にあけみちゃんの家にやって来て、2人であけみちゃんとあけみちゃんのママに四ッ葉学園への編入を促します。あけみちゃんのパパがマユミちゃんの母親に「ねえさん」と呼んでいることから、マユミちゃんはあけみちゃんの伯母の娘。マユミちゃんの母親があけみちゃんのママを「あさこ」と呼び捨てにしているので、マユミちゃんの母親は、あけみちゃんのママのお姉さんなのかも。ただ、あけみちゃんのパパの姉も可能性としては低いけれど捨てきれない。どちらにしても、父方でも母方でも伯母の娘で、ドラマの中で苗字が出てこないので苗字は不明。

マユミちゃんの母親がみゆきちゃんのママを演じた藤江リカさんで、あけみちゃんのママがヒトミちゃんのママでもあった木村有里さんなので、この2人が揃って長太郎に対する愚痴を言い合う場面は、もうすごい笑えます。

マユミちゃんを演じた若生良子さんは、他に高見知佳さん主演の『おてんば宇宙人』(1981年・日本テレビ)等に出演していました。名前が4代目ヒロインのまゆみちゃんと同じことから、3代目のこの時点で次作のヒロインの名前として「マユミ」という名前が出ていたのかな。

ただ「マユミ」という名の女の子は初代32話にも登場していて、それとは別人で原作でも「相倉マユミ」という名前の登場人物がいて、5代目でも長太郎の姉、カオルの友人として真由美さんが登場しているので、「マユミ」という名前はごくありふれた名前なんだろうなって思っています。私の小学校時代のクラスにも私を含めて3人の「マユミ」がいたし、転校先にも2人マユミさんがいましたから。人気のあった名前だったんですね。昔は。

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5代目『逆転あばれはっちゃく』から

あかねちゃんの親戚のお姉さんの小林弥生

『逆転あばれはっちゃく』17話より

『逆転あばれはっちゃく』17話に登場した、ヒロインあかねちゃんの親戚のお姉さんの小林弥生さん。弥生さんの父親は植木職人。弥生さんは父親の弟子と恋仲なのですが、高所恐怖症の弟子との交際を父親に認めてもらえず、その恋人の恐怖症を長太郎がなんとかするという。ちなみに弥生さんの父親小林房之介を演じたのが2代目での邦彦の父親役を始めとして、『あばれはっちゃく』シリーズではお馴染みの恒吉雄一さんでした。

弥生さんを演じたのは早乙女朋子さん。早乙女さんは脚本家桂千穂さんに師事し日活に入社。現在は日活を退職され作家滝川杏奴さんとして活躍されています。第8回小説すばる新人賞受賞、日本文芸クラブの会員です。旧Twitter(X)であかねちゃんのお姉さん役を演じていたことをツイートされていました。ドラマの中で、あかねちゃんは弥生さんのところが親戚の家だと長太郎に言うのですが、どういう血縁関係の親戚かは言わないので、従姉なのか、はとこなのかは分かりません。

4代目『痛快あばれはっちゃく』はいなかった

ゲストとして出演してきた長太郎とその友人達の親戚の子達は以上かな。初代、2代目、3代目、5代目には長太郎やその友達の親戚がゲスト出演してきましたが、4代目『痛快あばれはっちゃく』には、登場していませんでした。長太郎の従姉はレギュラーメンバーのマリちゃんがいたけれどゲストではないし、清、信彦、マヤ、トシ子、まゆみちゃん、けい子ちゃんの親戚やいとこやはとこも登場しませんでした。

4代目はいつもの子ども達の親戚の子はゲストとして登場しませんでしたが、その代わりというか、広田先生の古い知り合いの息子で、長太郎とはっちゃくの座を競い合うマツモトシンタロウが74話に登場しています。マツモトシンタロウを演じた高村宏希さんは、他に『ドラマスペシャル但馬屋のお夏』(NHK・1986年10月18日放送)、『かあさんせんせい』(フジテレビ・1985年10月18日放送)等に出演されていました。

『痛快あばれはっちゃく』74話より

熱心にピンク・レディーの振付を覚える長太郎(ドラマを見て分かる設定129)

『俺はあばれはっちゃく』1話より

長太郎の部屋にあるピンク・レディー

『俺はあばれはっちゃく』の長太郎の部屋には、ピンク・レディーの写真が飾ってあります。上記引用画像にあるように、1話から長太郎の部屋にある3枚のピンク・レディーの写真。上記引用画像では小さいので、もっと分かりやすく大きく確認出来る『俺はあばれはっちゃく』18話の場面の示します。

『俺はあばれはっちゃく』18話より

この3枚のピンク・レディーの写真を調べてみると、同じ写真がヤフオクやメルカリ等で売られているのを見つけることが出来ました。それを見ると、写真の裏側にピンク・レディーの曲の振付の写真があり、振付を覚えることが出来るようになっていました。

page.auctions.yahoo.co.jp

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山勝のピンク・レディー集振付カード

調べていくと、山勝でピンク・レディーの写真の裏に振付の写真があるカードだったことが分かりました。未開封で3枚入りの商品も売られてたり、箱で売られているのが確認出来ました。長太郎が部屋に飾っていたピンク・レディーの写真は、山勝が売っていた振付を覚えることが出来る写真カードだったんですね。

aucview.aucfan.com

熱心にテレビを見て振付を覚える長太郎

ピンク・レディーの振付を覚えることの出来る山勝のピンク・レディー集のカードを持っていた長太郎。ここから、長太郎が熱心にピンク・レディーの振付を覚え、マスターしていたことが推測出来ます。ただ、小道具として長太郎の部屋にあるだけの飾りで、長太郎がピンク・レディーの振付を覚えていた訳ではないと思う人もいるかと思いますが、長太郎は2話で『走れ!ピンク・レディー』を見ながらカメレオン・アーミーの振付を踊っています。

そこに洗濯物を持った母ちゃんが来て、長太郎に「また、踊っているのかい」と話しかけていることから、長太郎がよく踊っていることが分かります。長太郎の部屋にあるピンク・レディーの振付を覚えることが出来るカード、母ちゃんの言葉と、実際にテレビを見ながら踊っている長太郎を見ることで、ピンク・レディーの振付を長太郎は熱心に覚えていたと言えるのです。

長太郎は「ピンク・レディーぐらい踊られないと時代に取り残される」と言って、洗濯物を干そうとした母ちゃんを引き留めて、一緒に踊りの続きをしているのです。当時は、ピンク・レディーの振付を熱心に覚える子どもは多かったので、長太郎も、また、その一人だったということですね。

『俺はあばれはっちゃく』2話より

一体感

小道具はその場や登場人物にあったものを用意して、その登場人物の趣味や個性を表現しているのかなって思います。それとも、脚本に書かれていることを表現するのに、見合ったものを既存の小道具の中から、すぐに用意出来る物を使って、特に意味を持たせることなく、使っている可能性もあるのかな。どちらにしても、見ている視聴者の私はちょっとした背景の小道具を見て様々な思いを駆け巡らせます。

それは、ドラマに出てくる小道具やテレビ番組は現実に存在していたもので、私も見ていたり、使っていたものがあるので、それを確認することで、なんだかドラマの人物と一体感を感じられて、私は得をした気分になって嬉しくなるからです。皆さんはどうですか。

文太の家はやっぱりお金持ち(ドラマを見て分かる設定128)

土地の持ち主

『俺はあばれはっちゃく』16話で、文太の祖母が3000万円で購入した水戸の将軍様が書をしたためた徳川家に代々伝わる屏風を文太が破壊したことで、偽物であることが分かります。文太の祖母は書道家で書道教授美玉書院主幹なので、こうした著名な人物が書いた屏風に価値を見ていたのでしょうね。

『俺はあばれはっちゃく』16話より

さて、この話に登場する文太の家はとてもお金持ち。古くからの地主とのこと。父ちゃんが文太と祖母の自転車の弁償のやり方が気に入らなくて、壊れた自転車と迷惑料として新品の自転車のつり銭を返しに行った時に、文太の祖母の話から父ちゃんが務めている駅前デパート(向ケ丘遊園にあった向ヶ丘ダイエー店)の土地が安部家の土地だということが分かります。

「聞くところによると、あなた、駅前デパートにお勤めのようですわね」

「へぇ、そいつがどうかしましたか。あっしは、営繕課の桜間というものですが」

「ご存知かしら。あのデパートの土地は私のところがお貸ししているんですのよ。あの支店長さんが、亡くなった主人の親友でしてね」

文太の祖母の話だと、安部家の土地を貸しているとのこと。現在は父ちゃんの務めていた駅前デパート、もとい、向ヶ丘ダイエー店は閉店してしまいましたが、その跡地は再開発され、それなりの価値を持っているようです。現実とドラマは違いますが、そのままあの土地の地主の文太は、今でもそれなりにお金持ちなんでしょうね。

noborito.biz

最近作られた贋作

安部家には3000万円で購入した、水戸の黄門様が書をしたため代々徳川家に伝わってきた屏風があり、文太の祖母はそれをとても大事にしていたのですが、文太がその屏風をめちゃめちゃにしたことで、偽物だったことが分かりました。その時に、長太郎が千切られた屏風の紙を見ると、偽物を作った時の材料の新聞が。それで、屏風が偽物だと分かったわけですが、その新聞の記事が東京オリンピック開会式の記事。そこから、新聞紙が1964年10月11日の新聞だと分かります。『俺はあばれはっちゃく』は1979年のテレビドラマですから、その新聞を材料に使った時点で、せいぜい古く見積もってもたかだか15年前に作られた偽物だったということですね。

『俺はあばれはっちゃく』16話より

ちなみに、『俺はあばれはっちゃく』がテレビ朝日で放送されていたところから、『あばれはっちゃく』で登場する小道具の新聞は全て朝日新聞。それで、1964年10月11日朝日新聞と検索をすると、上記の長太郎が持っている新聞記事と全く同じ新聞記事を以下のサイトにある「あのとき!」1964年金メダルラッシュに興奮の項目で見ることが出来ます。

ちょっとだけ未来の話

屏風が贋作だと分かった日は、文太が壊した母ちゃんの自転車の代わりに文太の祖母からもらった5万円で新品の自転車を買って、すぐに壊れた自転車と領収証とつり銭を持って父ちゃんと長太郎が返しに行った日です。その日は父ちゃんが叩きつけた領収書に記入された日付から昭和54年(1979年)5月28日だと判明。16話の放送日は1979年5月19日なので、16話はちょっとだけ未来のお話だったんですね。

『俺はあばれはっちゃく』16話より

はっちゃくクイズ11・問題編

49歳

今日は私の49歳の誕生日です。ついに40代最後の1年が始まりました。年々思いますが、1年が過ぎるのが本当に早く感じます。

いきなり始まる・はっちゃくクイズ

さて、気分を変えて、今回は、誕生日ということで、X(旧Twitter)で見つけたハッシュタグ「#皆さんこの作品のキャラクターのお名前ご存知でしょうか」を使って、「はっちゃくクイズ」11回を出題します。今回は、原作に登場していて、初代『俺はあばれはっちゃく』ではゲストキャラクターになった人物限定です。なお、原作と名前や性別が変わっている人物は取り上げていません。10話に登場した朝比奈の爺さんの孫は原作では女子大学生、14話の父ちゃんの恩師の大熊先生は原作では女性の小野田先生なので除外しています。

原作に名前のある人物は原作の名前と表記、また原作に名前がなく、ドラマで名前がある人物はドラマでの名前(名前表記が不明な場合は平仮名でもカタカナでも正解とします、名前がドラマの画面内で分からない場合は原作の固有名詞とします)、原作にもドラマにも名前がない人物は、原作でその人物を示す固有名詞を正解とします。問1と問6は2人分の名前を答えてください。

皆さんこの作品のキャラクターのお名前ご存知でしょうか

問1

『俺はあばれはっちゃく』1話より

問2

『俺はあばれはっちゃく』6話より

問3

『俺はあばれはっちゃく』16話より

問4

『俺はあばれはっちゃく』16話より

問5

『俺はあばれはっちゃく』16話より

問6

『俺はあばれはっちゃく』17話より

これを機会に原作『あばれはっちゃく』も読んでみてね

上記の人物達は、原作ではドラマとは微妙に違う形で長太郎と関わっていきます。原作とドラマと通じるところと違うところ、同じなのにちょっとした経緯や設定の違いで、印象が変わる面白さなどを味わうのも楽しいと思います。

 

『男!あばれはっちゃく』に登場した『帰ってきたウルトラマン』のメイツ星人

貴重な資料

以前、X(旧Twitter)で、唐沢なをき先生の以下の投稿を見ました。

この投稿を見て、私が思い出したのが、アマダから発売されていた『男!あばれはっちゃく』のミニカードです。なぜなら、そのミニカードには、メイツ星人(もしくはぜラン星人)のマスクをかぶった長太郎のカードがあるから。多分、唐沢なおき先生が書かれている『あばれはっちゃく』の写真集は、3代目『熱血あばれはっちゃく』放送中に出版された『あばれはっちゃく』写真集のことだと思います。私は写真集を所有していませんが、『あばれはっちゃく』の写真集は『熱血あばれはっちゃく』時代に出したものしかないはずですから。

さて、唐沢先生の投稿の続きを見ていくと、平成になって『ウルトラマンメビウス』にメイツ星人が登場することになり、そのメイツ星人を作るために、『あばれはっちゃく』の写真集に写っていたいたメイツ星人を参考にしたいたことが分かります。

メイツ星人が登場した『あばれはっちゃく』の話

メイツ星人は『帰ってきたウルトラマン』33話「怪獣使いと少年」(脚本・上原正三さん、東條昭平監督)に登場した星人です。ぜラン星人は同じく『帰ってきたウルトラマン』31話「天使と悪魔の間に…」(脚本・市川森一さん、真船禎監督)に登場した星人です。私はどちらの話も好きなのですが、どちらも強烈に心に楔を刺す人間の善と悪を考えさせられるお話です。

帰ってきたウルトラマン』には、『あばれはっちゃく』シリーズに関わった人達が多く制作に関わっています。『あばれはっちゃく』のプロデューサーの鍛冶昇さん、初代『俺はあばれはっちゃく』、『男!あばれはっちゃく』の監督の山際永三監督、脚本家の田口成光さん。国際放映は『ウルトラマン』シリーズの下請けでしたし、ウルトラマンシリーズ第二期にも関わっていましたし、国際放映の小道具の中にメイツ星人のマスクがあったりしたのでしょうね。

それで『男!あばれはっちゃく』のミニカードやお話の中に小道具として登場させていたのだろうと思います。ちなみに、メイツ星人のマスクを小道具として使っていた話が『男!あばれはっちゃく』20話「ユーレイ大好きマル秘作戦」。空き家の洋館で行われた肝試しの飾りとして使われています。

『男!あばれはっちゃく』20話より

余談ですが、メイツ星人は『あばれはっちゃく』以外にも、1973年TBSで放送されていた国際放映のドラマ『へんしん!ポンポコ玉』5話でも登場していたそうです。

レアなのはメイツ星人の写真だけではなかった!

さて、メイツ星人の写真はとてもレアであることは、唐沢先生のXでの投稿から分かりますが、そもそも、その写真が掲載されている『あばれはっちゃく』の写真集も、現在では、とてもレアで貴重な本なのです。ここに来てくださる『あばれはっちゃく』ファンの方達には、どれだけ資料的価値がある写真集であるか分かると思うのですが、ファンでない人にとっては、ピンとこないと思います。

現在は絶版で復刻されておらず、10年前には中古本もなかなか売り出されておらず、最近になってアマゾンや古本屋やヤフオク、メルカリなどで出品を目にするようになりましたが、上記にあるアマゾンでの値段を見ると、17万円の高値がついています。

ウルトラマン』シリーズファンにとっては、メイツ星人の写真があり、それをもとに造形家の品田冬樹さんがメイツ星人を新たに作るための参考資料としての価値の比重が大きいと思いますが、『あばれはっちゃく』シリーズファンにとっては、どのような経緯で3代目あばれはっちゃくが荒木直也さんに決まったのか等、『あばれはっちゃく』に関する資料本として価値がある本なのです。物の価値というのは、何を大事にしているか、人によって変わるものなのだと、今回の件を通して思いました。

他に『男!あばれはっちゃく』は、今となっては入手困難な『キャンディ・キャンディ』のコミックス1巻も小道具として登場しています。それも、いがらしゆみこ先生のサイン付きで。『キャンディ・キャンディ』は、原作者の水木杏子先生と作画のいがらしゆみこ先生の関係で、漫画もアニメも現在では、簡単に見ることが出来ません。だからこそ、この小道具のコミックスは、現在ではとても価値のある物ですが、それに価値を見出すのは、私達世代までかもしれません。

あれだけ、世間を席巻した人気少女漫画、アニメの名作作品であるのにも関わらず、私よりも下の世代には無名になっているのが、とてもとても残念でなりません。

『男!あばれはっちゃく』56話より
『男!あばれはっちゃく』56話より

人によって変わるものの価値基準

当時の現場は、取り立てて特別な意識はなく、普通の小道具の1つとして、現場で使っていたのだろうと思います。時を経て、貴重な価値が出て、ファンや関係者がびっくりしたり、そこに価値を見出したのでしょうね。そして、それも全ての人にとってではなく、あるファンの間では、とても価値あるもので、関心のない人達にとっては、何の意味もないもの。同じものでも、ある人にとってはお宝で、そうでない人にとっては「ふーん」で終わるなんてことは当たり前ですが、この落差が個人的には、とても興味深く面白く感じます。

私にとって、とても有意義で面白い情報の発見や内容への言及をブログで書いていても、無反応で関心を持たれないブログ記事がある一方で、私が当たり前すぎて、何気なく書いてた記事に関心を持たれて、旧Twitterでブログ記事を拡散された経験があるので、特にそう感じます。そして、そういうことを通じて、人の価値基準の違いを知ることになりました。

私にとって『男!あばれはっちゃく』9話にアニメックがドラマに出てくるのは、話の流れ的に普通のことで、驚きも特別なことだとも思いませんでした。(そのアニメックで好きなアニメのポスターやセル画を見れたのは嬉しかったですが)、けれども、それに対して驚き、それがきっかけで『男!あばれはっちゃく』を見てみたいと思う人達がいる。何がきっかけで作品に興味を持つのか、どこを重点に思うかは人それぞれなのですね。

大切なもの関心があるものはそれぞれに違う

物の価値って、人よってこんなにも変わるものなのですね。みんな、それぞれに大切にしているもの、関心を持っているものが違っている。誰かにとって何でもないものが、誰かにとっては、とても大事で大切なもの。自分にとって価値がないものだとしても、誰かにとっては大切で大事な心の支えであるということを肝に銘じて、どんな物や人に対しても敬意を持って、大切にしていきたいなって、そんなことを思いました。

そして、今日は吉田友紀さんの57歳の誕生日。吉田さん、お誕生日おめでとうございます。