柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

母ちゃんの親戚(ドラマを見て分かる設定105)

長太郎の母方の親戚たち

『男!あばれはっちゃく』を見ていると、母ちゃんの親戚、長太郎の母方の親戚が多く登場してきたなって思います。なんといっても、その筆頭がドラマ『あばれはっちゃく』シリーズファンには、お馴染みのカヨちゃん。

カヨちゃんは母ちゃんの姪であると、父ちゃんが邦彦の父親の佐藤部長に紹介しているので、カヨちゃんが長太郎と信一郎にとって、母方の従姉であることが分かります。カヨちゃんのフルネームは中村カヨ子。設定段階では、17歳とありましたが、実際のドラマでは当初19歳として登場しています。また、美容師見習いで美容師を目指しています。カヨちゃんに関しては、23話の感想を書いた記事の中で、詳しく書いてあります。

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続いて、長太郎の母方の親戚として登場してきたのが、13話で登場した母方の祖父の「さの げんのすけ」。こちらも、登場した13話の感想を書いた記事で取り上げています。

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続いて、71話に登場した長太郎のまたいとこ(はとこ)のつくば はなえ。はなえに関しては、寺山先生が「つまり、長太郎のお母さんとばなえ君、じゃない、はなえ君のお父さんがいとこなんだそうだ」とみゆきちゃん達に説明をしているので、はなえもまた長太郎にとっては、母方の親戚になります。また、母方の親戚でもあるので、カヨちゃんにとっても、はなえはまたいとこ(はとこ)になるわけですね。

母ちゃんの地元を選んだ父ちゃん

13話に登場した長太郎の母方のお祖父ちゃんが群馬県高崎市に昔からある「馬庭念流」の剣道の師範ということで、母ちゃんが生粋の群馬人だと想定できて、長太郎達が元々住んでいたのが群馬県なので、群馬県は母ちゃんの地元、故郷なんだなってことが分かります。母方の親戚が多く登場する中で、父ちゃん(父方)の親戚の登場が少ないのを見ると、父ちゃんの地元は群馬県ではないのかなって思うんですね。

『男!あばれはっちゃく』の放送前の設定資料内容がDVD付属の解説書に書いてあるのですが、それによると、父ちゃんと母ちゃんの設定は以下の通りです。

桜間長治

 40才。長太郎の父親。頑固な職人気質の理容師。東京生まれで亡父の後を継いで床屋になり、大企業三星電気××工場の理容師だったが、縁あって東京本社の理容師勤務となる。それを機会に一家も上京。小さな店を買った。長太郎の悪童ぶりが気に食わず終始雷を落としているが、秀才の長男信一郎は溺愛し、東大へ進学させるためにも東京へ出てきたほどの親ばかである。

 高校時代柔道の選手だったのが自慢で、長太郎に手ほどきをしたのだが、本人は遂に黒帯になれなかった。大の酒好きで、酔うと見境なく人を投げ飛ばす癖がある。妻とは仲良く、日曜には店を手伝う。

桜間愛子

 38才。長太郎の母。長治にはもったいないほど陽気で庶民的な美人だが、夫とは理容学校の後輩で熱烈な恋愛結婚をした。上州名物カカア天下の通り亭主を尻に敷き、今では床屋の腕も夫より上と自負し、若い客には人気がある。長太郎の悪童ぶりにはいつも泣かされているが、その分信一郎には夫以上に期待をかけ、過保護のきらいもある。昔、のど自慢に出たほど流行歌が好き。酔えば泣き上戸。

(『男!あばれはっちゃく』DVD‐BOX付属解説書から引用)

実際のドラマでは父ちゃんは理容師ではなく、前作『俺はあばれはっちゃく』に続いて大工になり、母ちゃんの名前も「愛子」ではなく、原作、前作と同様に「和子」になっていて、企画設定と実際のドラマでは違いがあるのですが、ドラマを見ると、この設定の一部がところどころにドラマに生かされているなって感じます。

信一郎に対して父ちゃん達が期待をかけているところや、また『俺はあばれはっちゃく』でも母ちゃんは歌が得意で好きでしたが、これは母ちゃんを演じた久里千春さんがオペラ歌手を目指していたこと、歌手として活動していたことが影響して、ドラマの母ちゃんの趣味や特技に反映されているのだと思われます。

そのドラマに生かされたなと感じる設定では、父ちゃんが東京生まれ。母ちゃんは生粋の群馬人の人だということです。父ちゃんは東京生まれだけども、企画設定資料からは、東京育ちかどうかは不明で、もしかして東京で生まれて群馬に引っ越し、そこで育って理容師の学校に通って母ちゃんと出会ったのかなとか、母ちゃんの方が東京の理容師学校に通って父ちゃんと知り合ったのかなって、いろいろと想像できるのですが、その辺ははっきり分かりませんね。

なんだか、ドラマの父ちゃんを見ていると生まれは東京かもしれないけれども、ずっと群馬に住んでいたようにも見えるし、母ちゃんは生まれてから今回、東京に引っ越してくるまで群馬に住んでいたように感じるのですね。父ちゃんと仮に東京の理容師学校で出会ったとしても、父ちゃんの方で母ちゃんの地元で生活するのを選択したように感じます。父ちゃんの母ちゃんに対する配慮はドラマを見ていてとても感じるし、母ちゃんが大好きなことは見ていて分かるので、企画設定の熱烈な恋愛結婚という設定もドラマに生かされているなって感じます。元々、初代『俺はあばれはっちゃく』でも、父ちゃんと母ちゃんはイチャイチャしていて、てるほに呆れられていましたからね。

そんなわけで、父ちゃんは母ちゃんと結婚して、母ちゃんの地元で過ごすことを選んで群馬で生活していたんだろうなって思うわけです。13話での父ちゃんのお祖父ちゃんに対する態度とかを見ても、そんな感じがするんですよね。いや、そうではなくても、自分の妻の父親に対しては、ある程度の遠慮というか、苦手意識はあるものなのかな。うちの父親も母方の祖父母に対しては、遠慮というか他人行儀なとこはあったし、義理の父親とは言っても、元々は他人ですから、ある程度の距離、礼儀は保っているものなのでしょうね。

母ちゃんの旧姓から

母ちゃんの旧姓は13話で母方の祖父の「さの げんのすけ」が登場しているので、「さの」だってことは分かるのですが、漢字が不明。また、カヨちゃんはドラマの中で父ちゃんの口から佐藤部長に「妻の姪」だと紹介されているので、13話に登場した長太郎と信一郎のお祖父ちゃんは、カヨちゃんにとっても、お祖父ちゃん。さらには、カヨちゃんのフルネームが中村カヨ子なので、カヨちゃんのお母さんが母ちゃんの姉か妹の可能性が高く、またカヨちゃんのお父さんが母ちゃんの兄か弟で婿養子の可能性も0でもないけれども、その可能性は『男!あばれはっちゃく』が放送されていた1980年3月~1982年3月の時代では薄いかなって思います。

はなえも長太郎の母方の親戚。母ちゃんとはなえの父親がいとこ同士で、長太郎と信一郎、カヨちゃんから見て、はなえは、またいとこ(はとこ)。カヨちゃんが母ちゃんにとって姪であるということは、カヨちゃんの名字と母ちゃんの旧姓の違いから、カヨちゃんの母親が母ちゃんの姉か妹の可能性が高く、カヨちゃんの母親とはなえの父親もまたいとこ同士になり、カヨちゃんから見ても、はなえは母方のまたいとこ(はとこ)に当たるわけです。

母ちゃんの故郷群馬の色の強さ

『男!あばれはっちゃく』は、母ちゃんの地元だと設定されている群馬の色を強く出している印象を受けます。前作『俺はあばれはっちゃく』の母ちゃんが比較的、父ちゃんを立てていたのとは違って、母ちゃんも自己主張を出してきて、それは初代『俺はあばれはっちゃく』の後半から少しずつ出てきたように思うのですが、2代目からは企画段階で意識して出してきたように企画設定を読んで感じました。『男!あばれはっちゃく』の母ちゃんも父ちゃんを立てていて、それはシリーズ通して一貫しているのですが、ただむやみに夫に尽くすだけではないようになってきたのは、社会や女性、主婦に対しての見方の変化があるのかなって思ったりしました。