柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

長太郎の親友の親

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『俺はあばれはっちゃく』15話より

スピンオフ

あばれはっちゃく』シリーズでは、スピンオフで前作に出演されていた俳優の人達が別人として、シリーズの後作品に再登場してくることがありました。スピンオフとは、今ではドラマの脇役だった人物を主人公にして新たに作った作品のことになっていますが、元々は前番組のドラマに出演されていた俳優の方が、後番組の作品でも別役で出演することを意味していました。

これは、あばれはっちゃくシリーズに限らず、昔のドラマでは当たり前にあったことで、また、シリーズではなくても、前のドラマの出演者が後番組のドラマに出演するというのもあり、さらには、テレビアニメの声優に関しても、前番組に出演していた声優が後番組にも出演するのが普通でした。

現在は、そうした意味での「スピンオフ」の意味合いが薄れてしまったので、私がここでスピンオフと書いても、間違ったことを書いているなって思われる人もいると思いますが、かつてのスピンオフの意味を理解してくださると嬉しいです。以前も過去記事で紹介しましたが、毒蝮三太夫さんがスピンオフを本来の意味でご自身の公式YouTubeチャンネルで話されていますので、見て理解していただけると嬉しいです。

公一の母ちゃん

そんなわけで『あばれはっちゃく』にはスピンオフで、シリーズ作品に再登場される俳優の方々が多くいて、それは1話限りのゲストだったり、間をあけての数本のゲスト出演だったり、準レギュラーだったりと様々な形がありました。その人数は多くて、とても1つの記事では書ききれないので、今回は長太郎の同級生、親友の親に絞って紹介していこうと思います。

今回、最初に紹介するのは、初代『俺はあばれはっちゃく』(1979年2月~1980年3月)で、長太郎の親友・沢田公一こともやしの母親を演じた青木和代さんです。青木和代さんは、公一の母親として初代『俺はあばれはっちゃく』から出演されています。公一の父親が亡くなった後、女で一人で八百勝を切り盛りして、公一を育てています。長太郎には比較的好意的で、勘違いやらが多いけども、気風が良い女性です。

私は初代26話で長太郎に「公一と仲良くしてやってくれよ」っていう場面がとても好きなんですね。この26話は長太郎と公一が喧嘩をしてしまう話なんで、この公一の母ちゃんの言葉がとても身に沁みるんです。あと、これは大人になって見直すと、ずっと当たり前のように毎日学校であっていて、ずっと友達でいるのが当たり前だと思っていたのに、大人になったら、今はどこにいるかも分からなくなってしまった友達のことを思い出すと、私はなんか泣いてしまうんですよ。

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『俺はあばれはっちゃく』26話より

章の母ちゃん

『男!あばれはっちゃく』で長太郎の親友の洋一が34話で転校していなくなってしまうと、35話で加納章が長野県から転校してきます。その章の母親を演じたのが、初代で公一の母ちゃんを演じた青木和代さんです。章は35話で登場しますが、母親の青木和代さんが登場するのは36話からです。初代の公一の母ちゃんは、夫と死別して公一の家は母子家庭ですが、章の方は父ちゃんと離れて暮らしていたりしていましたが、父ちゃんが健在で、章の母ちゃんと父ちゃんはとっても仲良しです。早とちりで人がいいところは公一の母ちゃんと似ているかなって思います。

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『男!あばれはっちゃく』36話より

あきらの母ちゃん

さて、ここで単発になるのですが、青木和代さんは4代目『痛快あばれはっちゃく』でも、長野県からきたあきら君の母親を演じています。え『痛快あばれはっちゃく』で青木和代さんが演じた長太郎の同級生の母親って、けい子ちゃんの母親じゃないの?あきら君って、加納章とは違うのって混乱されている方もいるかと思いますが、恵子ちゃんの母親を演じる前に青木和代さんは、『痛快あばれはっちゃく』38話「焼きイモケーキだマル秘作戦」に登場したあきら君の母親で登場しているのです。

ちなみにこの38話の脚本は田口成光さんで、『男!あばれはっちゃく』で章が初登場してきた話を書いたのも田口成光さんなのです。で、ここで2人の章とあきら君は共に長野県から来た子になっているのですが、脚本を書いた田口成光さんが長野県出身の信州人なのです!

で、私事ですが柿の葉の母親の故郷が長野県で柿の葉は長野県で生まれて、引っ越しですぐに長野県を離れましたが、子どもの頃は長野県松本市で育ったのです。母方の親戚がみんな長野県の人達、8歳からは長野で成人まで育ったので(ちなみに松本市市内で学区違いによる転校しています)長野県の言葉(方言)は私には分かるんですよ。で、ですね、2人の章とあきら君の一人称が「おいら」っていうのは、おいおいって思うんですわ。

だって、母方の伯父も、母の従兄の松本のおじさんも、同級生の男子もみんな自分のこと「おいら」って呼んでなかったから!いや、でも、同じ長野県とはいっても、田口成光さんの故郷である南信の飯田市と私が育った中信の松本市では、食文化、文化も言葉もちょっと違うので、南信で田口成光さんの世代では「おいら」って言っていたかもしれません。私、就職で飯田市に住んだ時に、同じ長野県なのに松本と違う!ってカルチャーショック受けましたので。

あ、2人の章とあきら君は長野県の方言を話してくれなかったけど、青木和代さんは「ずら」って言ってくれたので嬉しかったです。長野県では語尾に「ずら」ってつけますからね。ちなみに松本だと「ずら」の他に語尾に「だ」を付けて強く発音するのですが、飯田だと語尾につけるのが「だら」になっていて、これは隣県の静岡の言葉に近いんですね。静岡出身の友達が「だら」ってつけていて、ああ、飯田は静岡の方が近いもんなって納得しましたね。

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『痛快あばれはっちゃく』38話より

けい子ちゃんのお母さん

4代目『痛快あばれはっちゃく』2年目の6年生から登場してきた山本けい子ちゃん。そのけい子ちゃんの母親を演じたのも、青木和代さんです。けい子ちゃんという名前は、初代『俺はあばれはっちゃく』のレギュラーである松岡恵子ちゃんと同じ名前で、ヒロインのちょっと太めの友人というところも初代松岡恵子ちゃんと4代目山本けい子ちゃんは同じなので、こんがらかる人も多いんじゃないかなあって思います。

でも、初代の恵子ちゃんは金持ちの一人っ子で、4代目のけい子ちゃんの家はそうではなかったり、弟がいたりするので、そういうとこで区別がつくかなって思ったりもしています。

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『痛快あばれはっちゃく』79話より

他にも

青木和代さんだけでなく、長太郎の同級生の親を演じて、シリーズに出演されていた方々は他にも、たくさんいます。

例えば、前々回の記事で取り上げた『俺はあばれはっちゃく』でヒトミちゃんのママを演じ、『熱血あばれはっちゃく』であけみちゃんのママを演じた木村有里さん。『俺はあばれはっちゃく』9話でマサミの母親を演じ、『男!あばれはっちゃく』でみゆきちゃんのママを演じた藤江リカさん、『俺はあばれはっちゃく』35話で正彦の父親の見合い相手を演じ、『痛快あばれはっちゃく』で信彦の母親を演じた一谷伸江さん、『俺はあばれはっちゃく』22話で誘拐犯、『男!あばれはっちゃく』21話、22話で寺山先生の親友を演じ、『熱血あばれはっちゃく』で実の父ちゃんを演じた冷泉公裕さん、『俺はあばれはっちゃく』で正彦の父親の吉井部長、『男!あばれはっちゃく』18話で占い師を演じ、『熱血あばれはっちゃく』34話でもんたの父親役を演じた頭師孝雄さんもスピンオフでシリーズに再び登場してきてくれました。

今回は、わらさんのコメントをきっかけにして、青木和代さんに的を絞って大まかな役を紹介してみました。(漏れがあると思うので、後で少しずつ補完するかもです)青木和代さんも、また、『あばれはっちゃく』シリーズには欠かせない役者さんでしたね。