柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

『男!あばれはっちゃく』18話「大当たり!占い」感想

 

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『男!あばれはっちゃく』18話より

1980年7月19日放送・脚本・田口成光さん、監督・川島啓志さん

お久しぶり

今回は占い師役として、初代『俺はあばれはっちゃく』の正彦の父親・吉井部長役を演じた頭師孝雄さんが登場しました。

前回、17話の「ボタン戦争」の記事でも書きましたが、またまたスピンオフ起用の役者さんの登場です。

父ちゃんが占い師に占ってもらう場面は、初代の関係性を知っていると、よりおかしみを感じますね。

頭師さんが演じる占い師は、大阪弁を使っているのですが、頭師さんは大阪の出身。今回はそれがいかんなく発揮されているなって思いました。

吉井部長の時は、全く関西弁を(私は)感じなかっただけに、やっぱり役者さんの発音やイントネーションというのは、ちゃんとしているんだなって思いました。

声優やアナウンサーの人達も地方出身の人が多いですが、訛りや他の都道府県の人が聞いて不自然に感じるイントネーションやアクセントが出ている人はいないし、それでいて俳優(声優も含む)の人達は、役によって使う方言を使って演じていたりする。

中には生まれ故郷、幼い頃に長く育った土地や、両親、祖父母の故郷の言葉を習得している人がその土地の人を演じることもありますが、今回の場合は大阪出身の頭師さんの大阪弁を生かして、前作の『俺はあばれはっちゃく』の吉井部長とは、また違った個性で『あばれはっちゃく』シリーズに再登場させたのだなって思いました。

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『男!あばれはっちゃく』18話より

Nゲージ模型店

父ちゃんが占い師に占ってもらったのは、明日の仕事がうまくいくかどうか。

長太郎も成績が上がったら、Nゲージを買ってもらうということで、明日もらう通知表の結果を占ってもらうために、父ちゃんと一緒に占い師に占ってもらいます。

すると、成績があがること間違いなしと太鼓判を押されて、長太郎は喜び勇んで、模型店に駆け込んでいきます。

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『男!あばれはっちゃく』18話より

長太郎が入っていったお店。模型専門店のようです。看板の名前を見ると『JOY』と書かれています。実在するお店ならば、この看板を見ただけでどこのお店か分かるんだと思いますが、私は分かりませんでした。

長太郎は、これより前に学校帰りにこの店に洋一と邦彦と一緒に来ていて、Nゲージブルートレインを見ているんですね、これは初代『俺はあばれはっちゃく』44話でも長太郎が正彦と公一と同じように鉄道模型を見ているので、それを思い出しました。

私の記憶だと、3代目『熱血あばれはっちゃく』からは、Nゲージを見ている(欲しがる)場面って、そうそうないと思うのですが、初代『俺はあばれはっちゃく』(1979年2月~1980年3月)と2代目『男!あばれはっちゃく』(1980年3月~1982年3月)の時代は、Nゲージが小学生男児の中での流行りだったのでしょうか。なんとなく、時代を感じますね。

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『男!あばれはっちゃく』18話より

人捜し

長太郎は成績が上がると信じて、いっぱい予約しちゃうんですが、翌日にもらった通知表の成績はさんざん。占い師のとこに行って占いが外れた事に文句を言って、商売道具の手相を見る虫眼鏡を取って行っちゃう。

おまけに、軽トラックが動かなくて難儀しているおばさんの軽トラックを動かす手伝いをした時に、通知表の袋を川に落として水浸し。占い師のとこから取っていった虫眼鏡で通知表を乾かしてみたら、燃えてしまうという、泣きっ面に蜂状態。

父ちゃんの方はというと、占いが当たって、仕事がうまくいったと大喜びで帰宅。

信一郎が泣いているので、聞いてみると、オール5だと思っていた通知表に一つだけ「4」評価があるとのこと。父ちゃんはそれでも、満足だと言って、カヨちゃんも大丈夫だったでしょと信一郎に声をかける。さて、長太郎の方はと父ちゃんが聞くと、長太郎は燃えカスの通知表を指さし。

訳の分からない父ちゃんに母ちゃんが説明。事の顛末を知った父ちゃんは、長太郎に大怒り。虫眼鏡を返して、謝罪とお礼を言うために長太郎と一緒に占い師の下に。

母ちゃんも一緒に行って、その途中で寺山先生にもう一度、通知表を出してもらうお願いに行きます。

父ちゃんと長太郎は占い師とお店で食事をしていて、寺山先生のとこに行ってきた母ちゃんがそこに合流。

占い師が母ちゃんに見とれている時は少しドキッとしましたが、それは占い師が母ちゃんにいなくなった奥さんを見ていたから。

そこで、占い師が失踪した奥さんを捜していることを知り、長太郎はお詫びの為にその奥さんを捜すように父ちゃんに言われます。長太郎はNゲージを買ってもらう約束を取り付けて、占い師の奥さんを捜すことを引き受けます。

この時に、占い師は奥さんの写真を出して見るのですが、この時に長太郎に写真を見せていれば、話は解決したのになって思ってしまったんです。

だって、写真に写っているのは、長太郎が助けた軽トラックの運転手の女性だったのですから。

最終的には

けれども、それでは話が終わってしまうし、よく当たる占い師とは言っても、まさか長太郎が既に探している奥さんに会っているなんて知る由もないですから、仕方がないですよね。

長太郎の提案に占い師のおじさんは既にテレビの人捜しの番組に4回も出たけども、効果なし。得意の占いで、この町に奥さんがいると探しているけれども、見つからない。

自分の手相を見せて、占いの結果を長太郎達にいいながら、この町の松の木の下にいると手掛かりを伝えます。

長太郎はその松の木と奥さんの首にある黒子を手掛かりに探し出します。

ふと、占い師は自分の事は占えないと聞いた事があるんですが、これは奥さんの事をうらなっているからいいのか、でも、占い師は自分の手相で占っているしなって思ったのですが、そんな細かいことは気にしない。(気にしているけど)

で、長太郎はいろいろと積極的に人捜しをするんですが、度が過ぎてお巡りさんに怒られてしまうという。

それでも、なんとか占い師の奥さんを見つけるのですね。

長太郎は最初は本当の松の木を目当てに探していたんですが、ある「松の木」と書いた看板に目が行って(なんか、とってつけたような松の木)、これも「松の木」だよなってその下を見ると、あの時助けた軽トラックの女性が軽トラックで八百屋の移動販売をしている。

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『男!あばれはっちゃく』18話より

その時に落とした野菜を拾った時に見た女性の首に黒子があったので、この女性が捜していた人だと長太郎はその女性に質問を投げて、女性が答えると、ビンゴ。

長太郎は長太郎は占い師を呼んできて、ひと悶着あるものの、見事に人捜しを解決させます。

この女性も関西弁を話していて、この夫婦は大阪の人なんだなって思うのですが、この2人の子どものヤスシ君は関西弁を話さないんですよね。

占い師の奥さんの名前はレイコさん。演じた西川ひかるさんは大阪の人なんですが、ヤスシ君を演じた圓山淳也さんは関西出身ではなかったのかなって思います。

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『男!あばれはっちゃく』18話より

人捜しを成功させて、長太郎はNゲージを買ってもらって、ヤスシ君にそれを見せていたところ、寺山先生が新しい通知表を持って来てくれるんです。

長太郎は既に見た通知表の中身に関心がないんですが、母ちゃんが執拗に通知表を見ろって言うんですね、すると通知表の「責任をもって最後までやり遂げる」の項目が「5」になっていて、成績が上がっている。

結果的に、占い師の占いは大当たりで、母ちゃんはヤスシ君のお父さんが占いをやめたことを残念がります。

結果的に長太郎が占いの結果に怒って、虫眼鏡を取り上げ、ヤスシ君のお母さんを助けた事で、通知表を落として虫眼鏡を燃やし、その結果、人捜しをしたことで成績が上がったという流れになっていて、全ては長太郎の成績が上がる為の出会いと出来事だったのではないかなって思ってしまう不思議な話でした。

そうした縁を良いものにしていく、長太郎の実行力と人柄が当たるも八卦、当たらぬも八卦の占いを良いものにしたともとることが出来て面白い話だったなって思います。

ちょいとした小ネタ

長太郎が占い師の奥さんを捜している時に、いろいろな女性が出てくるのですが、植木を見ている女性達を捜している場面と、移動販売の八百屋で奥さんを見つけた場面を見てみると、服装は違うのですが、同じ女性が登場しているのに気づきました。

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『俺はあばれはっちゃく』18話より

話の流れとしては、植木を見ている方が先なんですが、収録はどっちが先だったのか。ドラマの中では同じ日なので、この女性が同一人物だとして、いったん家に帰って着物に着替えて、再び買い物に出たのかって思うと面白いですね。

後、ヤスシ君が地面にドラえもんの落書きをしているのも、ああ、初代『俺はあばれはっちゃく』の黒板にもこんなドラえもんの落書きがあったな、この頃はドラえもんの絵描き歌で覚えた描き方でドラえもんを描いていたなって懐かしく思い出しました。

くるくるてれびのカセットにも『ドラえもん』の絵描き歌があって、何度も繰り返し見て覚えた思い出。とても懐かしく感じました。

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『俺はあばれはっちゃく』18話より