柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

時を超えて

 私が去年から『あばれはっちゃく』についてネットで色々と調べていて印象に残った言葉がある。

「元気でいるだろうか?吉田友紀くん」

 私と同じように『あばれはっちゃく』を見て育ち、私より前にこの作品を思い出し、長太郎を演じた吉田さんを思い出した人のブログだったと思う。
この言葉がいつ書かれたものか、書いた人はどんな人か私には分からないけれど、この言葉は何年もネットの海を漂い、全世界に向けて発信され続けている。時を超えて。

 それを私が見た。こうしてふと思い出し彼が元気だろうかと思いを馳せる。この言葉は時を超えて永遠に問いかけ続けていくのだろう。
こうして30年以上も経っても忘れずにいた人達のなんと多かったことか。ネガティブで意地の悪い書き込みもあったけれど、そういったものも全部ひっくるめて『あばれはっちゃく』の作品の影響力の強さを知った。

 吉田友紀さんは幼い私達の心に強烈な印象を残して、30年経っても彼の演じた長太郎を思い出させ、懐かしく思わせ、今も元気を与え続けている。そして、時折りふと思い出させる。あの頃の吉田友紀さんを。そして、今の吉田友紀さんを。
吉田友紀さんが今も俳優の活動を続けているのを知ったのは昨年だ。吉田友紀さんが2年前に出演した『ウルトラ情報局』で言った言葉が印象的だった。

「桃太郎をやったのを鮮明に今でも覚えているっていう事は、それだけ印象深い。一本気な所は、まあ地でやれたところはあったんで、まあ、益々これからも一本気で正義感の強いような大人になれたら…と、充分いい歳ですけど、なっていきたいなと思います」

 子役の人達の中には昔と違うイメージになっていたり、その後、事件を起こしたりして思い出を壊される事があったりするけれど、今のところ吉田友紀さんに関してはそういった事はない。

 吉田友紀さんがどんな人かは私は知らない。実際に誰かが書いたように「嫌な奴」だったのかもしれないが、私がテレビから受けた印象のように「いい人」なのかもしれない。その実態は分からない。でも、私からみれば吉田友紀さんはヒーローだ。あれだけ芸歴も実績も演技力もある人が今では端役としてしかドラマに出ている事が信じられない。(『CHANGE』(2008年)とか、『臨場』(2009年)とか。勿体ない使い方をしてると思ってしまう…)

 子役は大成しないという人もいるかもしれないが、でも、今でも端役でも俳優を続けている吉田友紀さんを私は凄いと思うし尊敬する。『俺はあばれはっちゃく』の第14話で長太郎が父ちゃんにいう気持ちと同じだ。

「俺、父ちゃんが劣等生だったからって、ちっとも軽蔑なんかしてないぜ」

「元気でいるだろうか?吉田友紀くん」

 時を超えて今でもこの言葉はネットの世界を漂って、また誰かにすくわれるのだろう。いつまでも、いつまでも、そして思い出させ、今も元気でいる吉田友紀さんを知るのだろうな。