柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

力関係

「どうしよう、どうしたらいい?長太郎君」
(あの難しい台詞、今から覚える訳にもいかないしな)
「長太郎君、実はね…」
「うるせぇ!ちょっと待っててよ」

 第20話で正彦が学芸会当日に熱を出した事を知ったヒトミちゃんが長太郎に相談する場面。後で「ちょっと待っててよ」と柔らかい言葉が続きますが、「うるせぇ!」という言葉に驚きます。この時は長太郎が「俺についてこい!」と頼もしくこの危機を乗り切っています。

 また、第39話ではモデルの撮影場所から長太郎がヒトミちゃんを脱出させると、ある程度逃げたところでヒトミちゃんが恵子ちゃん達がいる博物館へ行こうと提案します。ヒトミちゃんは折角綺麗な服を着ているし、正彦がまた写真を撮ってくれるからと言うのですが、長太郎はそんなヒトミちゃんに呆れてしまいます。さらに珍しく長太郎がヒトミちゃんの事を「おまえ」呼ばわりしています。(この場面だけは長太郎とヒトミちゃんというよりは、吉田友紀さんと早瀬優香子さんの2人に見えました)

「おまえ、まだ懲りないのかよ」
「だって、折角綺麗な服を着てるんだもの。どうかしらね、この前の写真と比べてさ」
「冗談じゃないよ!もう、俺、やってらんない!」

 第53話ではヒトミちゃんをかばっている事を知らない正彦が長太郎を責めた時に、ヒトミちゃんが本当の事を言おうとしましたが、ヒトミちゃんを庇う長太郎の気迫に負けて言えませんでした。

「黙れ!いいんだよ、ヒトミちゃん何も言うな、な」

 これらの場面はヒトミちゃんより長太郎が主導権を握っているように思います。普段はヒトミちゃんに惚れた長太郎の方が立場が弱く見えたりするのですが、時々、このように2人の力関係が逆転する話がありました。
 
 以前、恋人同士の場合惚れられた立場よりも惚れた立場の方が強い(2人の精神的な立場で)と聞いた事があります。惚れた方が積極的に働きかけ自分との交際や結婚を相手に受け入れさせると、惚れられた方が相手の思いを受け入れた事になり、一度自分の気持ちを折っている事になるからだそうです。(惚れらた方の気持ちより惚れた方の気持ちの方が優先されたということになるみたいです)

 一見、惚れた方が惚れた弱みで相手に弱いような気がしますが、片思いではなく両想いになる(させる)とそれが逆転するようです。もしかしたら、長太郎とヒトミちゃんもそんな関係になっていたのかもしれません。