柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

ファンという力

一昨日、本屋でたまたま初代ウルトラマンを演じた古谷敏さんの自伝を見つけて購入した。それを読んで、ただ作品を好きで見て応援しているだけのファンの存在が作り手にとってどれだけ大切な存在か、人の態度や言葉が人の心にどれだけの影響を与えているかを知った。

人の心に応え、頑張り、頑張る人の姿を見てそれを支え、応援する人達がいる。そうした人の心で作り上げて来た作品が長い事世代を超えて愛されているのは、やはり人の心があるからだと思った。心や言葉で励まされる一方で心や言葉は時に鋭い刃にもなる事を知った。言葉と言うのは温かいがそれと同時に冷たいものでもあると思う。言霊という言葉通り言葉には力があるのだ。

『ウルトラ情報局』で吉田友紀さんが「特撮の現場って皆、仲がいいでしょ」と言っていたが、古谷さんの自伝を読んで益々本当にその通りなんだなと思った。互いに支えあい、古谷さんの影の努力をちゃんと見ている人がいて、分かってくれる人達がいる。

そうした現場の人達とその当時の多くのファンの人達に支えられて、あれほど過酷なウルトラマンを古谷さんは演じることが出来たのだと、そしてウルトラマンを支えた怪獣のスーツアクターの人達のプロ魂。本当に頭が下がる思いだ。

あばれはっちゃく』のシリーズでの撮影の裏話などを読んだ時も思ったが、これだけ作品に対して真剣に取り組み、辛い撮影でもしっかりと向き合って仕事をしている姿はテレビで作品を見ているだけでは分からないが、真剣だからこそ、作品が今でも面白く人の心に残っていくのだと思った。

作品の裏話はこうした自伝や後に出演者や関係者の人達が語ったりする事で少し知ることが出来る。きっと、私には分からない苦労ももっとしたのだろうなと思う。私は作り手が犠牲を払っているのに、ファンである私は何もしてあげられないと思っていたが、そうではないと知って少し安心した。