桜間家の飼い犬
前の記事で『痛快あばれはっちゃく』36話「父ちゃんが犯人マル秘作戦」(脚本・市川靖さん、松生秀二監督)が少し不思議な話だと書きました。その不思議なことというのは、桜間家の飼い犬のことです。
ご存じの通り桜間家の飼い犬はドンペイ(どん平、ドン平表記がありますが、初代DVDのブックレット表記のドンペイでこれからは統一していきます)。このドンペイ、4代目『痛快あばれはっちゃく』に関してだけは、どのような経緯で桜間家で飼われるようになったかが1話で判明しています。ドンペイは、まゆみちゃんが長太郎にあげた子犬。
なので、それ以前に桜間家には飼い犬がいないのですね。長太郎がまゆみちゃんからドンペイをもらったのが、つくし第一小学校に転校した小学5年生の時。4代目長太郎は学区の変更による転校なので、変わったのは学校だけ。住んでいるところは変わらず東京都世田谷区のまま。だから1年前の小学4年生の時も、東京都世田谷区に住んでいたということです。
じゃあ、この時の犬は?
さて、前置きが長くなりましたが、先に書いた4代目桜間家の飼い犬ドンペイがきた経緯と4代目長太郎が4年生の時も東京都世田谷区に住んでいたことを前提としたうえで、『痛快あばれはっちゃく』36話を見てみると、あの1年前の回想シーンで登場してきた長太郎が連れていた犬はいったいどこの犬なの?という疑問が出てくるのです。
36話でサンタクロースの格好をしたおじさんがドンペイをマジマジと見てある記憶を確信します。それは、1年前長太郎が犬と一緒に多摩川で落とした10枚の宝くじを探してのを見てたこと。それを長太郎に尋ねて1年前の暮れの回想が入ります。それはおじさんが宝くじを探す長太郎と犬を見ている光景。この場面は1年前だから長太郎が連れている犬はドンペイではないのです。
だって、場所はともかくドンペイは5年生になった時にまゆみちゃんにもらっているのですから。けれども、回想で出てきた犬はどう見てもドンペイ。おじさんもドンペイがあの時の犬で間違いないと言っています。でも、しつこいようですが、先に説明したように1年前の4年生の4代目長太郎はまだドンペイを飼っていないのです。もしも、これが1年前で犬がドンペイだとしたら、現実にはありえない光景になってしまうのです。
さて、少し本題からずれますが、今回、登場してきたこのサンタクロースのおじさん。2代目でお馴染みのお寺の住職熊田仙海を演じた竹田光裕さんですね。なんか、竹田さんの顔を見ただけで、一瞬だけ「あれ?2代目を見ていたっけ?」って混乱しました。わらさんのとこの園児の子達も混乱しなかったかな。これも、もちろん、スピンオフなのですが、分かっていても混乱しますね。
あの犬の正体は?
話を戻して、ここに来てくださる『あばれはっちゃく』ファンの皆さんは、あの36話の1年前に長太郎が連れていたドンペイによく似た犬の正体はなんだと考えますか?これが、4代目長太郎が6年生の時の話なら、話はすんなりと通るのですが、なにしろ36話は4代目長太郎が5年生の時の話。そうなると、1年前はまだドンペイを飼っていない時期だから、辻褄が合わなくなってくるのです。
そういえば、1話でドンペイを譲る時に、まゆみちゃんと一緒に来ていたまゆみちゃんの父親の春日教頭先生がドンペイを長太郎に託す理由に長太郎が大の動物好きだからと理由を添えていましたが、もしかしたら、大の動物好きの長太郎は近所の犬の散歩の代行をしていたのかもしれませんね。そのついでに、父ちゃんのおつかいで宝くじを10枚買って帰り道で落としてしまった、と考えれば長太郎が1年前に連れていた犬の説明もつくかな。
皆さんは、4年生の時に4代目長太郎が連れていた犬の正体はなんだと思いますか?