柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

あばれはっちゃくのクリスマス!

メリークリスマス!今日は12月25日。クリスマスですね。『あばれはっちゃく』でもクリスマスネタがありました。それも、だいたいが本編ではなくてアバンタイトルでやっていましたね。

それでは、初代『俺はあばれはっちゃく』から見ていきましょう。

長太郎サンタ

f:id:kutsukakato:20211225105902j:plain
f:id:kutsukakato:20211225105938j:plain
『俺はあばれはっちゃく』45話より

初代は45話「八百勝繁盛マル秘作戦」のアバンタイトルでクリスマスネタが登場してきます。私が持っている資料によると、45話はクリスマスの3日前、1979年12月22日に放送れています。本編は年の瀬のあわただしい八百勝(公一の家)での騒動がメインですね。

アバンタイトルで長太郎がサンタクロース、公一がトナカイに扮して、ヒトミちゃん、正彦、恵子ちゃん達にプレゼントを配ったのですが、それがどれもこれもびっくり箱。最後にヒトミちゃんからサンタクロースの長太郎にプレゼントが渡されています。

f:id:kutsukakato:20211225121445j:plain
f:id:kutsukakato:20211225121528j:plain
『俺はあばれはっちゃく』45話より
f:id:kutsukakato:20211225121607j:plain
f:id:kutsukakato:20211225121639j:plain
『俺はあばれはっちゃく』45話より
f:id:kutsukakato:20211225121720j:plain
f:id:kutsukakato:20211225121802j:plain
『俺はあばれはっちゃく』45話より

さて、長太郎サンタにびっくりさせられながらも、プレゼントを渡してくれた優しいヒトミちゃん。中身はフェルトで作った蛇のようなキャラクター。このオチはいかに。本当にヒトミちゃん達は長太郎サンタのいたずらを許してくれているのかな?なんか、この模様のような数字がこのマスコットの正体を暗示しているようですね。

タイムトンネル

f:id:kutsukakato:20211225125521j:plain
f:id:kutsukakato:20211225125601j:plain
『男!あばれはっちゃく』39話より

2代目『男!あばれはっちゃく』は39話「当たれ!チャウチャウ犬マル秘作戦」のアバンタイトル。2代目長太郎サンタは地球の裏側の子ども達にもプレゼントを届けようと、井戸ようなところに飛び込みます。

そして、ついた先がなぜか地球の裏側(多分、日本の裏側と言われるブラジルに行きたかったのだと思いますが)ではなく、昔の日本。2代目長太郎サンタは怪しい人物として、囲まれてしまいます。

「サンタクロース」だと懸命に説明しているのですが、この時代(恐らく江戸時代)にサンタクロースを理解している人はなく、さて、2代目長太郎サンタクロースの運命は?

f:id:kutsukakato:20211225125723j:plain
f:id:kutsukakato:20211225125800j:plain
『男!あばれはっちゃく』39話より

マッチ売りの長太郎

f:id:kutsukakato:20211225125935j:plain
f:id:kutsukakato:20211225130012j:plain
『熱血あばれはっちゃく』37話より

3代目『熱血あばれはっちゃく』では37話「愛の通信簿マル秘作戦」のアバンタイトル。長太郎がサンタクロースにはならず、さながら、マッチ売りの少女のようにマッチを売っています。長太郎がマッチを売っている町の風景がクリスマスなので、3代目のクリスマスはこれ。マッチ売りの長太郎も売り物のマッチで暖を取ろうとしますが、ちっとも温まらない。そこで、マッチ売りの長太郎が用意したのが、巨大なマッチ。実は、これ、ただのマッチ棒ではなくて……。さて、この結末はいかに!

f:id:kutsukakato:20211225130047j:plain
f:id:kutsukakato:20211225130110j:plain
『熱血あばれはっちゃく

プレゼントは?

4代目『痛快あばれはっちゃく』38話「焼イモケーキだマル作戦」のアバンタイトルでは、広田先生がサンタクロースに扮して、まゆみちゃん、信彦、清、マヤ、とし子達にプレゼントを渡していきます。しかし、長太郎だけプレゼントなし。

f:id:kutsukakato:20211225130337j:plain
f:id:kutsukakato:20211225130419j:plain
『痛快あばれはっちゃく』38話より
f:id:kutsukakato:20211225131226j:plain
f:id:kutsukakato:20211225131302j:plain
『痛快あばれはっちゃく』38話より

長太郎は広田サンタクロースが持つ袋をのぞき込みますが、あったと思っていたプレゼントが消えてしまって、広田サンタクロースは去ってしまいます。これが『痛快!あばれはっちゃく』の1年目のクリスマスネタ。2代目『男!あばれはっちゃく』のアバンタイトルでのクリスマスネタは先に紹介した1年目しかないのですが、4代目は2年目もクリスマスネタがあります。

広田サンタクロースは「また、来年」と去ってしまっていて、ある意味、これは次の年へと続きものなっているのですね。そういう訳で今回はオチまで書いています。

今年こそプレゼントを!

さて、2年目。4代目『痛快あばれはっちゃく』85話「赤い頭巾の女の子マル秘作戦」のアバンタイトル。5年生の時はサンタクロースからプレゼントをもらえなかった4代目長太郎。今度はプレゼントを貰おうと、張り切って巨大な靴下を作って、サンタクロースにプレゼントのお願いをします。

f:id:kutsukakato:20211225131444j:plain
f:id:kutsukakato:20211225131527j:plain
『痛快あばれはっちゃく』85話より
f:id:kutsukakato:20211225131642j:plain
f:id:kutsukakato:20211225131811j:plain
『痛快あばれはっちゃく』85話より

それにしても、長太郎のために多分クリスマスイブの夜だと思いますが、長太郎に付き合ってくれるまゆみちゃん、信彦、清、マヤ達の優しいこと。長太郎は上から降ろした巨大な靴下を4人に持ってもらって、空をかけるサンタクロースにお願いをします。そこに、なんと!父ちゃんが現れて、さて、長太郎は今度こそ、プレゼントをもらえるのでしょうか。

f:id:kutsukakato:20211225131717j:plain

『痛快あばれはっちゃく』85話より

歴代のクリスマスアバンを振り返って

なんか、こうしてみるとサンタクロースとプレゼントっていうのが多いように思います。ちょっと異色なのは、3代目『熱血あばれはっちゃっく』のサンタクロースにならないマッチ売りの長太郎のアバンタイトルでしょうか。

また、サンタクロースとプレゼントがあるものの、江戸時代の日本にタイムスリップする2代目『男!あばれはっちゃく』も異色ですね。長太郎が過去にタイムスリップしたことから、長太郎が落ちた井戸ようなものはタイムトンネルじゃないかなって思ってしまいます。

あと面白いなって思うのは、初代『俺はあばれはっちゃく』では、長太郎がサンタクロースに扮していることをヒトミちゃん達が承知していること。そこで、これは一つのイベントというかパーティのようなものなんだなって思うことが出来ます。

その初代『俺はあばれはっちゃく』とは違って、4代目『痛快あばれはっちゃく』では、広田先生がサンタクロースに扮しているということを長太郎達が知っているわけではないのですね。あくまでも広田先生とは別人、よく言えば広田先生によく似たサンタクロースのおじさんという認識なんです。その証拠に長太郎が自分のプレゼントのことを尋ねた時に「広田先生」ではなく、「おじさん」って言っているんですよ。

さらに、広田先生と別人だと裏付けているのが、長太郎が自分のプレゼントがあったと言った途端に袋の膨らみがパッと消えてしまったこと。これが一瞬で消えてしまって(よく見れば風船が割れただけだど)、それがこの広田先生によく似たサンタクロースは、偽物のようでいて、実は本当のサンタクロースなの?っていう不思議な気持ちを残していくんですね。普通の公園で小学生達と話していて、いかにも手作りの衣装と小道具で登場してきたサンタクロースはどう見ても広田先生がサンタクロースになった姿にしか見えないのに。

そして、『痛快あばれはっちゃく』の2年目のクリスマス。今度こそ、長太郎はプレゼントを貰おうと張り切って、巨大な靴下を用意して、空のサンタクロースに願いを言っています。こうしてみると、4代目ではサンタクロースは実在している存在かもしれませんよっていう扱いになっているんだなって思うのですね。

本編のサンタクロース

でも4代目『痛快あばれはっちゃく』で38話の本編で長太郎がサンタクロースの格好をしていたり、36話「父ちゃんが犯人マル秘作戦」では父ちゃんがサンタクロースの格好をして出ています。

それでも、ドラマ本編で長太郎がサンタクロースの格好をしてもパーティにおける仮装の一つだと分かるし、父ちゃんの場合はクリスマス季節に街にいるサンタクロースの格好をしてるんだって分かるようになっています。

だから、アバンタイトルに出てくる子どもが信じているプレゼントを配ってくれるサンタクロースとは違うんだってことは、未就学児でも分かると思うのですね(多分)。

それから、36話の話は考えてみるとちょっと不思議な話になっています。後は2代目ファンには懐かしい人もスピンオフで再登場していますね。それも含めて『痛快あばれはっちゃく』36話もまた別の機会に語りたいと思います。また、よくよく見返せば、他の代にもドラマ本編でサンタクロースに扮している姿があるかもしれませんので、そちらも気がついたら語りたいと思います。

f:id:kutsukakato:20211225214203j:plain
f:id:kutsukakato:20211225214237j:plain
『痛快あばれはっちゃく』38話より
f:id:kutsukakato:20211225214306j:plain
f:id:kutsukakato:20211225214335j:plain
『痛快あばれはっちゃく』36話より

小さい子達への配慮?

4代目『痛快あばれはっちゃく』ドラマ本編に出てきた長太郎サンタと父ちゃんサンタとは別に歴代のアバンタイトルに出てきたサンタクロースはプレゼントを配る子どもが信じるサンタクロース。

そのサンタクロースが初代では、長太郎が扮したサンタクロースになっていて実在しない架空の扱い扱いだと匂わしていたのに対して、4代目でプレゼントを配るサンタクロースは広田先生の仮装だった思っていたら、実は広田先生ではなくて実在しているサンタクロースかもしれませんよって示唆している。

初代の1979年から4、5年経った4代目の時代、1983年、1984年になると、プレゼントを配るサンタクロースは街にあふれているサンタクロースやパーティにいる仮装のサンタクロースとは別に実際しているかもって思わせている。

そういう意味でいうと、タイムスリップした2代目長太郎サンタクロースも、これが長太郎が扮したサンタクロースだというのはないのですね。だから、あくまでも長太郎によく似たサンタクロースが昔の日本に行ってしまったという形になっています。この昔の日本に行ったサンタクロースもサンタの不思議な力を感じさせますよね。本人は意図しないことで困っていましたけれど。

3代目はサンタクロースではなく、マッチ売りの少女ならぬ、マッチ売りの長太郎になっていますしね。なんか、こう初代ではある程度サンタクロースの存在を理解している子向きであったのに対して、2代目からは、まだサンタクロースの存在を信じている未就学児にも配慮してきたのかなあって思ったりしました。

あばれはっちゃく』は未就学児も見ていたドラマでしたし、私自身も初代『俺はあばれはっちゃく』や2代目『男!あばれはっちゃく』を見ていたのは未就学児の時でした。初代にも未就学児の視聴者の存在は認知していたと思いますが、代が重なるに連れてその意識は大きくなっていったのかもしれません。

また、初代のアバンタイトルは、長太郎がサンタクロースになっていて、本物のサンタクロースではないとヒトミちゃん達が分かっていたとしても、本物のサンタクロースは別に存在しているんだっていう認識はテレビで見ていてあったので、あのアバンタイトルでも問題はなかったのかなって思ったりもするのですが、まあ、そんな子ども達ばかりではないし、作り手がサンタクロースの存在をぼかすようになっていったのは、ぼかす方向へいくだけの意見があったのかもしれませんね。

全ては私の妄想

まあ、でも、少しはサンタクロースがいるかもって思わせてるようにしていったのかなっていうのは、これもあれも、なんとなく、わらさんから頂いたコメントを読んだり、アバンタイトルを見返しての私の想像、妄想に過ぎないのですけれども。歴代のクリスマス季節のアバンタイトルを見るだけでも、いろいろと考えることが出来て面白いです。

残念なのは、5代目『逆転あばれはっちゃく』は9月に終わっていて、かつアバンタイトルがなくなっているので、アバンタイトルのクリスマスネタがないことです。今となっては、仕方がないと分かっていますが、こうして歴代のクリスマスアバンタイトルネタを並べていくと、5代目もせめて1年間放送されて、アバンタイトルはなくても、クリスマスネタがあったら良かったのになって思いました。5代目に関してもいろいろと思うこと書きたいこともありますが、長くなって内容が脱線していくので、この辺で。

とにもかくにも、今日はクリスマス。皆様、良いクリスマスをお過ごしください。