4代目にも
以前、5代目『逆転あばれはっちゃく』でルリ子母娘がコアラボーイコッキィのトレーナーを着ていたことに触れましたが、その前に4代目『痛快あばれはっちゃく』でも着ていたことを、わらさんの動画を見て気づきました。
今回の確認以前にこの話、DVDで見返していたんですけれど、その時には気づかず、5代目でコアラボーイコッキィのトレーナーを見た時に4代目で中学のバトン部の人達が着ていたことも思い出せないでいました。
思い出してみれば『コアラボーイコッキィ』(テレビ東京系列)は、『痛快あばれはっちゃく』放送当時に放送していたテレビアニメで、どちらかといえば『痛快あばれはっちゃく』の時代のアニメなんですよね。
私の思い出の中で『コアラボーイコッキィ』は1年間放送されていた記憶があったんですが、今回調べてみると、1984年10月4日~1985年3月28日までの半年間だけしか放送されていなかったんです。5代目の時にも触れましたが、同じ年にフジテレビ系列で『ふしぎなコアラブリンキー』というコアラのアニメがありまして、こちらは1984年7月7日~12月28日までの半年間。
たぶん、私の記憶の中でこの2つのコアラアニメが混同していたのではないかなって思いました。とにかく、この1984年はコアラが日本にきたことで、コアラブームがあってコアラの人気が高かった時期でした。私もコアラのぬいぐるみを買ってもらったりしてました。55話では、まゆみちゃんが憧れのユリ子さんに手作りのコアラのぬいぐるみをプレゼントしていて、ここでも当時のコアラ人気の高さを感じました。
同性に憧れる
『痛快あばれはっちゃく』では、まゆみちゃんの交換日記の相手を長太郎が気にして、その相手が女性のユリ子さんだったというオチだったんですが、長太郎が女が女を好きになることが「おかしい」って言って、信彦もそれに賛同するんですが、それをまゆみちゃんはごく自然に、2人を責めることなく否定するんですよね。
まゆみちゃんは長太郎や信彦の感覚を非難するのではなく、同性に憧れることはおかしくないと自分の感性を述べていて、私はこうしたまゆみちゃんの他人の感性を否定することなく、自分の素直な感情をおかしいとは思わないと自然に言えるところが素敵だなって感じます。
広田先生も性別に関係なく、憧れの人がいること、そんな人に近づきたいと頑張る姿勢を肯定していて、長太郎達にも憧れる存在になることを諭しています。今の2022年の時代には多様な価値観が当たり前になりつつありますが、『痛快あばれはっちゃく』55話が放送されていた38年前には、異性愛が普通で同性愛は変というのが普通でしたが(そういう人達が存在していても、そういう人達を認める人達が少数だった時代)、そんな時代の中で、同性に憧れたり、恋愛に近い感情が変ではないとしたことは大きな寛容だったように思います。
昔、見た『あばれはっちゃく』の個人サイトさんが、4代目ヒロイン春日まゆみちゃんについて、歴代のヒロインの中で、一番、長太郎に優しかったヒロインと紹介されていました。私もそれには納得で、加えて、まゆみちゃんは一番優しいというか、いろいろな立場の人のことを思いやり、個人の価値観を否定しない広い心を持つヒロインだなって思います。
まゆみちゃんだけでなく、ヒトミちゃんもみゆきちゃんもあけみちゃんもあかねちゃんも優しいのですが、ヒトミちゃんやみゆきちゃん、あかねちゃんは気の強さが前に出ている印象で、あけみちゃんは少しおとなしいかなって思ったり。でも、優しさに個人差があるだけで、人によってどれが一番の優しいかっていうのは、変わりますしね。
まゆみちゃんが一番優しいと感じるのは、他人を完全否定しないところ。それでいて、自身が別の考えや感性を持っていれば、それをちゃんと主張しているところでしょうか。55話の最後でまゆみちゃんは清、信彦、長太郎の長所を挙げていくんですけれども、そうしてちゃんと長所をいえるということは、相手の悪い面だけを見ているのではなくて、良い面をちゃんと見ている。
長太郎や信彦達が悪いことをすれば怒るし、まゆみちゃんも時々はわがままを出したりもするけれども、友達の良い所も悪い所も見ていて、自分と違う価値観を持っていても、頭ごなしに否定しないで、自分の意見を述べることの出来るまゆみちゃんは、とても優しい子なんだなって私は思います。
38年前よりも社会の価値観は多くなり、いろいろな嗜好のある人達がいることは、可視化されてきましたが、自分の感性や性的嗜好、価値観と違う人への拒絶や否定も多く可視化されていて、まゆみちゃんのような相手の価値観を頭ごなしに否定しない人というのは、案外と少ないのではないかなってことを今回55話を見返して思いました。
涙腺が弱くなる
今回は58話のマヤの引っ越しの話も続けてみたのですが、なんか、こうね。家族を思う心というか、そういうのに触れて、ラーメンの屋台の場面で涙が止まらなくなってしまったんですよ。
子どもの頃には、いい場面だなって思っても泣かなかった場面なのに、勝手に涙が出てきて切なくなって、ボロボロ泣いていて、涙腺が弱くなりましたね。いろいろと子ども時代を懐かしく思ったり、ああ、貴重な時間だったんだなって思ったり、嫌な思い出もたくさんあった子ども時代だけども、そんな時代を『あばれはっちゃく』特に4代目『痛快あばれはっちゃく』を見ていると思い出して、それが物語の内容と重なると泣いてしまう。
私にとって現役時代にリアルタイムで見ていた『あばれはっちゃく』では、4代目『痛快あばれはっちゃく』が一番年齢が近かったのもあって、より小学生時代を思い出してしまうんですよね。
そういえば、58話ではマヤの弟が(シンタロウ・83話で誕生)マヤのお母さんのお腹の中にいるという話題がでていましたけれど、マヤの弟か妹が生まれて、もう38年か37年になっているですよね。年月の流れって、あっという間ですね。
名前の表記
これまで、山本けい子ちゃんの名前表記を「山本恵子」と書いてきましたが、59話で「山本けい子」表記を確認しましたので、今後は「山本けい子」表記に統一します。これまでの「山本恵子」表記は順次、訂正していく予定です。