柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

マンガ版『俺はあばれはっちゃく』

マンガになった『あばれはっちゃく

ご存知で当時読んでいた、あるいはコミックスを買っていた、今も所持している方達もいると思いますが、『俺はあばれはっちゃく』は1979年放送当時、漫画化されていました。

掲載誌は徳間書店の『テレビランド』この『テレビランド』で漫画家のくまのよしゆき先生によって連載されました。確認できる限りでは2代目『男!あばれはっちゃく』まで連載されていて、初代『俺はあばれはっちゃく』と2代目『男!あばれはっちゃく』分で全2巻。

ただし、1巻で『俺はあばれはっちゃく』の漫画の内容は完結しています。

マンガの舞台は東京郊外

このブログで、映像や言葉から分かる情報から、ドラマ版『俺はあばれはっちゃく』の舞台は神奈川県だと特定しました。

kakinoha.hatenadiary.com

 漫画版では冒頭からいきなり、

 ここは東京の郊外

 という説明から入り、舞台が東京であることが提示されています。ちなみに、山中恒先生の原作『あばれはっちゃく』には、確かな明記はないものの、正彦が東京からの転校生であること、ヒトミちゃんが北海道に転校していくことが書かれているので、少なくとも、東京でもなく、北海道でもない地域だと考えられ、架空の町「美玉市」であることしか分かりません。

東京郊外と東京を舞台にした漫画版『俺はあばれはっちゃく』にも、正彦が転校生として登場してきますが、どこからきた転校生であるかということは書かれていません。

原作とドラマの要素が入り混じった人物造形

漫画版を読んでいると、公一のことを長太郎が「もやし」と呼んでいたりして、原作の公一についた「オンナノコ」という呼び名が出てこないので、原作よりはドラマ版に近い設定で描かれていると思うのですが、佐々木先生が「エンマ先生」と呼ばれていて、怒りやすくて怖い先生になっていたり、正彦がのら犬をいじめていたりと、ドラマ版の人物とは若干の違いがあります。佐々木先生は、原作ではそんなに印象はないのですが、6年生の担任の大林フミ先生がヒステリックな一面があり、漫画版の佐々木先生は、原作の佐々木先生と大林先生がミックスされたような印象を受けました。

それでも私たちの佐々木先生

しかし、タイトルからしても、ドラマ版の漫画版というところから漫画化されているためか、ドラマの厳しくも優しい佐々木先生の要素が入っていて、単なる乱暴者になっていないのが、漫画版の佐々木先生です。

子どもだからとい言って情けをかけずに、長太郎と対等の立場で接してくれます。

長太郎が宿題を忘れたり、清掃時間に遊んでいたり、サッカーボールを追って花壇を荒らすたびに佐々木先生、「エンマ先生」は長太郎にげんこつをくらわすのです。

腹に据えかねて、長太郎が佐々木先生に戦いを挑み、その挑戦を受けて佐々木先生は砂場で長太郎と戦いますが、大人相手の佐々木先生に長太郎は負けてしまいます。

「なんでえ なんでえ 先生はおとなだもんな おれとケンカしたって勝のあたりまえじゃないか おれだって おおきくなったら…」

「なにをいうか長太郎 男同士の対決っていったのは おまえのほうだぞ おとなも子どももかんけいない おまえは負けたんじゃー 男らしくみとめんかー ばかたれ ひとりになって少し反省しろ」

「うるせ~っ エンマのバカヤロー 暴力教師~っ おまえなんか死んじまえ 死んじまえ~っ」 

長太郎は姉のてるほにエンマ先生のことを話しますが、てるほはそんな佐々木先生のいい先生といいます。佐々木先生が学校を休むことになり、いつものように叱れなくなった長太郎は調子が狂うというのです。

本気で佐々木先生が長太郎に向かい合い、悪いことをしたら、本気で叱ってくれる佐々木先生は、多少暴力的ではあっても、漫画版でも健在でした。なぜ、佐々木先生が学校を休むことになったかについては、漫画版を読んでみてください。

山中恒先生の原作ともドラマとも違う、くまのよしゆき先生が描いたまた別の漫画版『俺はあばれはっちゃく』『男!あばれはっちゃく』に違った世界の長太郎の物語を楽しむことができますよ。

新年あけましておめでとうございます

 

アバンタイトル

『賀正』と書かれた定式幕からスタート。黒子に扮した公一が幕を開けていくと、舞台の上には、着物を着た小百合、恵子ちゃん、袴を着た正彦、長太郎、着物を着たヒトミちゃんと明子のいつものメンバーが正座をして頭を下げています。金屏風を背に長太郎が新年の新年のご挨拶。

「明けましておめでとうございます。本年もよろしく、頼むわ」 

「よろしく」まではかしこまっていて、「頼むわ!」でいつもの調子に崩れる。それに合わせて公一が拍子をカンっと一つ。下手から、しめ縄をしたドンペイが登場してきて、舞台の上を走り回ります。もう、しっちゃかめっちゃか。

ドンペイの得意な顔がアップになり、長太郎が最後の締めの一言。後ろではヒトミちゃん達がキャーキャー騒いでいます。

今回の47話が放送された1980年の干支は申なのですが、ドンペイの登場もあって、今年2018年の戌年の新年に見るのに丁度よくなっていますね。

女の子たちの着物が綺麗で鮮やかで、着物に合わせて結った髪も可愛いです。

本編

富士山、しめ縄、門松、ドンペイの犬小屋にも正月飾りがあり、笛と太鼓の音が聞こえてきてお正月の雰囲気を醸し出しています。桜間家の玄関から出てきたのは羽織袴を着た父ちゃんと長太郎。笛と太鼓の音色は次第に出てきた二人に近づいてきています。玄関先にはドンペイが縄につながれて長太郎や父ちゃんの姿を見てはしゃいでいます。

父ちゃんが玄関先に戻り、母ちゃんとてるほを呼びかけ、長太郎は獅子舞の人達を待っています。ちょうど、母ちゃんとてるほも揃ったところで、獅子舞の人達も桜間家につき、獅子舞から顔を出して、父ちゃんとご挨拶。

「親方、おめでとうございます」

「いやあ、おめでとうございます。源之助さん、今年もパーッとやってくださいよ」

獅子舞をしている人を父ちゃんは「源之助さん」と呼んでいますが、これはオープニングのテロップに「獅子舞:松本源之助」と表示されているので、映像と検索したお写真を見て、江戸里神楽士師流家元4代目松本源之助さん、ご本人だと思われます。

4代目松本源之助さんは、大正13年東京に生まれ、息子の5代目松本源之助さんと共に江戸里神楽の発展、継承に貢献され、1984年に芸術祭大賞を受賞されるなど、数多くの賞を受賞されました。2004年11月11日に90歳で永眠されています。

江戸里神楽は、笛、太鼓、拍子の囃子に仮面をつけた無言劇のことで、今回の獅子舞は代表的なもの。

神楽は、出雲(島根県)を発祥にした民俗芸能で、鷲宮(埼玉県)を経て、江戸(東京都)へ来て、江戸時代中期におかめやひょっとこの面をつけた滑稽な面白さを出したものへと変化していったそうです。

4代目松本源之助さんは、第二次世界大戦終戦後、言葉の通じないアメリカ軍キャンプの慰問やフランスのキャバレー・ムーランルージュに1年間出演されたこともあるそうです。言葉の通じない外人相手に日本の伝統芸能をみせる。

なんだか、今回の『俺はあばれはっちゃく』の話に通じるところがあるように感じました。

4代目松本源之助さんの詳しい経歴などはリンク先で。

www.city.arakawa.tokyo.jp

 本職の方達が登場して、本物の獅子舞を見せてもらったのですね。長太郎がこの後、獅子舞の源之助さんに頭を噛まれますが、これも本当のゲン担ぎ。

さて、長太郎が獅子舞に噛まれているのを、襲われていると勘違いした白人の女の子が門松の竹で源之助さんを攻撃。この白人の女の子が今回の騒動の元です。

英語でまくし立てる女の子に何を言っているか分からない長太郎ですが、英語のヒヤリングが出来るてるほは、女の子の言っていることが分かって、勘違いしていると指摘します。

なんとか、女の子の騒動が収まり、部屋に入っていくと、女の子も一緒に入ってきてしまいます。しかも、土足で。長太郎が気が付いて注意しますが、外国人の女の子には家に上がるときに靴を脱ぐ文化がないので、知らないのですね。この前に、ヒトミちゃんとヒトミちゃんのママが長太郎の家に来たと思われる女の子を探して、大騒ぎ。佐々木先生、正彦、恵子ちゃん、明子、小百合、巡査の山本さんも巻き込んで人探し。

一方、桜間家では女の子にてんやわんや。唯一の頼りのてるほも友達と初詣に行くと逃げてしまいます。英語も分らない長太郎と父ちゃん、母ちゃんですが、父ちゃんは日米親交だといい、母ちゃんはジェスチャーを交えて、お雑煮を食べるか?と聞いてきます。

さて、お雑煮を3人前食べた女の子は長太郎と一緒に外に出ると、女の子が凧あげに興味を持って凧を奪ったり、それを長太郎がフォローしたり、神社にいくと女の子が破魔矢を勝手に手に取り、長太郎がお年玉で払う羽目に、神主さんの初釜も台無し、女の子が射った矢が初詣に来ていたてるほの髪の毛に刺さったりと大騒動。長太郎が文句を女の子に言うたびにキョトンとしているのが可愛い。

女の子にペースを乱されて天手古舞の長太郎のところに、女の子を探しているヒトミちゃんと正彦が合流。女の子の名前がエミリーで、ヒトミちゃんのお父さんの仕事の取引先のアメリカの女の子だと分かります。

エミリーは男の子に絡まれて、ヒトミちゃんが長太郎に助けを求めて長太郎が助けに入ります。しかし、二対一。正彦にも応援を頼みますが、正彦は及び腰。そこへ、山本さんがきて、佐々木先生、恵子ちゃん、明子、小百合も合流。長太郎は佐々木先生なら大学を出ているから英語が分かるという父ちゃんの言葉を思い出し、エミリーの英語が分からない佐々木先生に内心、大学出ていてもだらしがないとあきれ顔。

エミリーはヒトミちゃんと一緒に家に帰るのですが、家に戻ってきた長太郎はお正月から父ちゃんに張り倒してしまいます。父ちゃんが怒った騒動の殆どはエミリーが起こしたもので、長太郎はフォローに回っていたのですがね。

そこへ、エミリーがやってきて、父ちゃん達は歓迎するのですが、エミリーに振り回された長太郎はあきれ顔。ヒトミちゃんの家では、エミリーをもてなす為に洋風のお正月を演出して、パンやらお肉やらを用意、日の丸と星条旗を飾り付けて、とても日本のお正月と言えない雰囲気に。しかし、エミリーは抜け出して、桜間家でお節や雑煮を食べて、福笑いをして笑っています。そこへ、エミリーを探しに来たヒトミちゃんのママがエミリーがお餅を食べたことを知って、「可哀想」と言ったことから、父ちゃんが怒り、

「餅を食べて可哀想とはどういうこったい!」

 

ヒトミちゃんママも負けずに言い返す。だから、とばっちりが子どもにまで来て、長太郎に

「あそこのうちの子どもとは口を聞くない」

ヒトミちゃんと口を聞くななんて長太郎には、無理な話。それに、ヒトミちゃんは関係がないわけで。

さて、ヒトミちゃんのママに呆れているのは、長太郎達だけでなく、ヒトミちゃんのパパも同じ。ヒトミちゃんのママに苦言を呈するも、一蹴されて、そこにヒトミちゃんがエミリーがいなくなったと告げ、今度はヒトミちゃんとヒトミちゃんのパパで桜間家にいきます。

文句を言われると思ったのが、ヒトミちゃんのパパは一緒にお餅を食べて日本のいつものお正月を過ごしたいと申し出。そこで、エミリーが日本に来たからこそ、日本のお正月を楽しみたいことを知り、ヒトミちゃんのママに遠慮をしていたことを知って、ヒトミちゃんが長太郎の知恵を頼ります。そこで、公園で長太郎がベンチの上で逆立ち。私はこの逆立ちが『俺はあばれはっちゃく』の中ですごい逆立ちだと思いました。

エミリーは公園で、公一、正彦、恵子ちゃん、明子、小百合と羽子板をして遊んでいて楽しそう。長太郎の作戦には、このメンバーも交じって、獅子舞になってヒトミちゃんの家に行って、ヒトミちゃんのママも脅かします。

日本のお正月らしさをヒトミちゃんのママに思い出してほしかったのかな。今度は長太郎が獅子舞をしますが、本職の4代目松本源之助さんが出演されていますから、獅子舞の指導を少しはされたのではないかな?って思ったりもしています。

何よりも、エミリーの気持ちを無視したヒトミちゃんのママに効き目があったのは、長太郎とヒトミちゃんの言葉よりも、片言のエミリーの日本語の

「ママさん、英語、ぜんぜんダメね」

かなって思います。

ヒトミちゃんのママのもてなす相手の心を見ない思い込み、自分が短大を出ていて、12話で英会話を学んでいて、英語が通じて、アメリカ人のエミリーがホームシックにならないようにアメリカの食事を用意して、エミリーの気持ちを分かったつもりになって、エミリーとちゃんと会話、コミュニケーションをしなかったから意思の疎通が出来なかったことによるヒトミちゃんのママ相手に起きたエミリーの暴走。

ちょっと、長太郎が閃いたやり方での、ヒトミちゃんのママへの懲らしめというか、エミリーの気持ちを知ってもらうやり方にはヒトミちゃんのママが可哀想に感じてしまうのですが、一方的に相手の言葉を聞かずに相手の為と思って突っ走るのも考えものだなって思いました。

騒動が終わって、美玉神社でお祓いをするのですが、エミリーが最後の一暴れをして、長太郎にとばっちり。

お正月も賑やかに過ぎていきました。

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年の暮れ

 

アバンタイトル

長太郎が父ちゃんと臼と杵で餅つきをしています。長太郎がこねて、父ちゃんがつく。

「俺、餅つき」

「俺、焼きもち」

とリズミカルに。てるほと母ちゃんは、それを丸めていて、その丸めた餅をドンペイがくわえていくところを取り戻そうとして、父ちゃんがついた餅を持ちながら、慌てているところでドンペイが父ちゃんが持つ餅に興味を持ち、押し倒して父ちゃんが尻もちををついたところで、長太郎がきて一言。お正月が近い桜間家の餅つきの楽しい風景から、アバンタイトルが始まります。

もうすぐ、お正月、今回はアバンタイトルも、本編もお正月の準備の話です。

では、本編

本編

父ちゃんが歌を歌いなバラ、玄関先で大きく立派な門松の準備をしています。てるほと母ちゃんは玄関のライトや扉のふき掃除、門松を飾り付けた父ちゃんに呼ばれて、門松を見に来た2人。門松を見て、正月が来た感じという母ちゃんに、てるほは、お年玉が目に浮かぶといいます。

一方、家から出てきた長太郎。ドンペイの散歩に行くといいますが、大掃除の手伝いをしろと怒られて、窓ふきや荷物の片付けの手伝いをしますが、トラブルばかり。邪魔になるので、外で遊んで来いと言われて、結局、ドンペイの散歩へ。

早速、親友の公一のところに行きますが、八百屋の公一の家は大忙しで、猫の手も借りたいほど、結局、忙しい長太郎に追い払われて、長太郎はドンペイと一緒に河原で遊び、しょぼくれて、他のクラスメイトの名前を挙げては、彼らを遊びに誘おうとしますが、皆に断れるだろうとしゃがんでいると、そこに自転車で巡査の山本さんが通りかかり、長太郎にヒトミちゃんや正彦と佐々木先生の家で遊ばないのか?と声をかけます。

山本さんから話を聞いた長太郎は、佐々木さんのところへ仲間外れにしたと怒鳴りつけますが、実は長太郎が家を出たタイミングで入れ違いになってしまって呼びに行ったのに居なかったということ。ヒトミちゃんが、

「誰もあなたのこと、仲間外れになんかしないわ」 

 って、言ってくれるんですが、11話でみんなで長太郎を仲間外れにしてた話を思い出すと、この言葉にグッとくるものがあるんですね。約、一年かけてヒトミちゃん達の中での長太郎のポジションが大きくなったように感じて。

佐々木先生の家には33話で登場した佐々木先生のお母さんも登場していて、ヒトミちゃん達とお手玉をして遊んでいたのですが、長太郎が来たことで、外で凧揚げで遊ぶことに。佐々木先生も一緒に遊んでますが、途中で帰ってしまいます。佐々木先生が帰った後で、長太郎と正彦は、佐々木先生が教えてくれた喧嘩凧をします。

喧嘩凧は、浜松のもの。佐々木先生は、浜松の出身ですから(33話参照)、子ども時代を思い出して、懐かしく思い出して、長太郎達に教えたのだと思います。長太郎と正彦は、佐々木先生が帰った後に喧嘩凧をしますが、その凧が落ちて、この季節、お蕎麦を出前していた人にぶつかり、長太郎は責任をとってお蕎麦屋さんにお詫びとして、出前の手伝いをします。

事情を知った佐々木先生のお母さんが佐々木先生に、長太郎に責任を取らせてお蕎麦屋の手伝いをさせていいのか?お前がちゃんと最後まで見ていなかったのが良くなかっんじゃないか?と聞き、佐々木先生が責任を取って長太郎の代わりに出前をすることに。

佐々木先生は、公務員。バイトをしている姿を見られたくなくて、目指し帽を被って出前をしています。桜間家では、母ちゃんとてるほがおせちづくり。

てるほが栗きんとんを作っていて、母ちゃんのアドバイスを受けています。栗きんとんって、私も一度だけ作ったことがあるんですが、とても面倒で大変なんですよ。

今では、お節料理も大半は買ったりする人が多いと思うのですが、1979年の暮れの桜間家では手作りで作るのが普通だったんですね。私の家も子どもの頃は、おせち料理は作るものの方が多かったです。

そこへ、佐々木先生が出前に来て、母ちゃんはすぐに佐々木先生と見破り、長太郎に話を聞きます。長太郎は、佐々木先生が出前を変わってくれたことで、また正彦に喧嘩凧で負けないように凧を改造していたのですが、母ちゃんの話を聞いて佐々木先生の事を知ります。

父ちゃんが冒頭で、12月は先生も走る「師走」と言われたことを思い出して、本当に先生が走り回っていると感心しますが。師走の「師」って、先生というよりは、お坊さん、僧侶のことだったりするので、学校の先生とはちょっと違ったりします。

でも、父ちゃんのような勘違いは、普通にされていますね。

今回は、長太郎の代わりに出前をしたり、泥棒を捕まえようとして、非番で泥棒を取り押さえた山本さんを間違えてとらえて、泥棒を逃がしてしまったりして、佐々木先生が酷い目にあったりします。長太郎は長太郎で、正彦に喧嘩凧のリベンジを考え、風もないのに呼び出して、喧嘩凧をしていて、いやいやんながらも、それに付き合う正彦。

なんとか、誤解を解いてお詫びをした佐々木先生が、長太郎と正彦のところに通りかかり、風がない代わりに自転車で走って、凧を上げやすくしてあげたりして、そこにさっき逃がした泥棒がきて、喧嘩凧が落ちて捕まえることが出来て、それで蕎麦屋の宣伝になって、結果めでたし。

佐々木先生が散々な目に合いますが、ドタバタしながらも、最後は楽しく締めくくられます。

佐々木先生にしても、長太郎にしても、母親がもう自分は解放されたんだ、責任を取らなくてもいいんだって、安心をしていても、それによって被害を被った人が苦労しているのをほっておいていいのか?と問いかけて、ちゃんと最後まで責任を取ったり、相手の事を考えるように諭す場面が出てきて、自分が起こした行動の結果、被害を受けた人の事を考える事をさせている、ことがこの話で目立ちました。

不可抗力もありますが、自分のした判断、行動で被害にあう人の事を考えること、それに責任を感じて、フォローすること、起こしてしまった結果は取り戻せないけど、その後始末をする考えを促すことで、人の事を考えるという思考を与え続けるという事は大事なんだなって思います。

今回は、佐々木先生のおっちょこちょいが目立った珍しい話でした。桜間家のお正月を迎える準備の様子も見れて、年の瀬の慌ただしさも感じながら、こうして、来るべき1980年を迎える準備をしていたのを懐かしく思い出しました。

それにしても、蕎麦屋さんが凧にぶつかって、責任をとらなくちゃってなった時に、他人事のように逃げてしまったヒトミちゃん達。ヒトミちゃんの優しさと初期のドラマの非道さが同時に出てきた話でもありました。

一件落着して、泥棒が捕まって、蕎麦屋の配達も終わって、蕎麦屋の宣伝にもなり、長太郎も母ちゃん達とお蕎麦屋さんに行き、外は雪が降りだして、寒さが本格的に。

1979年、最後の『俺はあばれはっちゃく』は、この話で終わります。そして、長太郎の元気な決めセリフ。

「来年もあばれるぞ!」 

 今年一年、ありがとうございました。

また、来年、お会いしましょう。

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人が広める噂

 

アバンタイトル

サンタクロースに扮した長太郎が、そりに乗ってトナカイに鞭をふるって走っています。そのトナカイよく見ると、公一。長太郎がヒトミちゃん、恵子ちゃん、正彦にプレゼントを配り、トナカイの公一が紙の雪を降らしています。長太郎のプレゼントはビックリ箱。驚くヒトミちゃん達に喜ぶ長太郎に、ヒトミちゃんからのプレゼントは、お手製の勉強虫の小さなぬいぐるみ。

もうすぐ、クリスマスに相応しいアバンタイトルです。

本編

2学期が終わり、通信簿が手渡されています。佐々木先生が冬休みの注意事項と年末の忙しい家庭を助けるようにと話していて、そこに遅刻してきた長太郎が登場。帰り道、長太郎が通信簿を紙飛行機にして飛ばしていて、どぶ川に落ちてしまいます。その通信簿には、「昭和54年」の文字が。17話のマラソン大会でも、分かるんですが、『俺はあばれはっちゃく』は、放送されていた年、1979年が舞台なんですよね。1979年2月に放送が始まりから、長太郎達は5年生で4月になったら、6年生になるはずが5年生のままだったので、1979年を5年生で2回体験していることになります。

これは、放送が最初は半年で終わる予定だったので、原作のように進級させないで、5年生の話で終わらせようとしていたからじゃないかなって、私は勝手に思っています。

さて、通信簿を渡すところから始まるのは、8話以来ですね。8話では長太郎に通信簿の成績を長太郎にとられた公一ですが、今回はとられることなく、上がった成績を持って家の八百屋で忙しく働く母ちゃんに、成績が上がったことを告げて、約束していたものを買ってもらう話をしますが、公一の母ちゃんは年の瀬で忙しくて、公一の話に耳を貸しません。

しかも、過労で倒れてしまいます。公一の家は母子家庭で、公一の家は八百勝という名の八百屋。公一もたまに配達の手伝いをしていますが、基本的には公一の母ちゃんが一人で切り盛りしています。

長太郎は、公一の母ちゃんが倒れた現場にいて、一緒に病院に行き、公一の母ちゃんが元気になるまで一緒に店の仕事をやることを決めます。

悪い成績をとって父ちゃんと喧嘩したこともあって、長太郎は公一の家に泊まり込んで、一緒に仕事をすることに。長太郎の母ちゃんは、長太郎のことを分かっていて、公一の分まで弁当を用意して、長太郎のパジャマも持って応援にきます。その帰りに、入院している公一の母ちゃんの見舞いに行く母ちゃんの優しさと気遣い。

元気に八百屋の仕事をしている長太郎を見て、父ちゃんも満足顔。喧嘩をしても、やはり子どもの事は心配なんですね。

さて、ライバル店の視察にきて、長太郎は白菜の値段を知って、八百勝の白菜の値段を変えてしまいますが、これはライバル店の罠。この罠にまんまと引っかかった長太郎は、近所で評判の噂を流す口コミお婆さんに目をつけられます。

長太郎が、ライバル店より安くつけた値段の宣伝を、嘘だと言って言いふらして、八百勝の評判を下げていきます。お婆さんの姿を見て、正彦が口コミ婆さんの事を言って長太郎に注意を促しますが、時すでに遅し。

今の時代だったら、Twitterを使って噂を広めますが、この時代は井戸端会議や道すがらの話で話をして、人から人へ口伝えで伝わっていくのです。町内で噂が広まるには充分。口コミ婆さんは、自分の目で確認した真実しか話さないから、自分の話すことを信じている。本当のことを言って何が悪いと、文句を言いにきた長太郎に言い返します。

長太郎は、公一の家の事を知らないで噂を広めたこと、売れ残って野菜がダメになったら作ってくれた人にも申し訳ない!と言って、口には口だ!とヒトミちゃん達にもお願いして、宣伝を始めます。

長太郎の野菜を無駄にするなの言葉と、公一の家の事情を長太郎から聞いた口コミ婆さんは、今度は八百勝のプラスの口コミを始めます。

口コミは、強力な武器になって、使い方によって、一つの店を潰したり、繁盛させる怖さを持っていると感じました。さて、この話、長太郎の母ちゃんが新しい洗濯機を買いたがっていて、父ちゃんが買ってくれるんですが、長太郎が福引で同じ洗濯機を当て、公一の母ちゃんがお礼に洗濯機を持ってきて、洗濯機が3台になってしまうです。

さて、この3台の洗濯機がどうなったかというと……。

もうすぐクリスマス。もうすぐ大晦日。お正月。

1979年よりは、いい噂も悪い噂も、嘘も本当も瞬時に広い範囲に広がるようになりましたが、1979年でも人の口に戸は立てられない噂の怖さと凄さを感じる話でした。それでも、その噂は人間が流すもの。流す人間が「噂」をどう使うかで、いろいろと受ける影響が変わっていくのだなって感じた話でした。

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人に優しくするにも用心が必要?

 

アバンタイトル

教室で恵子ちゃんと腕相撲をしている長太郎。クラスメイトに囲まれて恵子ちゃんに勝利した後、今度はヒトミちゃん。ヒトミちゃんの柔らかい手ににやける長太郎はあっさり負けて、見ていた正彦から「わざと負けた」を口火にクラスメイト達から非難されるも、机の下に入ってにんまり。好きな子の手を握るだけで喜ぶのが微笑ましいアバンタイトルですね。

本編

模型売り場にいる長太郎と公一、正彦の3人。正彦が電卓片手に品物を見ながら計算をしています。結構な額で、長太郎が正彦に長太郎が聞きます。

「そんなに買うのかよ」

「違うよ、この中から選ぶんだよ。パパのボーナスが出たら買ってもらうんだ」

 時は、もうすぐクリスマス。長太郎たちがいる店内にもジングルベルのBGMが鳴っています。長太郎の父ちゃんも正彦の父親と同じところに務めているので、長太郎の家にももうすぐボーナスが来るのに長太郎が気づき、実家で八百屋を経営している自営業の公一はボーナスが出るサラリーマン家庭の長太郎と正彦の家を羨ましがっています。

場面は変わって、てるほと母ちゃんがデパートの着物売り場に来ています。母ちゃんとてるほもボーナス特別セールの着物を見ています。

このデパートは父ちゃんが務めている向ヶ丘遊園ダイエー。てるほは、少し高めの着物に尻込みしている母ちゃんに社員割引を勧めますが、こういうのは出来ないと母ちゃんがいい。だったら、ボーナスで買えばいいんじゃないと勧めます。母ちゃんも着物は、ずっと新調してなくて、お正月に久しぶりに着物を買いたいとてるほの勧めにボーナスで買ってもいいかと父ちゃんの了承を受けてから、買うことを決めます。

家計のことや父ちゃんの意見を聞いてから、買いたいものを買う判断をするところが母ちゃんらしいというか、今、2017年に見返してみると、古風な感じがします。この父ちゃんの意見をまず優先するという母ちゃんの姿勢を覚えておくと、この後の母ちゃんの行動がより面白味を持っていると感じます。

母ちゃんとてるほがいる着物売り場から、父ちゃんが働いている同じデパート内の従業員の仕事場に場面は移り、不景気からボーナスが出ないという話が出ています。

そして、その日の夜の桜間家の夕食。母ちゃん、てるほ、長太郎はボーナスで欲しいものを買ってもらおうと父ちゃんの機嫌を取りますが、父ちゃんはボーナスが出ない話を聞いているので、3人に言います。

「馬鹿野郎!え!勝手な事ならべやがって。もし、ボーナスが出なかったらどうする気だい?」

 それを聞いて、驚く3人に父ちゃんは事情を話します。『俺はあばれはっっちゃく』の中では、この時代1979年を景気があまり良くないという言葉が他の話でも出てくるのですが、(37話『父ちゃん社長だ』の回など)『俺はあばれはっちゃく』前後のドラマ、例えば吉田友紀さんが『俺はあばれはっちゃく』の前年にレギュラー出演されていた『気まぐれ本格派』でも、不況だという会話が出てきて、この時代の経済があまり良くなかったのかなって思われます。

私は当時、5歳でそうした不況、不景気を感じなかったのですが、一緒に見ていた両親は、父ちゃんや母ちゃんの気持ちに共感を感じながら見ていたりしたのかなって思ったりもします。

さて、ドラマの話に戻って、父ちゃんが聞き返してくる長太郎とてるほにボーナスが出ない可能性を話して聞かせます。

「嘘だろ」

「ボーナスが出ないなんて!」 

「なきにしもあらずだ。え、スーパーだのが進出してきてな。いろいろデパートも大有り名古屋だ」

 父ちゃんの勤め先で『俺はあばれはっちゃく』のロケ地でもあった、向ヶ丘遊園ダイエーは現在も残っていますが、私が『俺はあばれはっちゃく』が放送していた頃に買い物によく行っていた仙台のダイエーはイオンに変わってしまい、他にも多くのダイエーがイオンに変わってしまいました。

そうした未来から、父ちゃんの言葉を聞くと、なんかこう時代の移り変わりというか、そういうのを感じますね。ダイエーのような大きな店が消えていくのを目の当たりにする日がくるなんて、当時は考えもしませんでした。

父ちゃんは、自分のボーナスを当てにしないで、欲しいものは自分で買えといい、母ちゃんはヘソクリで買うことにするのです。学校では長太郎が正彦にボーナスが出ないことを伝えると、正彦もがっかり。母ちゃんは目当ての着物が売り切れていてがっかり。

下校の時に、恵子ちゃんの家に着物を着たおばさんがいて、恵子ちゃんの母親に話があるとのこと。

可哀想な身の上を聞いて泣く恵子ちゃんと恵子ちゃんのママ。着物を買ってほしいという話に、決まった呉服屋でしか買わないというのと、恵子ちゃん同様、ふくよかな恵子ちゃんのママは特別仕立てじゃない着物じゃないと断ってしまいます。

気の毒だと見ていた長太郎とヒトミちゃん。ヒトミちゃんのママは着物を着ない主義で、長太郎は母ちゃんが着物を欲しがっていたと思い出し、デパートから着物が買えなかった母ちゃんと出会って、着物を売りに来た女の人を連れてきます。

女の人の可哀想な身の上話。さっき長太郎が恵子ちゃんの家で話したのと話が少し違うのを突っ込みながら、てるほも母ちゃんも女性の話に同情して、言い値よりも2,000円色をつけて買って、缶詰も渡します。

ここで、長太郎が話の矛盾を指摘しているのが伏線で、この後で、巡査の山本さんが来て、盗品を売りさばいている女詐欺師のことを話し、さっきの人が女詐欺師だと判明します。

父ちゃんの会社では、ボーナスが出る話が出ていて、出ないというのは士気を高めるため。いつもより、多くボーナスが出せるということで、父ちゃんもご機嫌で着物を買ってやると言うのですが、詐欺にあったばかりな長太郎達は、そわそわ。そこへ、何も知らない山本さんが来て、父ちゃんに詐欺にあったことがばれて、父ちゃんに3人が起こられてしまいます。

母ちゃんを除いて、それぞれが互いに責任を擦り付け合います。てるほが父ちゃんを強く責め立てます。父ちゃんが母ちゃんをもっと大事にすればいいのに!という言葉に父ちゃんも買い言葉で、母ちゃんを責めてしまい、黙っていた母ちゃんも終に怒ってしまいます。

内緒にされていたのを怒る父ちゃん、女詐欺師の可哀想な身の上話に同情した母ちゃんの気持ちを否定された事に悲しむ母ちゃん。母ちゃんが父ちゃんの意見を尊重して、自分の欲しいものを買う判断をしていて、常にそれまでも、父ちゃんを立てている母ちゃんが、父ちゃんに対して怒るのは、大事にされていると思っていたのが、父ちゃんの照れ隠しと怒りから出た言葉で、そうじゃないと感じてしまったから。

翌日、頭が冷えた父ちゃんが母ちゃんに謝るも、母ちゃんはツン。てるほは、長太郎にどうしようか?と尋ねます。そこで、父ちゃんに母ちゃんと仲直りをするきっかけを作ろうと、てるほと長太郎は父ちゃんをデパートに呼び出します。すると、そこに女詐欺師の姿が。長太郎が気づいて追いかけて、万引きしているのも見つけて大声を出して、屋上まで追いかけていきます。父ちゃんや警備員の人達も後を追いかけて、女詐欺師を捕まえます。

父ちゃんが女詐欺師を取り押さえたときに言う言葉に、母ちゃんへの愛を感じます。

「母ちゃんを騙しやがって!」 

 不況の時代、専業主婦の母ちゃんが父ちゃんにもしものことがあったらと最悪なことを考えて、家計のやりくりからヘソクリを作り、明日は我が身になる人の身の上を聞いて、手を差し伸べる母ちゃんの他人に対する優しさ。

その優しさに付け込む詐欺師。「騙されるほうがバカ」と、父ちゃんは言いましたが、騙すほうが一番悪いのです。人に優しくするのに用心しないといけないなんて、寂しいですが、そうした現実もあることを知っておくのも、身を守るには必要なのかもしれません。

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来てくれてありがとう

お久しぶりです

11月29日から更新を休んでしまって、放送した日付に更新する約束をまた破ってしまいました。

体調不良だったとはいえ、自己管理がなってなく2週間もお休みしてしまって、すみません。

一昨日、休んだ2週間分と合わせて、3回分を更新しました。

ネットの隅の隅の片隅で、知る人ぞ知る小さな小さな無名のブログで、2週間も休んでも訪問して読んでくれる人がいる事実がとても嬉しいです。

私のブログに目を通してくれてありがとうございます。

一人で長くやっていて、気分のムラや体調不良で目指した目標を挫折しまくりながら、やってきているブログで、今は特に『俺はあばれはっちゃく』を始めとする『あばれはっちゃく』シリーズ全話を視聴したことがある人前提でブログを書いているので、とても不親切な記事になっていると思いますが、これまでの過去記事で、いろいろとキャストや話の内容などを書いている記事があるので、懐かしさから『あばれはっちゃく』のキーワードでたどり着いた方は、カテゴリーの『あばれはっちゃく』と書いてある項目から見て頂けると、もしかしたら、求めている情報に辿りつくかもしれません。

あばれはっちゃく』は、初代のDVDが手に入れることが難しくなっていますが、ツタヤなどのレンタルや中古品で見ることが可能で、2代目以降なら、アマゾンでの購入も可能なので、作品をもう一度見たい人は、ぜひ見て欲しいなって思います。

tsutaya.tsite.jp

昭和の名作ライブラリー 第4集 男!あばれはっちゃく DVD-BOX 1 デジタルリマスター版

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昭和の名作ライブラリー 第6集 熱血あばれはっちゃく DVD-BOX 1 デジタルリマスター版

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昭和の名作ライブラリー 第8集 痛快あばれはっちゃく DVD-BOX1 デジタルリマスター版

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昭和の名作ライブラリー 第12集 逆転あばれはっちゃく HDリマスター DVD-BOX

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 また、CSなどでの放送もある可能性もあるので、私もそうした情報を手に入れたら、ここで発信をしていきたいと思っています。

初代『俺はあばれはっちゃく』から、長い月日が経ちました。

来年は『俺はあばれはっちゃく』がクランクインして、40年になります。

『俺はあばれはっちゃく』の放送開始は1979年2月3日ですが、撮影が始まったのが1978年の12月だからです。

もうすぐ、平成も終わりを告げ、ますます私たちが子どもの頃の昭和は遠くなっていきますが、子どもの頃に楽しみにしていた『あばれはっちゃく』の世界に触れることで、元気に生きていけたらなって思います。

私は、この作品に再会して、ここまで頑張ってこれたので、同じ時代に同じ作品に思い出のある人達に、少しでも作品を思い出す手助けが出来たら嬉しいです。

マイペースでのんびりとやっていきますので、お暇でしたら、また、お立ち寄りください。

佐々木先生のピンチ

 

アバンタイトル

天照大神の話ですね。何故か、ハワイアンのような踊りがあります。長太郎が岩戸を開くと、中から出てきたのはヒトミちゃん。

短くて落ちの読めるアバンですが、ヒトミちゃんを見る長太郎たちが和みます。

本編

休日にドンペイを連れて、山芋掘りにきた長太郎は、発掘をしている佐々木先生の出会います。佐々木先生の専門は地質学なので、休日に発掘をしているようです。

山芋掘りをしている長太郎の横で、何かを掘り出しているドンペイ。

長太郎はガラクタだと思って投げてしまいますが、長太郎が帰った後で、佐々木先生がそれを拾います。

これが歴史的価値のあるもので、考古学者のカワグチさんまで出てきて新聞記事になります。

このカワグチを演じたのが、岸田森さん。

今回のカワグチは嫌味なインテリの考古学者です。

佐々木先生が見つけた埴輪や刀は先に、ドンペイと長太郎が見つけたもので、長太郎がガラクタだと判断して、佐々木先生に手柄を取られたことを父ちゃんは嘆き、てるほに長太郎の勉強をみるようにいいつけます。
翌日、学校では佐々木先生が発見したものが展示されて、カワグチにも取材が来ています。
取材にきた記者たちに、なんのことはないと言っていたカワグチですが、ある物を見て目の色が変わります。

それを「大事に扱いなさい」と言っていたカワグチの雑な扱いが、大事にしないといけない物を紛失して、この話の事件を大きくしていくのですが、その紛失してしまった重要なものが小さな銀の8の字の銀環。
この銀環の行方がさりげなく、しっかりと写されていくので、視聴者はどこで、銀環が外れたか、どこへ移動して行ったかが分かるようになっています。

国宝級の銀環がなくなり、佐々木先生のせいにして焦っているカワグチ。
本人も自分がなくしたことを知らないので、佐々木先生のせいにするのは分からなくはないのですが、「七度探して人を疑え」という言葉あるように、まず、自分の行動を振り返ってみるべきです。

佐々木先生がなくしたと怒鳴り込んできたカワグチは佐々木先生に見つけるように言い渡します。
佐々木先生の探している姿を見てられなくて、一緒に探す長太郎とクラスメイト達。
ここに佐々木先生が児童たちに、どれだけ愛されているかが分かります。

それでも見つからず、いつものメンバーが長太郎の部屋に集まり、どうしようかと相談していると、ドンペイが庭にあるタヌキの置物を割ってしまって、みんなが来て、これまで視聴者が見てきた銀環が出てきます。

これも、視聴者には長太郎のせいではないと分かるのですが、長太郎のせいになり、銀環を長太郎が返すことになり、長太郎が学校に行きますが、責任をとって辞めるという佐々木先生を責めているカワグチに腹を立てた長太郎が、ちょっとした仕掛けでカワグチに銀環を返します。

ここで、久々の逆立ちです。

なんというか、大事なものをなくして、人の責任にして責めるのは楽ですが、責めていた自分に問題があった時の人の態度が滑稽で面白いです。
カワグチが自分の記憶を辿って、自分に非があると分かった時の、珍妙な表情がなんとも言えずに絶妙で、さすが岸田森さんだと思いました。

また、カワグチが誤魔化すことまで、見越して準備をして、とぼけてカワグチを問いただす長太郎も、また憎たらしい。
何も知らない校長先生が余計に面白さを誘います。
佐々木先生も責任を取って学校を辞めることなく、発見者として展示品と並んで名前が出て本当に良かったですね。

収録DVD紹介

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