柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

年の暮れ

 

アバンタイトル

長太郎が父ちゃんと臼と杵で餅つきをしています。長太郎がこねて、父ちゃんがつく。

「俺、餅つき」

「俺、焼きもち」

とリズミカルに。てるほと母ちゃんは、それを丸めていて、その丸めた餅をドンペイがくわえていくところを取り戻そうとして、父ちゃんがついた餅を持ちながら、慌てているところでドンペイが父ちゃんが持つ餅に興味を持ち、押し倒して父ちゃんが尻もちををついたところで、長太郎がきて一言。お正月が近い桜間家の餅つきの楽しい風景から、アバンタイトルが始まります。

もうすぐ、お正月、今回はアバンタイトルも、本編もお正月の準備の話です。

では、本編

本編

父ちゃんが歌を歌いなバラ、玄関先で大きく立派な門松の準備をしています。てるほと母ちゃんは玄関のライトや扉のふき掃除、門松を飾り付けた父ちゃんに呼ばれて、門松を見に来た2人。門松を見て、正月が来た感じという母ちゃんに、てるほは、お年玉が目に浮かぶといいます。

一方、家から出てきた長太郎。ドンペイの散歩に行くといいますが、大掃除の手伝いをしろと怒られて、窓ふきや荷物の片付けの手伝いをしますが、トラブルばかり。邪魔になるので、外で遊んで来いと言われて、結局、ドンペイの散歩へ。

早速、親友の公一のところに行きますが、八百屋の公一の家は大忙しで、猫の手も借りたいほど、結局、忙しい長太郎に追い払われて、長太郎はドンペイと一緒に河原で遊び、しょぼくれて、他のクラスメイトの名前を挙げては、彼らを遊びに誘おうとしますが、皆に断れるだろうとしゃがんでいると、そこに自転車で巡査の山本さんが通りかかり、長太郎にヒトミちゃんや正彦と佐々木先生の家で遊ばないのか?と声をかけます。

山本さんから話を聞いた長太郎は、佐々木さんのところへ仲間外れにしたと怒鳴りつけますが、実は長太郎が家を出たタイミングで入れ違いになってしまって呼びに行ったのに居なかったということ。ヒトミちゃんが、

「誰もあなたのこと、仲間外れになんかしないわ」 

 って、言ってくれるんですが、11話でみんなで長太郎を仲間外れにしてた話を思い出すと、この言葉にグッとくるものがあるんですね。約、一年かけてヒトミちゃん達の中での長太郎のポジションが大きくなったように感じて。

佐々木先生の家には33話で登場した佐々木先生のお母さんも登場していて、ヒトミちゃん達とお手玉をして遊んでいたのですが、長太郎が来たことで、外で凧揚げで遊ぶことに。佐々木先生も一緒に遊んでますが、途中で帰ってしまいます。佐々木先生が帰った後で、長太郎と正彦は、佐々木先生が教えてくれた喧嘩凧をします。

喧嘩凧は、浜松のもの。佐々木先生は、浜松の出身ですから(33話参照)、子ども時代を思い出して、懐かしく思い出して、長太郎達に教えたのだと思います。長太郎と正彦は、佐々木先生が帰った後に喧嘩凧をしますが、その凧が落ちて、この季節、お蕎麦を出前していた人にぶつかり、長太郎は責任をとってお蕎麦屋さんにお詫びとして、出前の手伝いをします。

事情を知った佐々木先生のお母さんが佐々木先生に、長太郎に責任を取らせてお蕎麦屋の手伝いをさせていいのか?お前がちゃんと最後まで見ていなかったのが良くなかっんじゃないか?と聞き、佐々木先生が責任を取って長太郎の代わりに出前をすることに。

佐々木先生は、公務員。バイトをしている姿を見られたくなくて、目指し帽を被って出前をしています。桜間家では、母ちゃんとてるほがおせちづくり。

てるほが栗きんとんを作っていて、母ちゃんのアドバイスを受けています。栗きんとんって、私も一度だけ作ったことがあるんですが、とても面倒で大変なんですよ。

今では、お節料理も大半は買ったりする人が多いと思うのですが、1979年の暮れの桜間家では手作りで作るのが普通だったんですね。私の家も子どもの頃は、おせち料理は作るものの方が多かったです。

そこへ、佐々木先生が出前に来て、母ちゃんはすぐに佐々木先生と見破り、長太郎に話を聞きます。長太郎は、佐々木先生が出前を変わってくれたことで、また正彦に喧嘩凧で負けないように凧を改造していたのですが、母ちゃんの話を聞いて佐々木先生の事を知ります。

父ちゃんが冒頭で、12月は先生も走る「師走」と言われたことを思い出して、本当に先生が走り回っていると感心しますが。師走の「師」って、先生というよりは、お坊さん、僧侶のことだったりするので、学校の先生とはちょっと違ったりします。

でも、父ちゃんのような勘違いは、普通にされていますね。

今回は、長太郎の代わりに出前をしたり、泥棒を捕まえようとして、非番で泥棒を取り押さえた山本さんを間違えてとらえて、泥棒を逃がしてしまったりして、佐々木先生が酷い目にあったりします。長太郎は長太郎で、正彦に喧嘩凧のリベンジを考え、風もないのに呼び出して、喧嘩凧をしていて、いやいやんながらも、それに付き合う正彦。

なんとか、誤解を解いてお詫びをした佐々木先生が、長太郎と正彦のところに通りかかり、風がない代わりに自転車で走って、凧を上げやすくしてあげたりして、そこにさっき逃がした泥棒がきて、喧嘩凧が落ちて捕まえることが出来て、それで蕎麦屋の宣伝になって、結果めでたし。

佐々木先生が散々な目に合いますが、ドタバタしながらも、最後は楽しく締めくくられます。

佐々木先生にしても、長太郎にしても、母親がもう自分は解放されたんだ、責任を取らなくてもいいんだって、安心をしていても、それによって被害を被った人が苦労しているのをほっておいていいのか?と問いかけて、ちゃんと最後まで責任を取ったり、相手の事を考えるように諭す場面が出てきて、自分が起こした行動の結果、被害を受けた人の事を考える事をさせている、ことがこの話で目立ちました。

不可抗力もありますが、自分のした判断、行動で被害にあう人の事を考えること、それに責任を感じて、フォローすること、起こしてしまった結果は取り戻せないけど、その後始末をする考えを促すことで、人の事を考えるという思考を与え続けるという事は大事なんだなって思います。

今回は、佐々木先生のおっちょこちょいが目立った珍しい話でした。桜間家のお正月を迎える準備の様子も見れて、年の瀬の慌ただしさも感じながら、こうして、来るべき1980年を迎える準備をしていたのを懐かしく思い出しました。

それにしても、蕎麦屋さんが凧にぶつかって、責任をとらなくちゃってなった時に、他人事のように逃げてしまったヒトミちゃん達。ヒトミちゃんの優しさと初期のドラマの非道さが同時に出てきた話でもありました。

一件落着して、泥棒が捕まって、蕎麦屋の配達も終わって、蕎麦屋の宣伝にもなり、長太郎も母ちゃん達とお蕎麦屋さんに行き、外は雪が降りだして、寒さが本格的に。

1979年、最後の『俺はあばれはっちゃく』は、この話で終わります。そして、長太郎の元気な決めセリフ。

「来年もあばれるぞ!」 

 今年一年、ありがとうございました。

また、来年、お会いしましょう。

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人が広める噂

 

アバンタイトル

サンタクロースに扮した長太郎が、そりに乗ってトナカイに鞭をふるって走っています。そのトナカイよく見ると、公一。長太郎がヒトミちゃん、恵子ちゃん、正彦にプレゼントを配り、トナカイの公一が紙の雪を降らしています。長太郎のプレゼントはビックリ箱。驚くヒトミちゃん達に喜ぶ長太郎に、ヒトミちゃんからのプレゼントは、お手製の勉強虫の小さなぬいぐるみ。

もうすぐ、クリスマスに相応しいアバンタイトルです。

本編

2学期が終わり、通信簿が手渡されています。佐々木先生が冬休みの注意事項と年末の忙しい家庭を助けるようにと話していて、そこに遅刻してきた長太郎が登場。帰り道、長太郎が通信簿を紙飛行機にして飛ばしていて、どぶ川に落ちてしまいます。その通信簿には、「昭和54年」の文字が。17話のマラソン大会でも、分かるんですが、『俺はあばれはっちゃく』は、放送されていた年、1979年が舞台なんですよね。1979年2月に放送が始まりから、長太郎達は5年生で4月になったら、6年生になるはずが5年生のままだったので、1979年を5年生で2回体験していることになります。

これは、放送が最初は半年で終わる予定だったので、原作のように進級させないで、5年生の話で終わらせようとしていたからじゃないかなって、私は勝手に思っています。

さて、通信簿を渡すところから始まるのは、8話以来ですね。8話では長太郎に通信簿の成績を長太郎にとられた公一ですが、今回はとられることなく、上がった成績を持って家の八百屋で忙しく働く母ちゃんに、成績が上がったことを告げて、約束していたものを買ってもらう話をしますが、公一の母ちゃんは年の瀬で忙しくて、公一の話に耳を貸しません。

しかも、過労で倒れてしまいます。公一の家は母子家庭で、公一の家は八百勝という名の八百屋。公一もたまに配達の手伝いをしていますが、基本的には公一の母ちゃんが一人で切り盛りしています。

長太郎は、公一の母ちゃんが倒れた現場にいて、一緒に病院に行き、公一の母ちゃんが元気になるまで一緒に店の仕事をやることを決めます。

悪い成績をとって父ちゃんと喧嘩したこともあって、長太郎は公一の家に泊まり込んで、一緒に仕事をすることに。長太郎の母ちゃんは、長太郎のことを分かっていて、公一の分まで弁当を用意して、長太郎のパジャマも持って応援にきます。その帰りに、入院している公一の母ちゃんの見舞いに行く母ちゃんの優しさと気遣い。

元気に八百屋の仕事をしている長太郎を見て、父ちゃんも満足顔。喧嘩をしても、やはり子どもの事は心配なんですね。

さて、ライバル店の視察にきて、長太郎は白菜の値段を知って、八百勝の白菜の値段を変えてしまいますが、これはライバル店の罠。この罠にまんまと引っかかった長太郎は、近所で評判の噂を流す口コミお婆さんに目をつけられます。

長太郎が、ライバル店より安くつけた値段の宣伝を、嘘だと言って言いふらして、八百勝の評判を下げていきます。お婆さんの姿を見て、正彦が口コミ婆さんの事を言って長太郎に注意を促しますが、時すでに遅し。

今の時代だったら、Twitterを使って噂を広めますが、この時代は井戸端会議や道すがらの話で話をして、人から人へ口伝えで伝わっていくのです。町内で噂が広まるには充分。口コミ婆さんは、自分の目で確認した真実しか話さないから、自分の話すことを信じている。本当のことを言って何が悪いと、文句を言いにきた長太郎に言い返します。

長太郎は、公一の家の事を知らないで噂を広めたこと、売れ残って野菜がダメになったら作ってくれた人にも申し訳ない!と言って、口には口だ!とヒトミちゃん達にもお願いして、宣伝を始めます。

長太郎の野菜を無駄にするなの言葉と、公一の家の事情を長太郎から聞いた口コミ婆さんは、今度は八百勝のプラスの口コミを始めます。

口コミは、強力な武器になって、使い方によって、一つの店を潰したり、繁盛させる怖さを持っていると感じました。さて、この話、長太郎の母ちゃんが新しい洗濯機を買いたがっていて、父ちゃんが買ってくれるんですが、長太郎が福引で同じ洗濯機を当て、公一の母ちゃんがお礼に洗濯機を持ってきて、洗濯機が3台になってしまうです。

さて、この3台の洗濯機がどうなったかというと……。

もうすぐクリスマス。もうすぐ大晦日。お正月。

1979年よりは、いい噂も悪い噂も、嘘も本当も瞬時に広い範囲に広がるようになりましたが、1979年でも人の口に戸は立てられない噂の怖さと凄さを感じる話でした。それでも、その噂は人間が流すもの。流す人間が「噂」をどう使うかで、いろいろと受ける影響が変わっていくのだなって感じた話でした。

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人に優しくするにも用心が必要?

 

アバンタイトル

教室で恵子ちゃんと腕相撲をしている長太郎。クラスメイトに囲まれて恵子ちゃんに勝利した後、今度はヒトミちゃん。ヒトミちゃんの柔らかい手ににやける長太郎はあっさり負けて、見ていた正彦から「わざと負けた」を口火にクラスメイト達から非難されるも、机の下に入ってにんまり。好きな子の手を握るだけで喜ぶのが微笑ましいアバンタイトルですね。

本編

模型売り場にいる長太郎と公一、正彦の3人。正彦が電卓片手に品物を見ながら計算をしています。結構な額で、長太郎が正彦に長太郎が聞きます。

「そんなに買うのかよ」

「違うよ、この中から選ぶんだよ。パパのボーナスが出たら買ってもらうんだ」

 時は、もうすぐクリスマス。長太郎たちがいる店内にもジングルベルのBGMが鳴っています。長太郎の父ちゃんも正彦の父親と同じところに務めているので、長太郎の家にももうすぐボーナスが来るのに長太郎が気づき、実家で八百屋を経営している自営業の公一はボーナスが出るサラリーマン家庭の長太郎と正彦の家を羨ましがっています。

場面は変わって、てるほと母ちゃんがデパートの着物売り場に来ています。母ちゃんとてるほもボーナス特別セールの着物を見ています。

このデパートは父ちゃんが務めている向ヶ丘遊園ダイエー。てるほは、少し高めの着物に尻込みしている母ちゃんに社員割引を勧めますが、こういうのは出来ないと母ちゃんがいい。だったら、ボーナスで買えばいいんじゃないと勧めます。母ちゃんも着物は、ずっと新調してなくて、お正月に久しぶりに着物を買いたいとてるほの勧めにボーナスで買ってもいいかと父ちゃんの了承を受けてから、買うことを決めます。

家計のことや父ちゃんの意見を聞いてから、買いたいものを買う判断をするところが母ちゃんらしいというか、今、2017年に見返してみると、古風な感じがします。この父ちゃんの意見をまず優先するという母ちゃんの姿勢を覚えておくと、この後の母ちゃんの行動がより面白味を持っていると感じます。

母ちゃんとてるほがいる着物売り場から、父ちゃんが働いている同じデパート内の従業員の仕事場に場面は移り、不景気からボーナスが出ないという話が出ています。

そして、その日の夜の桜間家の夕食。母ちゃん、てるほ、長太郎はボーナスで欲しいものを買ってもらおうと父ちゃんの機嫌を取りますが、父ちゃんはボーナスが出ない話を聞いているので、3人に言います。

「馬鹿野郎!え!勝手な事ならべやがって。もし、ボーナスが出なかったらどうする気だい?」

 それを聞いて、驚く3人に父ちゃんは事情を話します。『俺はあばれはっっちゃく』の中では、この時代1979年を景気があまり良くないという言葉が他の話でも出てくるのですが、(37話『父ちゃん社長だ』の回など)『俺はあばれはっちゃく』前後のドラマ、例えば吉田友紀さんが『俺はあばれはっちゃく』の前年にレギュラー出演されていた『気まぐれ本格派』でも、不況だという会話が出てきて、この時代の経済があまり良くなかったのかなって思われます。

私は当時、5歳でそうした不況、不景気を感じなかったのですが、一緒に見ていた両親は、父ちゃんや母ちゃんの気持ちに共感を感じながら見ていたりしたのかなって思ったりもします。

さて、ドラマの話に戻って、父ちゃんが聞き返してくる長太郎とてるほにボーナスが出ない可能性を話して聞かせます。

「嘘だろ」

「ボーナスが出ないなんて!」 

「なきにしもあらずだ。え、スーパーだのが進出してきてな。いろいろデパートも大有り名古屋だ」

 父ちゃんの勤め先で『俺はあばれはっちゃく』のロケ地でもあった、向ヶ丘遊園ダイエーは現在も残っていますが、私が『俺はあばれはっちゃく』が放送していた頃に買い物によく行っていた仙台のダイエーはイオンに変わってしまい、他にも多くのダイエーがイオンに変わってしまいました。

そうした未来から、父ちゃんの言葉を聞くと、なんかこう時代の移り変わりというか、そういうのを感じますね。ダイエーのような大きな店が消えていくのを目の当たりにする日がくるなんて、当時は考えもしませんでした。

父ちゃんは、自分のボーナスを当てにしないで、欲しいものは自分で買えといい、母ちゃんはヘソクリで買うことにするのです。学校では長太郎が正彦にボーナスが出ないことを伝えると、正彦もがっかり。母ちゃんは目当ての着物が売り切れていてがっかり。

下校の時に、恵子ちゃんの家に着物を着たおばさんがいて、恵子ちゃんの母親に話があるとのこと。

可哀想な身の上を聞いて泣く恵子ちゃんと恵子ちゃんのママ。着物を買ってほしいという話に、決まった呉服屋でしか買わないというのと、恵子ちゃん同様、ふくよかな恵子ちゃんのママは特別仕立てじゃない着物じゃないと断ってしまいます。

気の毒だと見ていた長太郎とヒトミちゃん。ヒトミちゃんのママは着物を着ない主義で、長太郎は母ちゃんが着物を欲しがっていたと思い出し、デパートから着物が買えなかった母ちゃんと出会って、着物を売りに来た女の人を連れてきます。

女の人の可哀想な身の上話。さっき長太郎が恵子ちゃんの家で話したのと話が少し違うのを突っ込みながら、てるほも母ちゃんも女性の話に同情して、言い値よりも2,000円色をつけて買って、缶詰も渡します。

ここで、長太郎が話の矛盾を指摘しているのが伏線で、この後で、巡査の山本さんが来て、盗品を売りさばいている女詐欺師のことを話し、さっきの人が女詐欺師だと判明します。

父ちゃんの会社では、ボーナスが出る話が出ていて、出ないというのは士気を高めるため。いつもより、多くボーナスが出せるということで、父ちゃんもご機嫌で着物を買ってやると言うのですが、詐欺にあったばかりな長太郎達は、そわそわ。そこへ、何も知らない山本さんが来て、父ちゃんに詐欺にあったことがばれて、父ちゃんに3人が起こられてしまいます。

母ちゃんを除いて、それぞれが互いに責任を擦り付け合います。てるほが父ちゃんを強く責め立てます。父ちゃんが母ちゃんをもっと大事にすればいいのに!という言葉に父ちゃんも買い言葉で、母ちゃんを責めてしまい、黙っていた母ちゃんも終に怒ってしまいます。

内緒にされていたのを怒る父ちゃん、女詐欺師の可哀想な身の上話に同情した母ちゃんの気持ちを否定された事に悲しむ母ちゃん。母ちゃんが父ちゃんの意見を尊重して、自分の欲しいものを買う判断をしていて、常にそれまでも、父ちゃんを立てている母ちゃんが、父ちゃんに対して怒るのは、大事にされていると思っていたのが、父ちゃんの照れ隠しと怒りから出た言葉で、そうじゃないと感じてしまったから。

翌日、頭が冷えた父ちゃんが母ちゃんに謝るも、母ちゃんはツン。てるほは、長太郎にどうしようか?と尋ねます。そこで、父ちゃんに母ちゃんと仲直りをするきっかけを作ろうと、てるほと長太郎は父ちゃんをデパートに呼び出します。すると、そこに女詐欺師の姿が。長太郎が気づいて追いかけて、万引きしているのも見つけて大声を出して、屋上まで追いかけていきます。父ちゃんや警備員の人達も後を追いかけて、女詐欺師を捕まえます。

父ちゃんが女詐欺師を取り押さえたときに言う言葉に、母ちゃんへの愛を感じます。

「母ちゃんを騙しやがって!」 

 不況の時代、専業主婦の母ちゃんが父ちゃんにもしものことがあったらと最悪なことを考えて、家計のやりくりからヘソクリを作り、明日は我が身になる人の身の上を聞いて、手を差し伸べる母ちゃんの他人に対する優しさ。

その優しさに付け込む詐欺師。「騙されるほうがバカ」と、父ちゃんは言いましたが、騙すほうが一番悪いのです。人に優しくするのに用心しないといけないなんて、寂しいですが、そうした現実もあることを知っておくのも、身を守るには必要なのかもしれません。

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来てくれてありがとう

お久しぶりです

11月29日から更新を休んでしまって、放送した日付に更新する約束をまた破ってしまいました。

体調不良だったとはいえ、自己管理がなってなく2週間もお休みしてしまって、すみません。

一昨日、休んだ2週間分と合わせて、3回分を更新しました。

ネットの隅の隅の片隅で、知る人ぞ知る小さな小さな無名のブログで、2週間も休んでも訪問して読んでくれる人がいる事実がとても嬉しいです。

私のブログに目を通してくれてありがとうございます。

一人で長くやっていて、気分のムラや体調不良で目指した目標を挫折しまくりながら、やってきているブログで、今は特に『俺はあばれはっちゃく』を始めとする『あばれはっちゃく』シリーズ全話を視聴したことがある人前提でブログを書いているので、とても不親切な記事になっていると思いますが、これまでの過去記事で、いろいろとキャストや話の内容などを書いている記事があるので、懐かしさから『あばれはっちゃく』のキーワードでたどり着いた方は、カテゴリーの『あばれはっちゃく』と書いてある項目から見て頂けると、もしかしたら、求めている情報に辿りつくかもしれません。

あばれはっちゃく』は、初代のDVDが手に入れることが難しくなっていますが、ツタヤなどのレンタルや中古品で見ることが可能で、2代目以降なら、アマゾンでの購入も可能なので、作品をもう一度見たい人は、ぜひ見て欲しいなって思います。

tsutaya.tsite.jp

昭和の名作ライブラリー 第4集 男!あばれはっちゃく DVD-BOX 1 デジタルリマスター版

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昭和の名作ライブラリー 第6集 熱血あばれはっちゃく DVD-BOX 1 デジタルリマスター版

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昭和の名作ライブラリー 第8集 痛快あばれはっちゃく DVD-BOX1 デジタルリマスター版

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昭和の名作ライブラリー 第12集 逆転あばれはっちゃく HDリマスター DVD-BOX

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 また、CSなどでの放送もある可能性もあるので、私もそうした情報を手に入れたら、ここで発信をしていきたいと思っています。

初代『俺はあばれはっちゃく』から、長い月日が経ちました。

来年は『俺はあばれはっちゃく』がクランクインして、40年になります。

『俺はあばれはっちゃく』の放送開始は1979年2月3日ですが、撮影が始まったのが1978年の12月だからです。

もうすぐ、平成も終わりを告げ、ますます私たちが子どもの頃の昭和は遠くなっていきますが、子どもの頃に楽しみにしていた『あばれはっちゃく』の世界に触れることで、元気に生きていけたらなって思います。

私は、この作品に再会して、ここまで頑張ってこれたので、同じ時代に同じ作品に思い出のある人達に、少しでも作品を思い出す手助けが出来たら嬉しいです。

マイペースでのんびりとやっていきますので、お暇でしたら、また、お立ち寄りください。

佐々木先生のピンチ

 

アバンタイトル

天照大神の話ですね。何故か、ハワイアンのような踊りがあります。長太郎が岩戸を開くと、中から出てきたのはヒトミちゃん。

短くて落ちの読めるアバンですが、ヒトミちゃんを見る長太郎たちが和みます。

本編

休日にドンペイを連れて、山芋掘りにきた長太郎は、発掘をしている佐々木先生の出会います。佐々木先生の専門は地質学なので、休日に発掘をしているようです。

山芋掘りをしている長太郎の横で、何かを掘り出しているドンペイ。

長太郎はガラクタだと思って投げてしまいますが、長太郎が帰った後で、佐々木先生がそれを拾います。

これが歴史的価値のあるもので、考古学者のカワグチさんまで出てきて新聞記事になります。

このカワグチを演じたのが、岸田森さん。

今回のカワグチは嫌味なインテリの考古学者です。

佐々木先生が見つけた埴輪や刀は先に、ドンペイと長太郎が見つけたもので、長太郎がガラクタだと判断して、佐々木先生に手柄を取られたことを父ちゃんは嘆き、てるほに長太郎の勉強をみるようにいいつけます。
翌日、学校では佐々木先生が発見したものが展示されて、カワグチにも取材が来ています。
取材にきた記者たちに、なんのことはないと言っていたカワグチですが、ある物を見て目の色が変わります。

それを「大事に扱いなさい」と言っていたカワグチの雑な扱いが、大事にしないといけない物を紛失して、この話の事件を大きくしていくのですが、その紛失してしまった重要なものが小さな銀の8の字の銀環。
この銀環の行方がさりげなく、しっかりと写されていくので、視聴者はどこで、銀環が外れたか、どこへ移動して行ったかが分かるようになっています。

国宝級の銀環がなくなり、佐々木先生のせいにして焦っているカワグチ。
本人も自分がなくしたことを知らないので、佐々木先生のせいにするのは分からなくはないのですが、「七度探して人を疑え」という言葉あるように、まず、自分の行動を振り返ってみるべきです。

佐々木先生がなくしたと怒鳴り込んできたカワグチは佐々木先生に見つけるように言い渡します。
佐々木先生の探している姿を見てられなくて、一緒に探す長太郎とクラスメイト達。
ここに佐々木先生が児童たちに、どれだけ愛されているかが分かります。

それでも見つからず、いつものメンバーが長太郎の部屋に集まり、どうしようかと相談していると、ドンペイが庭にあるタヌキの置物を割ってしまって、みんなが来て、これまで視聴者が見てきた銀環が出てきます。

これも、視聴者には長太郎のせいではないと分かるのですが、長太郎のせいになり、銀環を長太郎が返すことになり、長太郎が学校に行きますが、責任をとって辞めるという佐々木先生を責めているカワグチに腹を立てた長太郎が、ちょっとした仕掛けでカワグチに銀環を返します。

ここで、久々の逆立ちです。

なんというか、大事なものをなくして、人の責任にして責めるのは楽ですが、責めていた自分に問題があった時の人の態度が滑稽で面白いです。
カワグチが自分の記憶を辿って、自分に非があると分かった時の、珍妙な表情がなんとも言えずに絶妙で、さすが岸田森さんだと思いました。

また、カワグチが誤魔化すことまで、見越して準備をして、とぼけてカワグチを問いただす長太郎も、また憎たらしい。
何も知らない校長先生が余計に面白さを誘います。
佐々木先生も責任を取って学校を辞めることなく、発見者として展示品と並んで名前が出て本当に良かったですね。

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真夜中の電話 42話「呪われた桜間家」

 

アバンタイトル

長太郎が河原で昔話のおじいさんのような着物をきて、横笛を吹いています。なぜか、音符がぶら下がっています。正彦達が様子を見てくると、落とし穴へ。

本編

てるほの中学のテニス部の風景から。もうすぐ大会が近いので、練習に力が入っている様子。テニス部員の会話から、てるほとテニス部長の朝田先輩のどちらが代表になるかで、てるほも朝田さんも頑張っている様子です。

てるほは頭もいいのですが、運動神経もよく、父ちゃんはかなり自慢で、てるほに代表になれるようにと発破をかけます。母ちゃんも鼻高々です。そんな時に、電話がなり、長太郎が電話に出ると無言電話。

この電話は、真夜中にもなって今度は父ちゃんが出てきますが、今度は不気味な声が。ここから、桜間家に嫌がらせが始まり、登校する長太郎とてるほが玄関先で見つけたのは五寸釘が刺された藁人形。これは、朝田先輩の弟がやった仕業。

朝田先輩の父親は有名なテニスプレーヤーで、朝田先輩の母親は既になく、家事と学校、部活を朝田さんはやっていました。父親の厳しい特訓にも頑張って。それを見ていた朝田さんの弟のタケシが、朝田先輩のライバルのてるほを陥れて、代表選手にさせないように仕組んだことでした。

姉思いな行動も陰湿で、てるほが整備したテニスコートもダメにして、朝田先輩からの信用も失わせて、何も知らない朝田先輩に責めさせるなど、タケシの姉への思いは姉の立場を失わせているだけ。そもそも、その動機を作った朝田先輩の父親が一番悪く見えます。

何も悪いことはしてないけれども、子どもを追い詰めている自覚がないのは、始末におえません。てるほに嫌がらせをしている人を正彦が推理をするのですが、これが当たらずとも、遠からず。長太郎もてるほの為に動くのですが、このやり方もあまり褒められたものではありません。

何も知らずに、嫌がらせを受けて朝田先輩からも責められるてるほが可哀想です。周りの思惑に左右されずに、正々堂々と代表に選ばれるように頑張ってきたのに、2人の弟の間違った姉への思いが、てるほと朝田先輩の仲や、てるほの学校や部活での立場を悪くしていて、泣いてしまうてるほが気の毒で可哀想です。

また、長太郎のやり方も悪いのですが、長太郎を一方的に責める父ちゃんも酷い。ついに長太郎はテニス部を謹慎にされたてるほのことを知り、直に朝田先輩の家に行って、タケシにこれまでの嫌がらせを白状させます。驚く朝田先輩とあっさり白状するタケシ。

朝田先輩の苦労は分かりますが、この後で出てくる朝田先輩の父親のいいとこどりはムカつきます。朝田先輩も弟がやったことを、てるほに許してもらう前に、ちゃんと疑ったてるほに謝ってほしいと思いました。

てるほが誤解が解けたことと朝田先輩の家庭の事情を知ったことで、許しているところが、一番酷い目に合わされたのに、許せるてるほの心の広さがなければ、この話はまとまらなかったでしょう。てるほの優しさと心の広さの勝利です。

おまけ

テニス部で活躍しているてるほですが、演じていた島田歌穂さんは運動が苦手。ブックレットのインタビューでこのように語っています。

てるほはテニスが得意な設定だったんですけど、私ね、テニスできないんですよ。バレエとかダンスはやってたんですけど、実はスポーツ・オンチなんです(笑)。素振りだけは一生懸命練習して、あとはダンスの感覚で型だけ覚えて撮影しました(笑)。 

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長太郎の浮気 41話「正義のワナだ」

 

アバンタイトル

書き割りのクラスメイトを「ゴルゴはっちゃく」と後ろに書かれた背広を着て、長太郎が射撃をしています。

正彦達を撃ち抜いて、間違えてヒトミちゃんを撃ち抜き謝る長太郎をニヤニヤして見ている公一。

公一が片目に眼帯をしていますが、本編の公一もしています。

この時期、公一役の妹尾潤さんが他のドラマでも眼帯をしていれば、妹尾さん自身の目に何かものもらいがあったのかなって思います。

本編

長太郎が夢の中で西洋の王子様の格好をして、姫になったヒトミちゃんを悪党の正彦から助ける夢を見ています。

夢の中で正彦に酷い目にされて、うなされて、それが寝言になり、てるほや父ちゃん、母ちゃんが心配して駆けつけています。

翌日、学校の教室で夢の話をする長太郎。

この教室は、これまでの話で出てきた教室とは違っていて、セットみたいです。

『俺はあばれはっちゃく』の教室は、日曜日に学校を借りて撮影していて、途中で借りる校舎が変わっているのですが、この話では長太郎が夢の話をヒトミちゃん、公一、正彦、恵子ちゃんに話しているところだけは、セットの教室を使っているのかな?って見ていて思いました。

長太郎の夢にダメ出しをする正彦とヒトミちゃん。

このヒトミちゃんの強気な態度は、長太郎の気持ちは自分のものだっていう自信からくるものなのですが、今回はその自信がぐらついてヒトミちゃんの気持ちが揺れ動きます。

それは、この後長太郎が出会う、ノリコちゃんのせい。

花屋のノリコちゃんの配達の花を台無しにして、ノリコちゃんの母親がやっている花屋に来た長太郎は、父ちゃんと鉢合わせ。

そこで、ノリコちゃんのお母さんが父ちゃんの幼馴染で初恋の人だと分かります。

今回は、珍しくヒトミちゃんの長太郎への気持ちの揺れ動きが見れますが、初恋の人と再会した父ちゃんに対して母ちゃんが焼きもちを焼くという大人の複雑な恋愛感情も見られます。

長太郎は夢の内容をヒトミちゃんにこっぴどく否定されて、ノリコちゃんに気持ちが傾き、また、ノリコちゃんの家が借金取りに酷い目に合わされていることから、ノリコちゃんの為に奮闘します。

酷いことをされている人を見捨てられない気持ちと、ノリコちゃんへの好意が長太郎をヒトミちゃんからノリコちゃんへと心が動いています。

父ちゃんも借金で困ってるノリコちゃんの母ちよさんのことが気になり、話を聞いたりして、それを塾帰りのてるほに見つからり、母ちゃんの怒りを買っています。

長太郎はともかく、父ちゃんはちよさんに現在は恋愛感情がないので、母ちゃんやてるほの勘繰りに腹を立ててしまうのですね。

長太郎がノリコちゃんにかまけている間に、ヒトミちゃんの方は情報屋の公一からの報告で、ノリコちゃんと仲良くなっていく長太郎に複雑な気持ちを見せています。

ノリコちゃんに対して、気の強い言葉を投げかけていても、本当は傷ついた気持ちを隠しているようです。

長太郎も公一からヒトミちゃんのことを聞いても、ノリコちゃんのことやノリコちゃんの家のことが気にかかり、素っ気ないです。

今まで、ヒトミちゃんの為なら、なにがなんでも優先していた長太郎。

ヒトミちゃんの長太郎の夢を聞いた時の強気な態度から、不安定になるヒトミちゃんの心などが、これまでの定番を覆していて面白いです。

強気で出てきたノリコちゃんが見せる可愛らしさ。長太郎にヒトミちゃんのことを聞いて、なんとも思ってない、と聞いて微笑んだところが女の子だなって思いました。

長太郎とノリコちゃんは、別れてしまうのですが、この二人の別れが切なく、そしてノリコちゃんと別れて泣いている長太郎を受け止めてくれるヒトミちゃんの存在がとてもしいです。

 「泣いている長太郎君は嫌いよ」 

長太郎が最初で最後、ヒトミちゃん以外の女の子に気持ちが動いた ちょっとドキドキした話でした。

収録DVD紹介

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