柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。

強い人、弱い人

吉田友紀さんが7歳の時に演じた「鉄人タイガーセブン」の次郎。その次郎と仲良くなった冬子ちゃんとのラブシーンがとても微笑ましくて可愛いです。考えてみると、次郎の姉のジュンは立場的に、主人公の剛の相手役として存在している割には、剛の相手としては第8話にゲスト出演した美波にとられてしまったような気もします。ジュンなんて、折角、告白したのに剛の命はあと僅かで、気持ちを受け止めてもらえなかったし…。まあ、弟の次郎の方も折角、お友達になった冬子ちゃんは殺されてしまったし…。青木姉弟は、なんというか揃いも揃って好きになった人が死んでしまうという…。

ジュンと剛は弟の次郎を仲介にして、また、それが原因になって絡んだり、喧嘩したり、和解して絆が深まったりしていたけれど、なんというか男女の関係ではなかったなぁ…。大体が一番年下で子供の次郎が危険な目にあって、(最初の方はジュンもそうだったけれど)次郎を心配するジュンとさほど心配しない剛って感じでした。でも、次郎を子供としてジュンと剛が親という立場ではなくて、三兄弟って感じです。ジュンは確かに剛に惚れていたと思うけれど、やはり、彼女の関心は唯一の肉親である弟の次郎の方に強くあったように思います。剛もジュンと次郎の事は妹と弟のようにしか思ってはいなかったように感じます。彼の関心はやはり自分にあったかなと。そう、思ったのは剛が自分の命が残り僅かだと知って、闘いから逃げ、自分の好きな事をやるんだとレーサーに戻ったのを見た時でした。

剛は周りの人間の事をあまり気にせず、自分の好きな事を優先させる傾向があるように思います。自分の好きなオートレーサーの仕事につき、その事で父親の滝川博士が落ち込んでいた事を北川さんはずっと気の毒に感じていて剛を許せませんでした。ジュンも次郎が学校に行かなかった事を心配して、剛に探して欲しいと頼んでも剛は真剣に扱わず、次郎が危ない目にあってジュンに責められた時に、事の重大さに気付いたりしています。剛は優しい人間でしたが、周りの人間よりも自分を優先させていた人だったように感じます。

優しい人間ではあるので、自分勝手な行動をしたり、自分の認識の甘さのせいで皆に迷惑をかけると申し訳なく思って、深く落ち込んで、傷ついてしまう。そして、彼は迷う。その迷う姿は脆くて危うい感じがするので、他の人物が信念が強く、揺るぎがなく、強い人間に見える。彼らもまた、不安や恐怖等を抱いていて、落ち込む事はあるのだが、それでもその不安をはねよけようと、更に大きく踏み込んで立ち向かっていく強さがあった。剛にはそれが足りない。剛は優しい人間ではあったが、心が強い人間ではなかった。タイガーセブンに変身する事では強くはなったが、心まで強くはなかった。剛は悪い人間ではない。しかし、ヒーローというタイプでもない。彼は優しさからくる責任感からタイガーセブンとしてなりゆきで戦う事になってしまった。普通の人だったなと思う。