『すぐやる一家青春記』(1977年)で吉田友紀さんが演じた智之は兄二人と比べて年が離れている。長兄の一郎さんが31歳、次兄の瞳が28歳。智之は作中では年齢が明らかにされていないがDVDの解説書によると8歳。智之はすぐ上の兄の瞳よりも20歳も年が離れている。
さて、『すぐやる一家青春記』には真夏竜さんも田沼という役名でレギュラー出演していた。田沼は智之の父親の雄作さんが務める市役所のすぐやる一課の課員の一人。田沼は二枚目で課員の紅一点のさつきさんは田沼に思いを寄せている。相馬家の居候の武志さんはさつきさんが好きなのだが、さつきさんは田沼が好きという関係。田沼はそんな二人の気持ちに気づいていない。
で、ここで話は『ウルトラマンレオ』(1974年)第27話に飛ぶ。第27話に登場した吉田友紀さんが演じた桃太郎君。考えてみると何の訓練も受けていない普通の地球人の少年があれだけ強いというのはおかしい。恐らく、桃太郎君も宇宙難民の一人だったのかもしれない。
例えばの話だが、桃太郎君は惑星桃太郎の統治者の息子でオニオンが惑星桃太郎を襲撃して滅亡させてしまい(惑星桃太郎はその名の通り地球の桃に似た果実がたくさんある星で、オニオンはそれを食べに来た)滅亡してしまうのだが、せめてまだ赤ん坊だった桃太郎君だけでも助けようとして桃型の救助カプセルに桃太郎君を乗せて脱出させたのではないか。
桃型の救助カプセルに乗せられた桃太郎君は宇宙を流れ流れ漂流して地球に辿り着き、おじいさんとおばあさんに拾われて育てられたのではないだろうか。桃太郎君に両親がいないのも、「桃太郎」という名前も(桃型のカプセルから出て来たという事で)実はそこからきていたりして…。
そんでもってゲンと桃太郎君で考えた作戦に出て来たあの巨大の桃が実は、桃太郎君が乗ってきた救助カプセルだった…と、そう、あの後ゲンと桃太郎君はおじいさんとおばあさんに事情を話して、オニオン退治の作戦の協力をお願いしたかもしれない。
カプセルにはきっと桃太郎君と一緒に手紙か何か入っていて、おじいさんとおばあさんは桃太郎君がオニオンを退治するのも何かの運命だと思い、とっておいたカプセルと桃太郎の衣装と弓矢を提供したのではないだろうか。(どこにしまっていたかという疑問や地球の日本語の手紙を異星人が書けるのか?という疑問はこの際置いといて、だって本篇のほうもかなり適当だし…)
おお、こう考えるとなんか桃太郎君とレオの境遇ってちょっとばかし似てるかも!(ああ、下らない。下らない。強引すぎる!)
で、話は『すぐやる一家』に戻る。桃太郎君はおじいさんとおばさんと一緒に暮らしていたけど、二人ともかなりのお歳だった。二人が亡くなった後、桃太郎君は一人ぼっちになる。既に両親はいない。そこで、市民の苦情や相談ごとを解決するすぐやる一課の出番。孤児になった桃太郎君を雄作さんが引き取って自分の息子「相馬智之」として育てたとしたら…。智之が鶏を可愛がっていたのも、智之が瞳より20歳も年下なのもそのせいだとしたら…。(多少設定に無理があるけど、押し切ってみる)
田沼さんも実はゲンで『コメットさん』(1978年版)で地球を離れたもののひっそりと戻ってきて髪型と名前を変えてすぐやる一課の課員となって生活していた…のではないかと想像してみる。
で、智之が田沼さんの正体に気がついて宇宙の掟を破って戻ってきた彼を脅して口止め料を請求していたら面白いなと思ってしまった。脅して口止め料をとるなんて桃太郎君だったらやりそうにないけれど智之だったら充分にやりそうだし、田沼さんは武志さんにとっては恋敵だし、なんだかやっていてもおかしくないと思うんだよなぁ。
でも、役者さんと放送していた局が同じだけで『ウルトラマンレオ』も『すぐやる一家青春記』も作品の世界観は繋がってないんですよね。毛色も違うし…、まあ、ファンの馬鹿げた空想のお話だと思って読み流して下さい。