柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

新しいオープニング

 

オープニング映像変化

31話でオープニング映像が変わります。これまでは長太郎が一人で踊っていたのが、長太郎がローラースケートで走り、その後、家からドンペイと一緒に散歩にでて、父ちゃんを皮切りにみんながいるところを颯爽と走って生きます。

オープニングで出てきたローラースケートは本編で、初登場してきます。

アバンタイトル

時代劇の撮影所のようなところで黒ずくめの忍者に扮した長太郎。

そこへ白装束の公一が出てきて、毬栗を長太郎に浴びせて

いが忍者

と駄洒落で落ち。

本編

長太郎が家に帰ると、見知らぬ爺さんが音楽かけて踊ってます。

もちろん、長太郎は怒るのですが、プレゼントされたローラースケートであっさり懐柔。

8話でも、おふでさんというおばあさんに降りまわされた桜間家ですが、今回はこの爺さんに振り回されてしまいます。

しかも、この爺さん、父ちゃんと母ちゃんの仲人で、大工の父ちゃんの師匠なんですって。

おふでさんも、父ちゃんの知り合いだったんですが、父ちゃんの知り合いの老人って、長太郎以上にお世話がせで、迷惑かけるんです。

今回は、夜中にラジカセで音楽かけて、ダンス踊っているし。

今回は、図工の授業で本立てを作る宿題がでるのですが、ヒトミちゃんを始めとして長太郎の友達はみんな、この宿題に文句がタラタラ。

正彦なんて、

 鉛筆以外持ったことないのに、

 という始末。

ここで、ヒトミちゃんの閃いたが飛び出します。

長太郎も台詞をとられて文句をいっています。

長太郎以外の閃いたは、母ちゃんも使いますが、ヒトミちゃんの閃いたは初で珍しいですね。

長太郎は、みんなにおだてられて、図工の宿題を引き受けるのですが、ヒトミちゃんの庭にある木のテーブルの上で、作業をした結果、そのテーブルに板を釘づけにしていまい、ヒトミちゃんの家のテーブルを台無しにして責められて、じいさんに助けを求めてきます。

なんとかお願いして、直してもらった長太郎。

それにしても、長太郎と公一に任せっぱなしにして、ゲームして飲み物飲んでいるなんてヒトミちゃんも人が悪い。

めでたく、ヒトミちゃん家のテーブルを爺さんに直してもらって、家に戻る爺さんと長太郎、そこに、爺さんの息子が爺さんを迎えにきています。

なぜか爺さんは、大工道具を持たないと頑固なんですが、長太郎の素人手つきに我慢ならずに、テーブルを直したり、長太郎が探して見つけた時にも家を建てているのを見て、感心していたり、そこはそうした方がいいと言ってみたりして、大工仕事をしないと決めていながら、大工仕事に対して未練があるようです。

で、爺さんの息子さんが来たことで、爺さんが大工仕事を引退して、息子の世話になるということで、爺さんは大工仕事をやりたいと思いながらも、諦めなければいけないから、意地を張っているようです。

父ちゃんと爺さん、爺さんの息子の話し合いから、大工仕事をやめて帰るという展開になり、図工の宿題をやってもらう約束をした長太郎は、爺さんの大工仕事への気持ちを無理に押し殺して、息子のいいなりになるのを阻止して、犬小屋作り勝負をけしかけます。

爺さんの息子は、大工仕事に偏見があるようで、爺さんは長太郎の言葉と、息子に大工仕事を見せたいことから、長太郎の勝負を引き受けます。

翌日、長太郎はヒトミちゃん、恵子ちゃん、公一、正彦とチームを組み、爺さんと犬小屋作り対決をするのです。

それを見ている父ちゃんは、長太郎を応援したり、親方の師匠爺さんを応援したりと忙しく、一緒にみていたてるほに

どっちを応援しているのよ 

 といわれる始末。

爺さんが犬小屋を丁寧に作り上げている姿を見ている爺さんの息子の態度と目が、みるみる尊敬の目に変化していくのが、見ていて素晴らしかったです。

大工仕事を馬鹿にして、年齢を重ねた父親に仕事は無理だと思い込んでいた息子が、軽蔑の目から尊敬の眼差しになっていて、その驚きの変化の中に、父親への尊敬が見えました。

そんな親方父子の姿に、父ちゃんが長太郎も親孝行しろっていい、父親に仕事をさせることが親孝行と死ぬまで仕事をさせてやると返す長太郎に父ちゃんが突っ込みます。

これは、長太郎流のジョークですが、現代、2017年では親の脛をかじらないと生活が難しい時代になったので、(働いていても実家住まいも含めて)今では笑えないジョークになってしまいました。

悲しいですね。

最後の締めで、長太郎がいつものお決まりの台詞をいうのですが、それを爺さんにとられてしまいます。

「今日もあばれるぞ!」 

「じいさん、それ俺のセリフ」

今回は、ヒトミちゃんの「ひらめいたわ」から始まって、最後の締めまで、セリフを取られてしまった長太郎でした。

親が仕事をする姿、年齢で出来なくなるという偏見で人のもつ可能性を小さく見てしまう愚かさ、職人の仕事への拘りの大切さを感じた話でした。 

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登場人物の性格が一言で

 

アバンタイトル

海の中をパジャマで泳ぐ長太郎と、ひとみちゃんが乙姫様の姿になって、玉手箱を渡してという、少し浦島太郎を思わせるアバン。

玉手箱をあけて、そこで夢から覚めるというものになってます。

このアバンも含めて、7月7日の七夕でみた長太郎とヒトミちゃんが彦星と織姫になって天の川で会うという長太郎の夢もそうでしたが、長太郎が水関係の夢を見て、起きると寝小便というのが出てきます。

水関係の夢、寝小便というのは定番ですが、それぞれ夢落ちになってます。

本編

今回の主人公は恵子ちゃん。ドンペイの散歩中に、恵子ちゃんが廃品回収の軽トラックをバックの誘導案内をしているのですが、長太郎に声をかけられて、「ストップ」を言いそびれて、軽トラックがブロック塀にあたって、ブロックや電柱が大破します。

しかし、豪快な大破だなあ。

運転手のおじさんが出てきて、そこへおばさんが駆けつけ、おじさんに文句をいいますが、この二人は夫婦。

おばさんがおじさんの運転を非難しますが、おじさんは恵子ちゃんの誘導が悪いと弁解します。

でも、恵子ちゃんは長太郎と逃げた後。恵子ちゃんは罪の意識を感じますが、長太郎は目の悪い恵子ちゃんにバックの誘導を頼んだのが悪いと、恵子ちゃんを励まします。

でもなあ。メガネかけてたし、目の悪いことは関係ないような。

場面変わって翌朝、長太郎が早起きして、父ちゃんのために鰻をとりに川へといきます。

これまで出てきた場面描写で、初代『俺はあばれはっちゃく』の舞台は神奈川県だと推測できるのですが、神奈川県の川に鰻なんているのかな。

さて、長太郎は川原で小さな男の子に出会います。この男の子が今回の話の騒動の原因の山田一郎君なんですが、この男の子に恵子ちゃんが絡み、冒頭の夫婦が一郎の両親でこの二人も絡んできます。

さらには、川原に行く途中で出会った御なじみの巡査山本さんが追いかけている配達された牛乳が盗まれる事件も絡んできます。

牛乳が盗まれ、それが犬を連れていた男の子ということで、ドンペイを散歩させている長太郎が疑われてしまうのですが、長太郎は無実。

翌日、学校で長太郎が鰻をとるコツを蛇のおもちゃを使って再現。教壇で正彦、公一や他の男子クラスメイトに話して聞かせます。

この教室での場面。長太郎たちの手前では、ヒトミちゃんと明子、さゆりがあやとりをして遊んでいます。

さらに、長太郎の後ろにある黒板には、ドラえもんの絵が描かれているのです。

『俺はあばれはっちゃく』は2月3日に放送が始まって、この話で30話ですが、同じ年1979年、『俺はあばれはっちゃく』放送開始から2ヶ月後の4月から、同じテレビ朝日で『ドラえもん』(大山のぶ代版)の放送が開始されたのです。

あばれはっちゃく』シリーズが終わるまで、『あばれはっちゃく』と『ドラえもん』は私が子ども時代にテレビ朝日で放送されていた人気子ども番組でした。既に子どもの人気番組であった『あばれはっちゃく』に『ドラえもん』を登場させたのも、同局の人気子ども番組だったからと思います。また、この話以外にも、初代の後も、『ドラえもん』はちょくちょく出てきます。特に4代目『痛快あばれはっちゃく』が多いです。

 

さて、長太郎の鰻の知識に学校では教えないことは詳しいと言うのが正彦なのが、教室での勉強が出来るのは正彦、教室の勉強以外のことが出来るのは長太郎だということが、正彦の呆れ気味に褒めているんだか、けなしているんだか分からない一言で表現されているのが、面白いですね。

調子にのり、悪ふざけをしてヒトミちゃんたちに、蛇を生きているように操って驚かしにきた長太郎は、窓際で佇んでいる恵子ちゃんにまでちょっかいを出して取っ組みあいの喧嘩に発展します。

体格のいい恵子ちゃんと細身の長太郎。いくら恵子ちゃんが体格が良いといっても、女の子相手に取っ組み合いの喧嘩を始めるとは……。正彦が真っ先に恵子ちゃんへ声をかけて止めに入ってます。正彦らしいですね。

いつもの休み時間ならば、ヒトミちゃんは恵子ちゃんと一緒のことが多いのですが、今回の話の主役の恵子ちゃんが一人休み時間に孤立していて、悩んでいるということで、今回は明子と小百合とヒトミちゃんはあやとりをしていたわけですね。

恵子ちゃんと長太郎の喧嘩にクラスは騒ぎ、佐々木先生が駆けつけ、正彦が事の経緯を説明して佐々木先生が長太郎を叱り、恵子ちゃんに謝らせますが、頭を下げた先で舌を出している長太郎を見ると、言葉と気持ちは裏腹のようです。

普段の恵子ちゃんらしくない態度に、長太郎、ヒトミちゃん、公一、正彦、明子、小百合がそれぞれに心配の声をあげるのですが、明子は恋の悩みがあると言うのですが、公一の給食を残していたという目撃談から恵子ちゃんが無理な減量をしていることからくる栄養不足であると正彦が言い、小百合が無理な食事制限の弊害を言い出します。

恵子ちゃんの様子を真剣で深刻に心配する長太郎達ですが、彼らのこの推測は当たってなく、明子の恋の悩みも違います。

長太郎は減量による栄養失調も恋の悩みも違うという、自分の勘を言いますが、この時点では恵子ちゃんの不調の原因が分かりません。

学校から戻ってきて、恵子ちゃんの姿を見て、川原で空の牛乳瓶を見たことで、牛乳泥棒の疑惑を恵子ちゃんに持った長太郎は、翌朝、確認をとります。

ここで、恵子ちゃんが元気のなかった理由と長太郎が山本さんにかけられた牛乳泥棒の事件が繋がり、さらには長太郎が追いかけた一郎君を一郎の家まで追いかけたことで、廃品回収のおじさんが一郎の父親であると判明して、恵子ちゃんが元気をなくしたのも冒頭のバック誘導失敗にあることが分かります。

このバック誘導失敗事件のお陰で、おじさんは壊した電柱の弁償を電力会社にしないといけなくて、おばさんと喧嘩別れ、仕事もクビになって、仕事をしなくなり酒びたり。一郎君が拾ってきた犬も捨てるように言われてしまい、一郎君の家を目茶目茶にした理由を感じて、一郎君と犬の世話することになった恵子ちゃんは悩んでいたという、恵子ちゃんの責任感を強く感じます。

小学生の恵子ちゃんがそこまでと思いますが、事情を長太郎に話すことになり、恵子ちゃんは長太郎にも責任があると言います。そのとおりなんですが、ここで恵子ちゃんも一郎の父親と同じでやっぱり人のせいにしちゃっているんですよね。

原因は確かにそうだけど、声をかけられたのは事実だけど、すぐに仕事に戻らなかった恵子ちゃんは悪くなかったのかと、それと犬の世話のために、牛乳や長太郎がとった鰻を盗むのが許されるかというのは別問題なんですよね。

悪いことは悪いんだぞ 

 長太郎はそう言いますが、これは長太郎が正論で長太郎がいたずらはしても、「悪いこと」と「良いこと」の区別がある少年であることが分かります。

今回の脚本は田口成光さんなんですが、教室での正彦の短い言葉や、長太郎のここでの言葉でも分かるように、一言で彼らの持つこれまで描かれていた、性格やクラスでの立ち位置、視聴者が感じている彼らの印象を端的に彼らの言葉や態度で表しているなって感じます。

これは、田口さんが長太郎や正彦などの性格の特性を的確に持って脚本を書かれていたのではないかなって思います。視聴者が持っているドラマの人物達の性格を脚本家が明確に理解しているのは、当然かもしれませんが、複数の脚本家でなくても、ドラマの登場人物の性格がブレてしまう作品があっても、『俺はあばれはっちゃく』にそれを感じないのは、複数の脚本家、監督を始めとするスタッフの間で、しっかりとドラマの人物達の性格の把握が出来ているのだなって感じます。

恵子ちゃんの話を聞き、自分にも責任があることを感じた長太郎が、ちり紙交換をしながら、出ていった一郎の母親探しも始めます。

一郎の母親が見つかり、そこで恵子ちゃんのせいにしたおじさん、長太郎のせいにした恵子ちゃんと違って、今回の事件の一番の原因は酔っ払い運転をしていたおじさんにあるとして、謝ってきた恵子ちゃん達を許しています。

おばさんがおじさんに反省を促すためにした家出のやり方はよい方法ではありませんでしたが、ここでようやくまともな大人が出てきたと感じました。

何かの失敗を誰かのせいにして、罪の意識や責任から逃れようとする心理は分かりますが、他人のせいにして逃れるのは何か違う。

人間は失敗をしてしまうけれども、その失敗を受け止め、罪を償う姿勢が大事なんだと感じました。

一郎の父親が調子がいいなって思います。おじさん、事件を起こして酔いつぶれてクダを巻くだけで何もしてない。弁償をしないといけないという責任もおばさんが出て行った原因が自分にあることも、長太郎と恵子ちゃんが動かなければ何も感じなかったと思うと、本当に母ちゃんと父ちゃんが言うように、長太郎の父ちゃんと母ちゃんの良さが分かりますね。ここでも、これまで父ちゃんと母ちゃんを見てきた視聴者の気持ちを、父ちゃんと母ちゃんの一言で表していて、やっぱり今回の話は、これまでのみんなの印象をそれぞれに言わせた一言で表現していた話だったなって思います。

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お詫び

締め切りを作ってブログを書くと決めて感じたこと

本来ならば、1979年7月28日は放送が休みだったのにも関わらず、7月28日に感想を更新して、結果、1週分放送日とずれてしまった事をお詫びします。

30話から改めて9月の放送日に直して更新します。

ここ、最近、放送された日付に見返して感想を書くと決めたルールが守れていないことに苛立ちを感じています。

私は、ただ好きな『俺はあばれはっちゃく』を見て感想を書くだけに過ぎないのに、こうも停滞してしまっていることが残念で、それで改めて、脚本を書き、台詞を覚え、演技をし、撮影をして、編集をして、1日も遅れることなく『俺はあばれはっちゃく』を放送してくれて、最終作『逆転!あばれはっちゃく』まで、約6年の長きに渡り作品を生み出してくれていた、『あばれはっちゃく』シリーズの制作に携わった人達のすごさ、プロの仕事意識の高さを感じています。

趣味のアマチュアの素人感想、気がついたことを書くだけブログの管理人ですが、決められた日に仕上げることの大変さを身をもって知りました。

大人の建前と子どもの本音

 

アバンタイトル

今回は、侍の格好をした長太郎とその小姓の公一が弓矢の練習をしています。なかなか的に当たらず、どんどんとその距離を縮めて、最後には的に正彦の似顔絵を使っています。正彦に対する感情から、的に当てるのですが、ここで落ち。

現代設定ではなく、時代劇設定でのアバンタイトルは今回が初めてかな。また、場所も時代劇で使うようなところですね。

本編

長太郎が竹箒を振り回して走っています。

どうやら、長太郎が班長で公園の掃除をするようになっているようです。

場面が変わり、母親達が会議をしているのを公一と一緒になって覗いています。

どうやら、保護者で何かのスポーツの親睦会を開くというか、隣町の美良町婦人会からキックベースで親睦会をするためのメンバー集めなどの話し合いをしているようなんですが、長太郎の母ちゃんが引き受けないかという発言をすると、恵子ちゃんのお母さんが嫌味を言い、ヒトミちゃんのお母さんが、母ちゃんに面倒なまとめ役を押し付けています。

それを見た長太郎が母ちゃんを庇うのですが、母ちゃんは引き受けてしまいます。母ちゃんにまとめ役を押し付けておきながら、母ちゃんが協力を仰ぐと誰もが理由をつけて断ってしまいます。

公一の母ちゃんは仕事が忙しいとか(公一の家は母子家庭で八百屋の自営業)、ヒトミちゃんのママはキックベースなんて柄でもないと目を吊り上げて怒る。

面倒なことを人に押し付け、キックベースをやりたくないって子どもですか?長太郎が貧乏くじを引いてしまった母ちゃんを庇ってくれたことが母ちゃんは嬉しいといいますが、長太郎の余計な一言が母ちゃんの立場を悪くしたと、父ちゃんもてるほも言います。それで、長太郎は母ちゃんに謝るのですが、長太郎は今回は何も悪くないんですよね。

それでも、あばれはっちゃくの母親だから、運動神経はいいだろうし、キックベースも出来るだろうって、母親達のほうがどうかしているんだよね。

こういう、大人の建前というか、空気を読むこと、本音を隠す、相手に合わせることで社会をうまく渡っていくのと、長太郎のように立場の弱い人が我慢をしないように配慮して、本当のことを言うことの難しさを感じます。

長太郎は、佐々木先生にお願いしてキックベースのコーチを佐々木先生がやることを皆に伝えて、みんなのお母さん達にキックベースのチームに参加するようにします。

佐々木先生目当てで、キックベースの練習に参加してくるいやらしい母親達。

しかし、練習試合でまともに試合が出来ていないのを見て、長太郎が母親達を非難します。これに怒って、キックベースのチームを辞退すると代表してヒトミちゃんのママが不参加を伝えに長太郎の家にやってきます。

母ちゃんがそれまで腰を痛めても、やってきたことが無駄になり、長太郎はまた父ちゃんに怒られます。確かに長太郎の言葉は過ぎていて、大勢の前で恥をかかされて、心を傷つけれたヒトミちゃんのママ達の悔しさや怒りは分かるのですが、自分達のプライドを優先して子どもの長太郎の言葉にむきになるのもどうかと思うのと、子どもの言葉だとしても、人を傷つける言葉というのはあるのだなって思います。

弾みで出てしまうこともありますが、長太郎はそれを詫びて、キックベースのチームに戻ってきて欲しいとヒトミちゃんの家に行き、公一の家にも行って頭を下げます。

ここで、いいなって思うのは、ヒトミちゃんも、公一も長太郎の側に立って、長太郎を援護しているところです。

ヒトミちゃんはドラマの最初の頃は意地悪でしたが、この29話までくると、原作のヒトミちゃんと同じく、人を良く見ていて悪くない人に対しては、しっかりと自分の価値基準で味方をして、ちゃんと公平であることです。

例え、自分が母親と違う意見でも、母親のほうに「非」があれば、闇雲に長太郎が「あばれはっちゃく」だからという理由だけで責めないし、母親の傷ついた気持ちを理解した上で悪い部分、正す部分を怯むことなく、しっかりと言葉で面と向かって伝えています。

このヒトミちゃんの潔さというのは、原作のヒトミちゃんがもつ最大の長所の一つだと私は思っていて、ドラマでは18話からその長所が強くなってきたと個人的には感じています。

今回はキックベースでの親睦会で、キックベースのルールが野球に近いのですが、ヒトミちゃんのママたちは野球のルールも知らないのが、問題を大きくしてしまいました。

今よりも野球人気が高い時代の話ですが、興味のない人には分からないのがスポーツのルールで、これはスポーツのルールに限らないんだなって思います。

ちなみに、『俺はあばれはっちゃく』が放送されていた1979年2月~1980年3月は、江川卓投手が巨人に入団した年でもあり、『俺はあばれはっちゃく』の裏番組で巨人戦のナイター中継があると、『俺はあばれはっちゃく』の視聴率が下がったりもしたので、主演の吉田友紀さんは、DVDBOXの解説書のインタビューで、

オレ今でも江川嫌いですもん 

 と答えています。DVDは2005年発売なので、今から12年前の話です。

さて、この話を先週の予告で紹介する時に、西条八十の詩をアレンジしたので紹介しています。

あの「麦わら帽子」ですよ。たぶん、これは『俺はあばれはっちゃく』(1979年)よりも2年前の1977年に公開された映画『野生の証明』からの影響があったのでしょうね。 

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ヒトミちゃんのペンフレンドがやってきた

 

アバンタイトル

長太郎がマンホールで金魚を釣っていて通行人の人達から注目を浴びていてます。

不思議そうに見られてご満悦な長太郎。そこで、種明かし。公一がマンホールの中で仕掛けていたのですね。

本編

恵子ちゃんとヒトミちゃんが写生をしています。

ここでヒトミちゃんが恵子ちゃんに中学生のペンフレンドの山川信如からの手紙と同封されていた写真を見せます。

この信如が使った封筒が白い縦長で筆であて先を書いているので、落ち着いた大人からの手紙の印象を受けます。少しですが、ヒトミちゃんへの住所もこの封筒から、読み取れて、「神奈川県」という文字を確認できます。

前回の浜降祭と合わせて考えても、『俺はあばれはっちゃく』の舞台は神奈川県であると考えられます。

信如の書いた詩といいますか、短歌?ポエムの朗読が入って、写真の中の信如が浜辺を走っているんですが、ヒトミちゃんも恵子ちゃんも、ちょっと発想が古風な感じがします。恵子ちゃんに、口止めをしたヒトミちゃんですが、木の上から公一の声が!

いつからそこにいたんだ!公一ってわけで、長太郎に報告へ行きます。

頼まれてもいないのに……。

しかも、長太郎がヤキモチを妬くように、尾ひれをつけてからかうように話すものだから、ホースで水をかけられてしまいます。

さて、場面は変わって一人の男の子がバスで降りてきて、そこにきた長太郎に道を尋ねます。

この男の子がヒトミちゃんの家への道順を聞いてきたもんだから、長太郎は慌てて一緒に案内も兼ねて一緒にヒトミちゃんの家に行くんですが、ここでこの男の子がヒトミちゃんのペンフレンドの信如だと判明します。中学生だと思っていた信如は、長太郎たちよりも1学年下の小学4年生。

写真の信如に夢を抱いていたヒトミちゃんは、写真が違う人であったことにショック。恵子ちゃんになんて言おうと困ってしまいます。一方で、長太郎は安心しているのですが、年齢が近い方が心配にならないのかなあ。

ヒトミちゃんの好みが年上の人であるのは、これまでの佐々木先生の恋愛騒動でも判明しているので、長太郎の中では年下はヒトミちゃんの恋愛対象外だから安心しているのでしょうかね。

信如からヒトミちゃんとの関係を聞かれた時にも、ボーイフレンドと言い掛けて、クラスメイトと言いなおしたりして、長太郎の動揺や心の揺れを感じます。夏休みを利用して、ペンフレンドのヒトミちゃんの家に来た信如ですが、ヒトミちゃんの飼っていた金魚が死んだので、ヒトミちゃんの玄関先でお経をあげて、ヒトミちゃんのお母さんから怒られて追い出されてしまいます。

この信如はお寺の子で、写経も書いているから、筆で達筆な字も隠し、お経もあげてしまいます。礼儀正しく真面目なんですが、少しずれているんですね。追い出されて行くあてがないから、旅館に泊まると言い出すから、長太郎が家出少年って騒がれたらどうする!常識を考えろ!と信如に言い出します。

年下の子に振り回されて長太郎が常識を言い出すのは、これまでも、また、この話の後もあるのですが、いつもとは違う感じがして面白いですね。今回の話は、定番の台詞に対しての崩しが入って突っ込みがあります。信如を自分の家に連れてきた長太郎。夕食の席で父ちゃんと大喧嘩。

「父ちゃん、情けなくてな…」

「何が出てくるんだ」 

 信如の父親の和尚さんが迎えに来て、ヒトミちゃんと長太郎と公一が信如の家に行くことになりますが、信如の父親の勉慶さんからこき使われて、長太郎がとっちめてやろうと逆立ちしてアイディアを閃こうとするまえに、公一が

「ひらめいた!」

「公一、それ俺のセリフ」

勉慶さんが40を過ぎて生まれた信如に対して、めちゃくちゃ甘く育ているので、長太郎たちは文句をいうんですが、信如は甘やかされることが大嫌いで、悪いことをしたら怒ってほしくて、いろいろしても勉慶さんは怒らない。長太郎の家で父ちゃんが長太郎に怒っているも羨ましがるくらいです。

この話を見ると、親が子どもを大事にするのってどんなことなんだろうって思うんですよね。勉慶さんのように欲しいものを買い与え、何でも許して、何でもしてあげることが大事にすることなのか、長太郎の父ちゃんのように子どもにちゃんとした人間になって欲しくて、怒ったり手をあげることがいいのか。

父ちゃんも時々、八つ当たりで長太郎に叱るのではなくて、怒りをぶつけるだけの時がありますからね。子どもの成長のために叱るのと、怒りをぶつけるのは、似て非なるものであるし、この感情の違いというか、コントロールは大人だって難しいなって感じます。

本当の父親なら、子どもが悪いことをしていれば本気で叱る、怒るのが本当の父親だとこの話の中で、長太郎も信如もいいますが、よその子をこき使い、自分の子どもした悪いことをちゃんと見ないで甘やかすのは、確かに、どうよって思いますね。

それを子どもの信如が良しとしないで、不満に感じて何度も父親の勉慶さんを試すというのは、やや非常識に見えていた信如がまともな神経を持っていたと思えます。

信如は母方の祖父母と一緒に暮らしていて、祖父母が亡くなって勉慶さんに引き取られたので、勉慶さんと一緒に暮らすまでの間に、過保護すぎるのはよくないという価値観が培われたのだと思います。

長太郎や信如からの勉慶さんの態度に対しての拒否は、勉慶さんの考えを変えていきます。

ヒトミちゃんのペンフレンド騒動で始まった話で、ヒトミちゃんと信如から迷惑をかけられた長太郎ですが、長太郎が信如を引き取ったあたりから、ヒトミちゃんと長太郎の立場が逆転したようで、信如の家でヒトミちゃんもこき使われることに謝る長太郎に人の良さを感じます。

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俺はあばれはっちゃく DVD-BOX 1

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  • 発売日: 2005/03/25
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今日は吉田友紀さんの誕生日

 

アバンタイトル

クラスメイトが出てきて、人間インベーダーゲームをしてます。

正彦、明子、恵子ちゃん、ヒトミちゃんも登場してくるのは珍しいです。

たぶん、長太郎のクラスメイトがアバンタイトルに登場した最初かと思います。

本編

第27話は茅ヶ崎浜降祭の風景から始まります。

このブログでは映像から分かる手がかりで、初代『俺はあばれはっちゃく』の舞台を神奈川県だと推測していますが、この祭りの風景もその手がかりの一つです。

また、この祭りが行われるのが、かつては7月15日と固定されていたことから(現在は海の日になっている)撮影された日の推測も可能です。

話の上では長太郎達は夏休みに入っていて、長太郎、公一、正彦、ヒトミちゃん、恵子ちゃんの5人でお祭りにきています。

浜降祭の神輿担ぎに割って入ってきた威勢のいい男の子。

それがヒトミちゃんの従弟で今回の話のゲストキャラのサトル君です。

このサトルを演じる長野昇一さんが、2代目『男!あばれはっちゃく』で長太郎のライバル役でレギュラーの邦彦役を演じます。

2代目の邦彦は初代の正彦にあたるポジションですが、今回のサトルは祭り好きな威勢の良い初代長太郎に近い性格の男の子です。

ここにきて、原作にいないヒトミちゃんの従弟という長太郎に近い性格のドラマオリジナルキャラを登場させ、珍しくオープニングでも役名を出してサトルを出してきて、このサトルを演じた長野さんを2代目のレギュラーとして出演させていたことを考えると、前回のご褒美の箱根ロケに引き続き、番組延長、続編の準備に入って、2代目長太郎役を探していたのだと推測出来ます。

実際に、DVDの解説書にある初代長太郎役吉田友紀さんのインタビューでは、長野さんの出演はテスト出演だと語っています。

この話は長太郎と正彦が従弟ということでヒトミちゃんと仲の良いサトル君に嫉妬するのに加えて、浜降祭で感化されて長太郎達が地元の美玉神社のお神輿を大工の長太郎の父ちゃんに直してもらって祭りをすることになって、祭り太鼓の練習をするのですが、祭りのプロのサトル君に馬鹿にされたことで、長太郎と正彦でサトル君を祭りから締め出すのですが、長太郎が正彦とサトルのことで協力をする珍しさと長太郎らしくない嫉妬が話を運びます。

この長太郎らしくないところは、姉てるほ、父ちゃん、ヒトミちゃんから責められます。

よそ者だから仕方ないと、お神輿を神主さんの許可を得て少しだけ担がせてもらったサトル君が寂しそうに我慢すること、その姿を見て、父ちゃんやてるほに怒られて、ヒトミちゃんの気持ちを聞いて考えを変える長太郎がいいなって思います。

よそ者のサトルを祭りに参加させないために揃いのはんてんを着ていないサトルを追い出したのですが、長太郎が自分のはんてんをサトルに渡すことで、参加をさせます。

長太郎は父ちゃんのはんてんを着て参加をするのですが、正彦から参加を拒否されているところでサトルが受け取れないとはんてんを返しにくるのです。

長太郎もサトルも互いに意地を張っていて、正彦も二人を祭りに参加させないと言い出します。

それにしても、みんなで決めたルールを守るために参加させないという正彦ですが、なんで、あなたはそんなに偉いんですか?

でも、長太郎とサトルが出した解決策が同時で同じなのはいいですね。

神輿ははんてんで担ぐんじゃないもんな。

はんてんを祭りの正装だと考えていたサトルがそこに拘らなくなって、ヒトミちゃんのこと、祭りのことで嫉妬したりしたサトルとの垣根を越えて最終的には皆で祭りを楽しむ。

それが一番だと思います。

今では有名ですが、すでにこのブログでも紹介してあるように、ノンクレジットですがエキストラで高橋ジョージさんが出演されています。

また、今日8月4日は初代長太郎役吉田友紀さんの誕生日です。

その吉田さんも今年の誕生日で51歳。

月日の流れを感じます。

吉田友紀さんお誕生日おめでとうございます。

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島田歌穂さんラジオ生出演

今日、放送のTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』の生放送に島田歌穂さんがゲスト出演されています。

毎回、島田歌穂さんがゲストの時は子役時代の経歴も紹介されるのですが、いつも『がんばれ!ロボコン』のロビンちゃんだけだったのが、この間、同じくTBSラジオの生放送番組『有馬隼人とらじおと山瀬まみと』でも、ロビンちゃんだけしか紹介されていなかったので、今回もそうだろうなって思っていたら、パーソナリティのはなわさんから、

「『俺はあばれはっちゃく』にも出演」

って紹介されていて、嬉しかった!

ナイツの二人とアナウンサーの出水アナウンサーが、少しだけ『ロボコン』の世代から離れていて、『あばれはっちゃく』は見ていた記憶があるって話だったんですけれども、

島田さんの

「初代のはっちゃくのお姉ちゃんだったんですね」

って言葉にも、いまいちピンと来てないようで、Twitterでも『あばれはっちゃく』を見ていても、島田さんのてるほを思い浮かべる人が少なくて、『あばれはっちゃく』は5シリーズ、6年も続いたからどの代の『あばれはっちゃく』を見ていたかで反応が違うのだと思います。

また、『あばれはっちゃく』は山中恒先生の原作と初代『俺はあばれはっちゃく』と最終作5代目『逆転あばれはっちゃく』だけ、桜間家の長子が姉ですが、他の2代目『男!あばれはっちゃく』3代目『熱血あばれはっちゃく』4代目『痛快あばれはっちゃく』は兄で、2代目が一番長く2年近く放送されていたので、こちらの記憶を強く思い出に持っている人達が多くいるので、『あばれはっちゃく』のはっちゃく長太郎にお姉ちゃんが存在していることを知っている人が、悲しいですが少ないのではないでしょうか。

私が初代『俺はあばれはっちゃく』を本放送で見ていた年齢が4歳から5歳の頃ですから、私よりも年齢の下のナイツの二人なら、『あばれはっちゃく』を見ていたといっても、2代目からの『男!あばれはっちゃく』だったと思います。

それでも、ラジオの生放送から『俺はあばれはっちゃく』の名前と島田さんから、てるほのことを少しでも聞けたのは嬉しかったです。

ラジコのタイムフリーで1週間だけ、島田さんが出演されたラジオを聴くことが出来ます。

島田さんが出演されたのは、11時のゲストコーナーです。

radiko.jp

 

島田さんは公演中のミュージカル『ビリー・エリオット』のことも話していました。

10月まで続くとのことで、とても力の入った舞台になっているのでお近くで時間のある方はぜひ観劇してみてはいかがでしょうか。