柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

『俺はあばれはっちゃく』の最初で最後の前後編

 

アバンタイトル

インド風の衣装をきて、大きな壺の前で縦笛を吹く長太郎。

本編

朝の登校の風景から。

佐々木先生と、公一、正彦、恵子ちゃん、明子、小百合の集団に挨拶をして入っていく長太郎。

長太郎に早起きが珍しいと佐々木先生。でも、『俺はあばれはっちゃく』の1話の長太郎は、すごく早起きで登校前にドンペイの散歩をすましていて、登校しているみんなに走りかけながら、挨拶をして登校していたりするですよね。長太郎の遅刻が定番になってきたのが、どこからかはこのブログでも過去に触れています。

開校記念日の学校が休みの日に、佐々木先生はスキーにいくとのこと。

長太郎はそれに便乗して、いつものメンバーを誘って、スキーに行くことにします。

さて、登校風景にいつもなら、いるはずのヒトミちゃんがいないのが気になります。

ヒトミちゃんは学校にいて、花壇の手入れをしているのですが、長太郎がスキーにいくアイディアを持ってきて、ヒトミちゃんの手を止めさせると、ヒトミちゃんは急に怒ります。

この話は、『俺はあばれはっちゃく』全56話の中での最初で最後の前後編になっており、1話完結ではなく、来週に話が続きます。

ただし、その前編にあたる脚本は安藤豊弘さん、次の後編、最終回の脚本は市川靖さんになっています。

『俺はあばれはっちゃく』は、山中恒先生の原作『あばれはっちゃく』に一番近いドラマ化で、最終回も原作『あばれはっちゃく』にちなんでいます。

ここで紹介した漫画版の『俺はあばれはっちゃく』も最終回は山中恒先生の原作と同じですが、原作、ドラマ、漫画とその結末に向かう話の内容は違っています。

ヒトミちゃんが最初の登校の場面でいなかったこと、花壇で怒ったこと、スキーに行くときに遅れて来たことなどは、先に山中恒先生の『あばれはっちゃく』を読んでいると、ある程度の予想がつきます。

今、結末を知って、こう何度も見返していると、ヒトミちゃんの空元気や長太郎と見た雪山の夕日を見て言った言葉がとても、深く心に沁みていきます。

「あの夕日、いつまでも忘れないわ 」

ヒトミちゃんの様子が変なことは、最初は正彦が気が付くのですが、長太郎がヒトミちゃんがそんないつまでも、長太郎がヒトミちゃんを怒らせたことを根に持つタイプじゃないと一蹴するも、スキー場でのヒトミちゃんの行動や先の発言を聞いて、いつものヒトミちゃんじゃないと思い、佐々木先生に問いただします。

雪山でヒトミちゃんといい感じになったりして、とてもかわいい。ソリで遊んだり、雪だるまを作ったり、雪合戦をしたり、このロケにはドラマには出番はなくても、父ちゃん役の東野さん、母ちゃん役の久里さん、姉のてるほ役の島田さんも来ていたのだそうです。

島田さんが解説書のインタビューで話されています。

ロケ地は伊豆と石打スキー場に行きました。石打は劇中には出ませんでしたが、私や東野さん、久里さんも同行して打ち上げしました。

さて、話はドラマに戻ります。

みんなが遊ぶ中、一人、ヒトミちゃんだけがどこかにいなくなります。長太郎は、吹雪の中ヒトミちゃんを探し、他のみんなは佐々木先生に報告。

ヒトミちゃんは雪に足を取られて転落して、助けを求め、長太郎が駆けつけます。

ヒトミちゃんがとった不自然な行動。 長太郎とヒトミちゃんが遭難したのは、緑のまぶしい19話の時以来。あの頃と比べると、長太郎もヒトミちゃんも成長しました。

ヒトミちゃんが長太郎に、隠し事を話そうとしたときに、佐々木先生が来てそれを止めます。

みんなのところに戻り、何事もなく過ごす長太郎達ですが、ヒトミちゃんの話そうとしたことが気になり、心配してきた公一に長太郎は怒鳴ってしまいます。

山中恒先生の『あばれはっちゃく』の最終回があり、それを踏まえていつもと違うヒトミちゃんを書いた安藤豊弘さん、そのバトンを受け継ぎ最終回を書く市川靖さん。監督はどちらも松生秀二監督です。

この頃は、既に並行してもっと前に、2代目『男!あばれはっちゃく』の撮影が始まっていたと思われます。山際永三監督は、『男!あばれはっちゃく』1話の監督をされています。

原作の最終回はもちろん、この話に限らず、これまでの約1年1か月と一週間、最終話56話までを踏まえた形での最終話が1980年3月8日に放送されました。

この話が『俺はあばれはっちゃく』が長太郎のヒトミちゃんへの初恋の話でもあったことを改めて思い出させてくれる話でした。

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