柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

だいこんの花

人知れず

だいこんの花を知っていますか。いえ、野菜のだいこんの花ではありません。昔、放送されていたテレビドラマの『だいこんの花』です。私自身も、ドラマを見たことがなく、オープニングだけ少し知っているくらいです。そのオープニングで主役の竹脇無我さんが朗読する森繁久彌さんの詩が私は大好きなのです。

人知れず忘れられた茎に咲き 人知れずこぼれ散る 細かな白いだいこんの花

誰も知らない誰もが忘れた気にも留めない茎に咲いて、咲いても気づかれることなく散っていく、細かで白いだいこんの花に控えめながらも、そこに存在したことを静かに物語っているだいこんの花の姿が見てとれて、私は誰にも知られることがなくとも、そこで生きている「だいこんの花」に強さを感じて、自分自身もそうでありたいと思うのです。

そして、僭越ながら、私自身の存在、私のこのブログの存在も、このだいこんの花のような存在であると考えています。

人知れず忘れられた場所で思い出を書き、人知れず誰にも届かない手紙を書き、誰にも伝わらない子どもの頃の思いを書き続け、届いているか分からない情報を流し続ける、そんな場所 、ふと、思い出したときに訪れて、思い出が補完されたり、伝えたいことを伝え終わったら去っていく場所、いつもではないが、ふと、そこにあったと思い出して、ちょっと立ち寄る場所、誰からも見向きもされず、関心を持たれないけれども、何かの拍子に思い出して来る場所、そんな、殆ど反応がない場所で、誰に向けて誰が読んでくれているか分からないところで、独り相撲をしている場所で、せめて控えめで強く、弱く見えても、しっかりと生きて存在を示している、だいこんの花のような存在でありたいと願っているのです。

だいこんの花』は1970年~1977年まで放送され、松木ひろしさんから向田邦子さんにメインライターが変わって続いた人気ドラマ。

私が物心つく前に終わってしまったドラマですが、機会があれば視聴したいドラマの1つです。松木ひろしさんも、向田邦子さんも大好きな脚本家の方ですし、多くの好きな俳優の方も出演されています。

特に私は向田邦子さんの書く文章が大好きで、ドラマも好きです。数は少ないのですが、CSで見た『寺内貫太郎一家』や再放送で見た『パパと呼ばないで』『阿修羅のごとく』が好きだったりします。もうすぐ、向田邦子さんの命日がやってきますが、飛行機事故で若くしてお亡くなりになったのが、本当に残念です。有名な話ですが、向田さんは飛行機が嫌いだったのに、飛行機の墜落事故で命を落としたのが、なんとも残念です。

このブログは、人知れず誰も知らないところで思い出を連ねているだけの、好きなこと、好きな作品、好きな人について語るだけの、そんなブログで、そんな私の思い出と誰かの思い出が交差した時に、僅かな交流が生まれる場であればいいな、そう、思ってここを訪れてくれる人がいたらいいなって思いながら、私の思いや情報がちゃんとここを訪れた人に届いていたらと思いながら、気まぐれに綴っています。