柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

寺山先生について(ドラマを見て分かる設定103)

寺山先生の故郷

21話と22話で寺山先生の故郷が判明します。後日、改めて21話と22話の感想を書きますが、今回はこの21話と22話で分かった寺山先生の故郷や家族などについてピックアップしたいと思います。

寺山先生のフルネームは、10話の感想記事でも紹介したように「寺山健一郎」。

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『男!あばれはっちゃく』21話より

長太郎達が夏休みに寺山先生のアパートに来たことで、寺山先生のアパート名と部屋番号、フルネームがはっきと分かります。ところで、10話(1980年5月24日放送)で登場した寺山先生のアパートと今回の話に登場したアパートが違っています。10話の放送が5月24日、21話の放送が1980年8月9日で、放送日と作品世界の時間は、前回の20話でほぼ同じだと考えらえるので、寺山先生は1学期が終わって夏休みに入ったころに引っ越しをしたと考えることが出来るのです。

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『男!あばれはっちゃく』10話より

実際のところは最初にロケで使っていたアパートが使えなくなったりして、変わったと思うのですけどね。ちなみに、初代『俺はあばれはっちゃく』の美玉第一小学校の校舎は、途中でロケで使っていた小学校が使えなくなって、別の小学校に変わっています。これは、DVDの付属にある吉田友紀さんがインタビューで答えていることで、また、ドラマでも違いを確認することが出来ます。

さて、話を21話に戻して、せっかく長太郎達が訪ねてきても、先生は実家に帰っていて留守。長太郎達が寺山先生のアパートに来た理由と、寺山先生が実家に帰ったことから、長太郎達の冒険の節約の旅が始まるわけですが、これに関しては、21話、22話の感想記事で触れたいと思います。

長太郎達は寺山先生に会って謝罪をするために、先生の実家のある先生の故郷に行くことに、先生の故郷は熊野、紀伊半島、本州の最南端の和歌山県。長太郎達はお金を出しあって、「さんふらわあ」というフェリーに乗って先生に会いに行くのです。

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『男!あばれはっちゃく』21話より

東京から和歌山県まで船旅で子ども6人だけで行くってかなりの大冒険ですよね。これはみゆきちゃん達のママたちも心配するのは仕方がないかなって思いました。21話と22話は、観光タイアップも兼ねたロケであり、要所、要所に観光の名所を押さえた場面を取り込んでいて、撮影協力をしたフェリーや、ホテルや観光名所をしっかり映しています。それでいて、話に不自然さを感じさせずに、自然に見せているのがいいですね。

長太郎達が寺山先生を追いかけて、先生の実家まで行くのも自然の流れだし、そこからの道のりやハプニングやその後の解決もその後のオチも含めて、いつもの『あばれはっちゃく』らしい日常で、それでいて夏休みらしい謎解きの冒険があって、わらさんがコメントで教えてくださいましたが、園児の子達がこの話が好きだというのも納得です。

観光タイアップを兼ねたロケなので、和歌山の名所が出てきて、それが寺山先生の故郷はこんなところなんだって分かっていくのが嬉しいというか、感慨深いです。先生の実家は「ながやまホテル」というホテルを経営しているのですが、このホテルも実在のホテルで撮影協力としてEDで紹介されています。

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『男!あばれはっちゃく』21話より

寺山先生と山内賢さんのお兄さん

ホテルながやまは、『あばれはっちゃく』以外でも、『キカイダー01』などでもロケに使われていましたので、見覚えのある人達も多いのではないかなって思います。とにもかくにも、この21話で寺山先生の故郷が和歌山県であることが判明して、和歌山県は関西圏なので、寺山先生も実は関西弁を話したりするのかなって思うんですが、先生はちっとも関西弁や関西のイントネーションではないのですね。

それと、長太郎達は寺山先生の実家のホテルに、ホテルから出ている船で行ってホテルの人に寺山先生の話を聞いているのですが、このホテルの人が寺山先生のお兄さんであることが話の内容から分かります。寺山先生には実家のホテルを継いでいるお兄さんがいる設定なんですね。

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『男!あばれはっちゃく』21話より

寺山先生のお兄さんを演じたのは松本朝夫さん、文学座から新東宝の第1期の俳優になった方で、数多くのテレビドラマ、特撮、時代劇で活躍された俳優さんなので、いろいろな作品でお顔を存じている人も多いかなって思います。作品数が多いので全部ここでは挙げませんが、お名前で検索をかけてみると、懐かしい作品に出会えます。新東宝といえば、『あばれはっちゃく』の監督としてお馴染みの山際永三監督が新東宝にいたので、なんとなく繋がりを感じたりもしました。

初代『俺はあばれはっちゃく』の佐々木先生は兄弟がいなかったので、寺山先生にお兄さんがいた設定だったことには驚き、また、寺山先生は長太郎と同じ弟で次男だったのかって分かると、ちょっと長太郎に対する接し方の見方も少し変化するから面白く感じます。ていうか、こうDVDで細かく見返すまでは、寺山先生が弟だったなんて忘れてましたもん。

後に『男!あばれはっちゃく』45話で、寺山先生を演じた山内賢さんの実兄である久保明さんがゲスト出演されたことを知っていると、ドラマと現実のそれぞれのお兄さんが登場したのかっていうのが、私には面白いなって感じます。

ご先祖様

21話から続く22話で寺山先生のご先祖様の名前と寺山先生の家系が分かります。寺山先生の家柄や家系、温泉ホテルを経営している理由もそれが分かると同時に判明していて、この21話と22話は続き物の前後編になっているのですが、後編に当たる22話は宝探しのようであって、その実は寺山先生の家系を探る話になっていたというのも面白く、そもそものきっかけが寺山先生にあって長太郎達が謝ることから始まっていて、寺山先生で始り寺山先生で終わった前後編だったなって思いました。

各代の山内さんが演じた長太郎の担任の先生は、こうして、各代の話の中でそのプロフィールというのが少しずつ分かっていくのですが、それぞれの代で微妙に設定が違っていて面白いなって思います。同じ山内賢さんが演じていても別人で個性があるのですね。

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『男!あばれはっちゃく』22話より