柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

初代長太郎が見ていたドラえもんの話から(ドラマを見て分かる設定96)

いつの出来事?

10年前に下記の記事で初代長太郎が37話「父ちゃん社長だマル秘作戦」の中で『ドラえもん』を視聴していることを書きました。

kakinoha.hatenadiary.com

10年前は長太郎が見ているテレビの音声から『ドラえもん』のソウナル錠の話だと推定しましたが、その時はこのソウナル錠が『ドラえもん』の何話でいつ放送されたのかが分かりませんでした。それから10年後の現在になって再調査してそれが分かりました。

ドラえもん』は『俺はあばれはっちゃく』と同じ年1979年に4月に放送が開始され、当時は月曜日から土曜日までの夜6時50分~7時までの10分間の帯番組でした。

また、1979年から帯番組として始まった『ドラえもん』は日曜日には月曜日から土曜日までをまとめて30分番組として、日曜日の朝8時半から9時まで放送していました。これが日曜日版です。

では長太郎が見ていたのは帯だったのか日曜日版だったのかを見てみます。

37話で長太郎がテレビを見ていた時に、母ちゃんが夕食の支度をしながら、父ちゃんに八百勝(公一の家の八百屋の名前)で働くことを話します。

次のシーンの長太郎とてるほの登校シーンでも、てるほが夕べ母ちゃんが働くことを話したことを話題にしていることから、長太郎が『ドラえもん』を見ていて、母ちゃんがパートの話をしたのが夕べの出来事と確定出来るので、長太郎が見ていたのは帯の『ドラえもん』だと分かります。

 長太郎がテレビで『ドラえもん』を見ているのが以下の場面です。部屋のカレンダーも9月と10月になっています。

f:id:kutsukakato:20200817104956j:plain
f:id:kutsukakato:20200817105110j:plain
『俺はあばれはっちゃく』37話より

長太郎の見ていた『ドラえもん』の映像を見る事は出来ませんが、音声は聞き取れます。以下が聞き取った範囲での37話で長太郎が見ていた『ドラえもん』の音声です。

のび太:「うわぁ」

ドラえもん:「どうして、そう、ろくでもない事ばかり考えるの ソウナル錠の効き目が切れたから助かったんだよ」

しずか:「何してるの」

ドラえもん:「これを飲んだんだよ」 

この音声から長太郎が見ていた『ドラえもん』は1979年9月24日月曜日放送の151話「ソウナルじょう」と断定。長太郎が見ていたアニメ『ドラえもん』の話は下記のDVDに収録されています。また、原作はコミックス3巻に収録されています。

ドラえもん タイムマシンBOX 1979(12枚組) [DVD]

ドラえもん タイムマシンBOX 1979(12枚組) [DVD]

  • 発売日: 2009/11/18
  • メディア: DVD
 

なお、『俺はあばれはっちゃく』37話は1979年10月27日に放送されています。過去にも下記の記事で書きましたが、『あばれはっちゃく』の収録は放送日の1ヵ月前に収録していると推測出来ます。

kakinoha.hatenadiary.com

長太郎が見ていた『ドラえもん』の話が9月24日、『俺はあばれはっちゃく』37話の放送が10月27日なので、ほぼ1ヶ月の開きがあります。以上のことから、長太郎が見ていた『ドラえもん』の話から推測して、37話は9月24日前後の話だったといえるのです。

37話は父ちゃんが正彦の父親に職場で叱責されるところから始まります。ついでその日の夜に桜間家は外食をし、翌朝、父ちゃんは昔なじみの知り合いを訪ねて仕事を探し回ります。その夜に長太郎が『ドラえもん』を見ているところへ、母ちゃんがパートの話を切り出しています。

この時間の流れから、冒頭が9月23日の日曜日の出来事、次の日が9月24日月曜日の出来事と推測出来ます。

日曜日に登校していた長太郎

父ちゃんの職場はスーパーなので日曜日も仕事があると考えてもいいとして、問題は37話で長太郎が登場した時に家の玄関をあけてランドセルを投げる場面です。ランドセルを投げて登場する長太郎を見たら、それは長太郎が学校から帰ってきた場面だと解釈します。

しかし、長太郎は次の日に月曜日の『ドラえもん』を見ているのですから、その前日は必然的に日曜日となり、長太郎は日曜日に登校していたのか!となるわけです。

もっとも、当たり前ですが収録では実際に放送された『ドラえもん』の映像か音声の録画か録音を使って、撮影をしてたわけで、実際に『ドラえもん』の放送時間に合わせて収録されたわけではありません。

「ソウナルじょう」の話がまとめ再放送の日曜朝8時半からの日曜日版だったら、前日が土曜日になり、長太郎の37話での初登場シーンも問題がないのですが、そうではありません。放送日に合わせておおよそいつの出来事かを設定するものの、話の中の細かい日にちを設定しているわけでもありません。

もしも、長太郎が見ていた『ドラえもん』が「ソウナルじょう」ではなく、火曜日から土曜日の間に放送されていた話だったら、問題は発生しなかったのです。

おう!なんということでしょう!

詰めが甘かったとしかいいようがないではありませんか!

と、冗談はさておいて、この矛盾を久しぶりに強引な素人の一般ファンの私が妄想で辻褄を合わせてみましょう!だいたい、予測がついている人もいますと思いますが、長太郎は一人日曜日に補習授業を受けていたのです。

長太郎はドン平と散歩をしようとすぐにドン平に駆け付け、母ちゃんが長太郎に声をかけた時に用事があるから、留守番は無理だと答えていますが、その用事は補習授業の続きで佐々木先生の家に行くことだったのではないか!と思うのです。

もしくは、なにかクラスの係りの仕事から帰ってきたのかもしれません。

※見直してみたら、長太郎はドン平に「泥棒をとっかまえる訓練をしようか」と語りかけていました。(2020年8月18日追記)

これらは、全て私の妄想です。

しかし、台詞や時間経過、長太郎が見ていた『ドラえもん』の話を手掛かりに、それを矛盾なく成立させるためには、ドラマで描かれず、語られない部分、見られない場面をその前後の場面や台詞、実際に映像や音声で確認できる事実から、見られない場面を想像するのも作品世界をより深く広く楽しめると私は思います。

さて、みなさんはどのような妄想をされましたか?