柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

江戸っ子の長太郎は何代目?

田舎からきたガキ大将

Twitterリツイートで、私が生まれた年1974年に放送された児童ドラマ『おらあガン太だ』(1974年)を紹介するツイートが流れてきました。

私の知らない作品ですが、紹介したツイートの写真で見たガン太を演じたすのうち滋之さんは『5年3組魔法組』(1976年12月6日~1977年10月3日)でガンモを演じていたので、顔に馴染みがありました。

話は信州の田舎から出てきたガン太が騒動を繰り広げる話ということで、当時、見ていた方達のリプが飛び交っていました。

その中で、田舎から来たガキ大将が騒動を起こすのは、『あばれはっちゃく』みたいですね。というリプがありました。

確かに、この意見は一部当て嵌まります。

転校生ではなかった原作と初代長太郎

一部と書いたのは、『あばれはっちゃく』の長太郎は原作と吉田友紀さんが主演した初代『俺はあばれはっちゃく』(1979年2月3日~1980年3月8日)の長太郎は転校生ではないからです。

原作の長太郎は「美玉市」という架空の「市」に住むガキ大将。初代長太郎も同じく美玉市に住んでいますが、ドラマを見ていくとその舞台が「神奈川県美玉市」だということが分かります。

これは、これまでの過去記事で検証していますので、そちらもご覧ください。

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しかし、『あばれはっちゃく』は2代目『男!あばれはっちゃく』(1980年3月22日~1982年3月27日)から最終作『逆転あばれはっちゃく』(1985年3月5日~9月21日)までは長太郎が転校生になります。

2代目長太郎は群馬県、3代目長太郎は栃木県、5代目長太郎は茨城県から来た転校生です。

3人は田舎から東京に出てきた転校生として当初はいじめにあいます。酷かったのは、2代目と5代目だと思っていますが、特に5代目は洒落にならないいじめだったと個人的には思っています。

2代目も何か事件が起きるとすぐに犯人扱いされたり、長太郎を騙して音楽の先生を驚かす役目をさせて悪者にしたりと精神的に、長太郎の人望と信頼を貶める酷いいじめでしたが、それに加えて5代目はゴミ置き場の冷蔵庫の中に長太郎を閉じ込める等の肉体的、一歩間違えれば命に係わるいじめだったのが、2代目以上に酷いと感じた所以です。

3人は田舎者として馬鹿にされ、それを「あばれはっちゃく」らしく跳ね返し、自分の気持ちに正直に真っすぐ素直に騒動を起こしつつ、大人達に怒られながらも、いじめていた同級生や見下していた大人達の信頼を少しずつ得て、長太郎は長太郎の居場所を作り上げていきます。

既に自分の居場所を確保していた原作と初代長太郎とは違います。初代長太郎も2話で正彦が来たことによって、11話で仲間外れにされるというように、築き上げた居場所がなくなりそうになる話もあったり、一部の大人達からはやっかみ扱いされていたところはありますが、よそから来た転校生ではなかったために、田舎者としていじめられることはなく、逆に東京からきた正彦が東京からきたいけすかない奴、「東京者」として、長太郎が正彦に文句やいやがらせを受けるという展開がありました。

余談ですが、私、柿の葉の父は東京生まれの東京育ちでしたが、中学生時代に家庭の事情で、東京から私の祖母(父の母)の実家の千葉に住んでました。その時に「東京者」としていじめられていたことを話してくれました。

田舎から東京に出てきても「田舎者」としていじめられ、東京から地方にきても「東京者」としていじめられるっていうのは、日本が田舎、首都関わらず、村社会、よそ者には厳しい国民性なんだなって、子ども時代に私自身が父が転勤族で転校が多かった実体験と合わせて感じるところです。

2代目から地方からの転校生にしたのは?

初代『俺はあばれはっちゃく』は、原作『あばれはっちゃく』を下敷きにしているので、原作に忠実なところが後の2代目以降よりも多いです。原作の『あばれはっちゃく』は読売少年少女新聞1970年6月2日~1972年3月30日まで連載されました。

連載終了の7年後の1979年2月3日に『俺はあばれはっちゃく』として、初ドラマ化されます。

『おらあガン太だ』はこの原作『あばれはっちゃく』とドラマ『俺はあばれはっちゃく』の間の1974年に放送されています。

ガキ大将が騒動を起こすのは、同じだとしても、ドラマ『俺はあばれはっちゃく』は原作『あばれはっちゃく』のドラマ化なので、『おらあガン太だ』の影響は実際のところ受けていないと考えます。なにより、原作の『あばれはっちゃく』の方が『おらあガン太だ』よりも、4年も古い作品なのですから。

しかし、かつて山際監督がインタビューで語っていますが、既に1970年代後半では「ガキ大将」とは古い時代のものとなった時代でした。その時代に『あばれはっちゃく』を1979年でドラマ化しようとしたのは、原作とドラマ『あばれはっちゃく』の間に他局で制作会社も違いますが、ガキ大将を主役にした『おらあガン太だ』があって、それが一役買っていたと考えることも出来ます。

これはあくまで私の推測ですが、古いガキ大将を主役にした作品をドラマにするきっかけ、さらに古くなった時代で「あばれはっちゃく」を描くときに『おらあガン太だ』がなにかしら、『あばれはっちゃく』に影響を与えていたかもしれません。

既に原作終了から7年後の1979年にドラマ化した時点で「ガキ大将」は過去のものとなり、2代目が始まった1980年では、さらに過去になっていました。

2代目以降の長太郎を東京以外の地方からの転校生にしたのは、1974年の『おらあガン太だ』の先例があったからかもしれません。

そっちが江戸っ子なら、こっちは美玉っ子よ!

        (『俺はあばれはっちゃく』27話より)

初代長太郎は正彦だけでなく、東京からきたヒトミちゃんの従弟サトル君とも張り合っていましたが、2代目以降では東京の子ども達に対するアンチテーゼとして、都会での異質の存在として、よそから来た東京の人間に対してではなく、東京にきたよそ者として「あばれはっちゃく」を描こうとしたのが2代目以降の『あばれはっちゃく』なのでしょう。

タイトルの質問の答えと4代目は?

さて、ここでようやくタイトルの回収に入ります。ここまで、辛抱して読んでくださった特に4代目『痛快あばれはっちゃく』(1983年4月2日~1985年2月23日)の長太郎ファンの皆様、坂詰貴之さんのファンの皆様お待たせしました!

もう既に4代目坂詰長太郎ファンの皆さんには、今回のタイトルの答えが分かっていますよね。

そう、ドラマ版の5人いる長太郎の中で唯一の江戸っ子のあばれはっちゃくは4代目長太郎です。

初代長太郎は神奈川県在住、2代目は群馬県、3代目は栃木県、5代目は茨城県からの転校生ですが、4代目長太郎は学区の区割りが変わっての転校なので、住んでいるところはそのまま東京都のままなのです。

 なので5人の長太郎の中では、4代目長太郎だけが東京生まれの東京育ちの江戸っ子になるわけなんですね。ここに来てくださる皆様には常識ですね。

ちなみに『あばれはっちゃく』はドラマ化に合わせてコミカライズされ『俺はあばれはっちゃく』と『男!あばれはっちゃく』が漫画になっていますが、ドラマとはまた別物であり、漫画版『俺はあばれはっちゃく』の長太郎は東京郊外に住んでいるので、漫画版『俺はあばれはっちゃく』の長太郎も江戸っ子になります。

ただし、ドラマ版の『俺はあばれはっちゃく』の長太郎は神奈川県美玉市です。

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あばれはっちゃく』が東京にきた田舎のガキ大将として覚えている人達にとっての『あばれはっちゃく』は2代目『男!あばれはっちゃく』、3代目『熱血あばれはっちゃく』(1982年4月3日~1983年3月26日)、5代目『逆転あばれはっちゃく』になります。

当時に見ていた人達がそれぞれに何代目のあばれはっちゃく世代かが分かって面白いです。

ずっと初代からシリーズを見ていても、2代目以降で強固にされたオリジナル設定の印象が強く残っていくのもあり、長太郎が転校生設定もその1つになります。やはり、私自身もそうでしたが、2代目以降のオリジナル設定が『あばれはっちゃく』を見ていた人達の定番として記憶に残っている傾向があるようです。