柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

画面の前と奥

『赤ひげ2』第3話「兄と弟の差」感想

『赤ひげ』第3話を見ました。3話では、画面の奥行きを使った映像が印象に残りました。冒頭で小石川養生所に担ぎ込まれた辰蔵が画面手前に、赤ひげ達医師達が間に入り、廊下で大工仲間が心配する姿、辰蔵、赤ひげ達、大工仲間の三層になっていて、それぞれの動き、様子が一度に分かります。

また、赤ひげ達の食事の場面で、奥に赤ひげ、赤ひげの右側に奥から津川、保本、田山の3人が一列に並んでいるのですが、映像で奥の方から、演技がされていき、或いは、画面手前の田山から始まっていて、保本のところで、津川、保本の2人から、保本、田山の2人になり、津川から始まって、保本を飛び越して、田山にいったり、津川から田山に飛んで会話をする流れで、この席順がとても無駄なく効果的に会話の流れを見せています。最大で赤ひげを入れて4人の表情や仕草が見られたり、2人だけをクローズアップして、表情を見比べる事が出来ました。

この食事の場面は、物語の最初と最後の方で繰り返されるので、より効果的です。

また、タイトルが出てくる前に辰蔵の家に片付けられたお膳のアップが出てくるのですが、この印象的なアップは後々に活かされてくるのだろうと、確信して最後まで見ていきましたが、やはり、その通りでした。

手前と奥で演技をさせるのは、小石川養成所に辰蔵の母親のおまさが来た時に、辰蔵と言い争う場面があって、奥の廊下側で保本がそれを見ている場面とか、辰蔵と辰蔵の兄、伸吉が殴り合いの喧嘩をする場面等に見られました。

もっとも、印象に残ったのは、賭博場のお堂がアップになって、段々、引かれていき、それを見つめる辰蔵の手元になって、その手を赤ひげが掴んだ場面でした。

赤ひげが小石川養成所を抜け出して、包丁をもって伸吉を殺そうとしたのを赤ひげがとめる場面ですが、手前で辰蔵がはなし、奥で聞いていた赤ひげがくるっと回って、辰蔵の前にかかって、手前と奥が入れ替わる場面は、綺麗な流線があってスムーズでした。

最後に辰蔵が自分のお金を盗んだと疑ったおよねに謝り、退院?(退所)していって、およねが嬉しそうに廊下に座っていて、それを奥から出てきた赤ひげが満足そうに見つめる場面があるのですが、その時に間におよねの足が映し出されていて、そこで視聴者は足を怪我したおよねの怪我の状態を知る事になります。

言葉だけでなく、映像で語る事も出来る事を改めて確認させて頂きました。

最後の終わり方もタイトルが出た後にアップになったお膳と同じようにお膳がアップになっていましたが、全ての話を見た後だと同じアップでも違った感情を感じて見られました。

今回の話は、第三者には分からないけど、本人が自分に価値があると思いたいのに思えないと卑下する悲しさが伝わってきて、やりきれなく、誰もが心に「穢れ」を抱えていても、本人が卑下するほどには人間は腐っていないんだっていうことを切なく感じた話でした。

私は、映像に関しては全くの素人で、殆どが人からの受け売り、或いは、これまで見てきたドラマの中で得た知識で語っています。

今回の画面の前と奥、モンタージュ理論などは、この柿の葉日記で『あばれはっちゃく』の感想を書いてきて知り合った元助監督の方からの受け売りです。

続く、第4話は怪我の状態が判明したおよねの行く末も気になります。また、来週の金曜日が楽しみです。