柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

二人の銀座

山内賢さんは1966年に和泉雅子さんと『二人の銀座』を歌っています。これは、元はお二人が出演した映画「二人の銀座」の主題歌でした。山内さんと和泉さんは日活で二人のコンビでよく映画に出演されていました。ちなみにこの映画『二人の銀座』の監督は『あばれはっちゃく』シリーズのプロデューサー鍛冶昇さんです。

『二人の銀座』は元はベンチャーズ越路吹雪さんの為に作った歌だったのですが、越路さんが和泉雅子さんにあげた歌なのです。

「私向きじゃない、雅子ちゃんにあげてちょうだい。世界でも珍しいくらいの音痴だけど、楽器のように譜面どおり歌える男性とデュエットしたらヒットする」

そして譜面どおり歌える男性が山内賢さんだったのです。実際、越路さん言われた通りこの歌はヒットしました。何しろ、この歌は発売当時生まれていなかった私が子供の頃に知っていたくらいですから。和泉さんはこの歌を何回レッスンしても覚えられなかったそうです。一回目は『二人の銀座』の部分がハーモニーになっているのを知らなくて「賢ちゃんが違う歌を歌ったー」って泣いてしまって駄目になり、二回目は足がつってスタジオに入れなくなって中止。三回目は風邪をひいて中止。そして、四回目でやっと録音が出来たそうです。このエピソードは中山千夏さんの『ぼくらが子役だったとき』の中で和泉雅子さんご本人が語っています。

ぼくらが子役だったとき

ぼくらが子役だったとき


和泉さんの奔放さに山内さんはかなり振り回されてしまったんだなと思ったりします。和泉さんはちゃきちゃきの江戸っ子という言葉がピッタリくるお茶目で可愛らしい女性です。私は夏目雅子さんと和泉雅子さんが私が知る限りの女優さんの中では物凄い美人だとおもっています。女優から南極冒険家になりましたが、自分の好きな事を自由にのびのびとされている姿はとても生き生きとしてると思います。和泉さんは学校の勉強が大嫌いで、学校に行かない為に子役になった人で、なんというか、もし、和泉さんが男だったら「あばれはっちゃく」と呼ばれていたりしたのだろうか…?と少しばかり失礼な事を思ってしまったりして…。ああ、「はっちゃく」づけの発想だな。(くだらない)

楽器のように譜面どおり歌える男性…和泉さんと山内さんがコンビを組んでいたから、というのもあると思いますが、山内さんは実際にそのように歌える人だったんでしょうね。実際に歌ってみると分かりますが、山内さんのパートは何処で息継ぎをしていいのか分からないほど難しく大変です。聴いてると簡単そうなのですが歌ってみると難しい。それをサラリと当たり前のように歌ってしまうのは凄いなと思います。

「ブームメントに寄り添う影が重なる時初めてのキス」

私はこの部分が好きなのですが、ここが特に難しいです。後、和泉さんのパートの「熱い二人」の所も好きです。「熱い」の「あ」が飛び出してくる時の音が可愛らしく色っぽいのがいいんです。和泉さんじゃないと、この「あ」は出てこないんじゃないかな?

チャンネルNECOでは日活の映画を良く放送していますが、和泉さん山内さんコンビの映画も放送してくれていて、たまに仕事が休みの日に見られる時は見たりしてますが、山内さんが凄く若くてびっくりします。私が山内さんを知ったのは、やはり「あばれはっちゃく」で当時は先生が一番好きでしたから、山内さんが他の番組に出ているのを見るたびに、「あ、先生が出ている」と思っていました。先生の名前は各代で変わっていますが、私は何故か役名で覚えていなくて、みんな「山内先生」として覚えていました。山内さんは大病をされ、随分と御年を召され、それが心配ではありますが、まだまだご健在である事は嬉しく思います。