柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

子どもの頃の水曜日

 私は小学低学年の頃、なぜか水曜日の7時半が近付くと言い知れぬ恐怖心を抱いていました。なんというか、もうすぐ全てが終わって取り残されてしまうという抑えきれない不安感が湧き上がってくるのです。何故かいつも水曜日。水曜日は本当にどういう訳か寂しさが募る曜日でした。この頃の水曜日といえば夜の7時に『アラレちゃん』をみて、7時半に『うる星やつら』を見て8時に寝るというものでした。

 8時には寝かされていましたから、7時半になるともう今日が30分しかないという気持ちになって、もう終わってしまうという寂しさがあったのかな?と思うのですが、8時に寝かされていたのは水曜日だけでなく土曜日を除く全ての曜日だったので、ちょっと違うかなと思ったりします。水曜日といえばちょうど週の真ん中で一週間でみても、まだ終わりでもない時なのにどうして水曜日に限ってどうしてこうした思いに駆られてしまったのだろうか?と考えた時、当時見ていた『うる星やつら』が原因だったのかな?と思いました。

今でこそ、『うる星やつら』が大好きな私ですが当時はそれ程好きなアニメではありませんでした。私はしのぶが好きで勘違いで押しかけてきたラムが大嫌いで、ギャグでドタバタしていた『うる星やつら』が好きではなかったのです。でも、妹が見たがっていたのと番組の流れで見るとはなしに見ていました。『うる星やつら』はギャグアニメとしての要素もありましたが、時々、奇妙な話も多かったように思います。後に高校の頃に『うる星やつら』の単行本を全巻買い揃えて読んで分かった事でしたが、そうした奇妙な話はその殆どがアニメオリジナルの話でした。

 その中で今でも思い出すと言いようのない不安を感じさせるのが、あたるの母親が違う世界に迷い込んでしまう話です。「みじめ!愛とさすらいの母!?」というサブタイトルがついていたように思います。デパートで転倒したあたるの母がデパートの医務室から家に帰るのですが、その家には既に自分がいる。ショックを受けて目覚めると、また医務室のベット。もう一度帰るとあたるそっくりの孫がいる。そこへラムのの声。

「ダーリン、お母様がまたボケたっちゃ、こけるをダーリンと間違えてお父様が死んだ事も忘れてるちゃ」

 あたるの母がこうして現実と微妙に違う世界に迷い込んで、戻る事が出来なくなる話でした。
何度目か目覚めた医務室の中でサクラさんに似た先生があたるの母にいう台詞は今でも頭と心に残りこの話の怖さを更に深めています。

「あなた帰り方分かりますか?良かった時々いるんですよ、帰り方の分からなくなるお客さん」

 この話以外でも、ラムが違う世界のあたるに優しくされた話など、今いる現実とは微妙に違うパラレルワールドに迷い込んだ奇妙で不思議な話が多かったと思います。これが、私が水曜日に言い知れぬ不安と恐怖を感じる原因だったのかなと思うのです。私が『うる星やつら』の映画の中で一番好きな『ビューティフルドリーマー』もそんな微妙に違う異次元の世界(ラムの夢の世界)に迷い込む話でした。私は『ビューティフルドリーマー』が一番好きなのですが、同時に一番嫌いな作品でもあります。それは、やはりあたるのあの台詞のせい。あれさえなければ…。でも、あれがないとこの作品は成立しないし…。

とにもかくにも、『うる星やつら』は子ども心に強烈な印象を私に残していきました。ちなみにリアルタイムでアニメを見ていた時は好きになれなかった『うる星やつら』のファンになったのは中学時代の友人のお兄さんが高橋留美子さんのファンで『人魚シリーズ』とか『らんま』『1ポンドの福音』とかの単行本を貸してくれたのがきっかけでした。その結果、いろいろと高橋留美子さんの作品は読みましたが、(『Pの悲劇』とか『鉢の中』とか『忘れて眠れ』とか)その中で一番好きになったのが『うる星やつら』でした。アニメも嫌いだといいながらも、毎週見ていたので今思うとそれ程嫌いな作品でもなかったのかもしれません。最近、知ったのですがこの頃『うる星やつら』の裏番組では吉田友紀さんが出演していたドラマがTBSで放送していたのですね。
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