柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

原作の主旨を外さない

『俺はあばれはっちゃく』は原作『あばれはっちゃく』を下敷きにしてドラマ化しているので、原作のエピソードを元にした話がいくつかある。だが、そのままなぞった話はなく原作のエピソードをきっかけにして話を膨らませたり、二つのエピソードを織り交ぜて一つの話に纏めたりしている。私が『俺はあばれはっちゃく』で2番目に好きな第14話もその一つで、原作の「親父尊敬作戦」を下敷きにしている。

 原作の長太郎はお年玉の件(原作のヒトミちゃん - 柿の葉日記参照のこと)父ちゃんと口をきかなくなり、仲を戻したいと思って父ちゃんをおだてたりしているのだが上手くいかない。そんな時、卒業式の出し物の為に長太郎の家にヒトミちゃん達が集まった時に父ちゃんの恩師が尋ねてくる。この恩師はドラマでは大熊先生という男性だったが、原作では小野田先生という女性になっている。

 長太郎は父ちゃんの子供の頃の話(これはドラマと同じ内容)を小野田先生から聞くのだが、この時ヒトミちゃんがある事をひらめく。ヒトミちゃんの作戦は小野田先生の話を聞いて集まった級友が笑った時に長太郎が父ちゃんの事をかばう所をこっそりと(長太郎にも内緒で)録音していたものを後で父ちゃんに聞かせるもの。(ドラマでもこの長太郎が父ちゃんの事を尊敬している事、それを聞いた大熊先生がそれに賛同する場面もあるがそれは録音されていない。また、ドラマでは長太郎が録音している)

 さて、長太郎にも内緒にしヒトミちゃんが帰った後でどうやって録音を父ちゃんに聞かせたかというと、ヒトミちゃんはてるほのカセットレコーダーを勝手に使ったので、てるほが長太郎の仕業だと怒って家族の前で、テープを巻き戻して再生させるのである。

「かってにひとのものいじらないでよ!これは、なんなのよ!」

 ドラマだといまいちてるほが長太郎が録音したテープを再生させた理由が分からないのだが、原作ではその点がはっきりしている。ここで、笑い物にされたと勘違いして怒る所はドラマと同じだが、ドラマでは録音されなかった長太郎が父ちゃんを皆の前でかばう言葉と小野田先生がそれに賛同し父ちゃんを褒める所も録音されていて、父ちゃんは長太郎を罵倒したことに対してバツが悪くなってしまう。

さらに原作だと録音テープには止めとばかりにヒトミちゃんの一言が加わる。

「へええ、長太郎くんがこんなおとうさん思いだということ、おとうさんは知ってるのかしら」

このヒトミちゃんの作戦は成功し長太郎と父ちゃんは仲直りする。この原作を下敷きにしたのが、ドラマの第14話。長太郎が父ちゃんが子供の頃に劣等生でも尊敬している事に変わりはないという主旨は外さないまま、放送日の5月5日に合わせた鯉のぼりに関連した話にしている所は流石としかいいようがない。

あしたはその放送から31年。長太郎が苦労して手に入れたあの鯉のぼりは今も元気に空で暴れているだろうか?