柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

長太郎と正彦の関係

 ドラマの長太郎と正彦の関係は見ていると不思議な関係である。

 原作で正彦が長太郎と仲良くなる理由は明確で、クラスの強いリーダーの友達になって転校生である自分がいじめられないようにするための護身術である。原作の正彦はボクシングをしているが、これは攻撃をする為ではなく、相手の攻撃をかわす為のものである。だがドラマの正彦は勉強もスポーツも出来て転校初日から人気者(特に女の子達)になり、長太郎以外に因縁をつけられたのを除けば、いじめに無縁で原作のように長太郎に守ってもらう必要がなくなっている。なのに正彦は積極的に長太郎と仲を持とうとする。

 原作でもドラマでも長太郎にとって正彦の初印象は正彦の悪戯のせいで最悪だが、正彦は長太郎に興味を持っていて好意的である。不思議なのは長太郎が一方的に正彦を気に入らず因縁をつけてきているのにそれを許してしまっているという事である。体育で長太郎が急所を打った時も保健室に付き添い(ヒトミちゃんもいたが)、さらに校門で1人で待っている。自分に因縁をつけてきた相手をである。それ以後も長太郎に対して挑発的な事を言ったりするが、長太郎の勘違いで一方的に殴られても、ドンベイに手製の飛行機を壊されても許している。これは自分が長太郎より有利であるという余裕からくるものだろうが、それにしてもここまで腹を立てないというのは珍しい。正彦が長太郎に対して怒るのは父親絡みの時ぐらいだったと思う。

 一応、ヒトミちゃんを巡ってのライバル関係ではあるがそれも淡泊である。17話で長太郎に一目ぼれしたタマエがクラスに押し掛けてくるが、この時このタマエに正彦は自分を売り込んでいる。ヒトミちゃんがいる前で、である。もし、正彦がヒトミちゃんに恋心を抱いているのなら、こんなことをするのだろうか。よく分からない。目の前でもてる長太郎をみて負けたくないと感じて行動したのだろうか?

 よく分からないのはまだある。正彦が母親の話を長太郎にするところである。正彦にとっては知られたくない真実である。余程、長太郎を信頼してない限り話すことはないのではないか。また、長太郎も正彦の弱みを握ったのにも関わらずそれで正彦を脅すことはしない。

正彦は前の学校でも委員長を務め、成績もスポーツも一番でクラスのリーダー的存在だった。長太郎もまたクラスのリーダー的存在である(成績はビリだけど)。正彦が長太郎を意識しているのはクラスのリーダー的存在だからでリーダーとしてライバル視していたのではないだろうか。

 2人は決してベタベタした仲良しの関係ではないが、ある程度の義理というか礼儀は弁えていて友人ともライバルとも恋敵とも言えない不思議で微妙な関係を築いている。この2人に限らず『俺はあばれはっちゃく』の人物関係は個々が独立していて、必要以上にベタベタしている事はないように感じられる。