柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

それでもボクはやってない

昨年から気になっていた「それでもボクはやってない」を見てきました。

映画を見ているというより、傍聴席で裁判を見ている感じがしました。

ここからは少しネタばれを含む感想になります。

結末はタイトルから予測出来てたが、やはりムカついた。そして、裁判官の黒い服が何者にも染まらない黒なんて違うんだ。裁判官の中の偏見の色で染まっているのだと思った。

だが、しかし実際に被害にあった人間が嘘をついてないとしたら、無実の人を罪に陥れた罪を背負うことになる。真犯人が見つかれば一番いいが、そうでなければ結果がどうであろうと被告人も被害者もどちらも裁判が終わっても傷つくのだろうと思った。
被害者が嘘をついていればこの考えは消える。

警察、彼らは主人公を犯人だと頭から決めてかかり、主人公の青年徹平の言うことに耳を貸さず、話を定番どおりに作り上げ、怒声を上げたり小ばかにしたように分かった顔して諭したり、彼らは自分の筋書きどおりに言うこと以外には耳を貸さない。

日本なのに日本語が通じない。同じ言語を使っているのに相手に意志が伝われない怖さ。そして、それが誰にでも起こりえる怖さ。青年の終わることがない途方もない戦いの怖さ。そして、最後に待つのがあの裁判官だという怖さ。

爽快感はなく地味な映画ではあったが、中身のある面白い映画だった。