柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

節分「鬼は外!」

アバンタイトル

目隠しをして、輪郭と髪型だけで目と鼻、口のないヒトミちゃんの絵に、目と鼻、口を書き込む正彦。周には恵子ちゃん、公一、明子、小百合、長太郎。目隠しをして、いかにちゃんと描けるかの遊びをしています。そこそこ、上手く描けた正彦の次が長太郎。公一の手に描きだしのところまで導かれ、大好きなヒトミちゃんの顔をヒトミちゃんを思い出しながら描いていく長太郎ですが、次第に顔の輪郭からはみ出していき、見守る周りはニヤニヤしていきます。目隠しをして、自分が描いたヒトミちゃんを見て、長太郎が一言。

「おかめだ」 

 すると、絵の向こうからヒトミちゃんが出てきて、長太郎にパンチ。

「酷いわね!」 

 ボクシンググローブをして出てきたヒトミちゃん。それで、長太郎達が描いていた紙が障子戸だったことが分かります。恵子ちゃん達は大わしゃぎ。長太郎はヒトミちゃんに殴られた目を抑えて、

「ヒトミちゃん、あんまりだよ」 

 で、オチ。

本編

幼稚園の場面からスタート。幼稚園の山口先生が園児に豆を配っています。

「皆さん、もうすぐ節分ですね。明日は日曜日で幼稚園はお休みですから、今日、みんなで豆まきのお稽古しましょう」

 すると、山口先生の掛け声とともに、赤と青のジャージを着て、鬼のお面をかぶった赤鬼に扮した長太郎、青鬼に扮した公一、正彦が出来て、暴れ出します。「鬼は外」の掛け声に鬼たちに豆をぶつける園児たち。「福はうち」の声におかめの仮面をつけたヒトミちゃんが出てきてにっこり微笑む。

長太郎達は、卒園した幼稚園の先生の頼みで、幼稚園の節分のイベントのお手伝いをしていたようです。

鬼に攻撃してくる園児の中で、赤鬼の長太郎にかみつく元気な園児の男の子。威勢のいい男の子を気にいる長太郎。山口先生は、その子次郎君が幼稚園時代の長太郎みたいだといって、二郎君を長太郎に紹介します。

長太郎と仲良くなり、長太郎の家にきた二郎は、引っ越しして離れ離れになった、はじめお兄ちゃんに会いたいと長太郎に一緒に、引っ越す前に住んでいた美川に一緒に言って欲しいとお願いします。初めは、二郎の依頼を断る長太郎ですが、二郎の熱意に負けて付き合うことになります。ただ、長太郎が公衆電話で家に連絡を入れている間に、はじめ兄ちゃんに似た人影を見つけて、追いかけていき、長太郎からはぐれてしまいます。長太郎はその二郎を探しに、奔走。バスの運転手の人に話を聞いて、二郎の行方を捜し見つけ出します。疲れて寝ている二郎を起こして、二郎からはじめ兄ちゃんに見つけた人を見たことを知ります。

夜になり、交通費もなくなり、二郎を背負いながら、家路につく長太郎と二郎。長太郎は、公衆電話で連絡を取ろうとしますが、公衆電話は故障中。

この話は、現代の携帯電話が普及して、当たり前になっている時代しか知らない若い人達にはピンとこないかもしれませんが、出先で公衆電話から連絡するしか手段のない時代ならではの話だと思います。

長太郎が警察に保護されて、父ちゃんに迎いに言ってほしいと母ちゃんは連絡しますが、父ちゃんは徹夜で仕事があり、母ちゃんが迎えに行くことに。父ちゃんが徹夜で仕事をすることで、母ちゃんが弁当を作っていた時に、長太郎が父ちゃんを思って、力水(お酒)もつけることを提案して、てるほがそのお弁当を届けている場面が、長太郎が二郎の相手をする前と、している間に挟まっているのですが、父ちゃんが自分のことを思ってくれている長太郎に感謝をしている分、長太郎から連絡もなく、二郎といなくなったことで、怒り心頭。

長太郎は、一度、電話連絡をしているのですが、その時は誰も電話に出てくれなかったのですね。疲れて寝てしまって、二度目の電話も出来なかったし。

電話での連絡がなく、小さい子と夜遅くまでいなくなったこと、警察に保護されたことで父ちゃんは、怒って、また長太郎を殴る。長太郎は、理由も聞かずに殴ったことを怒ります。電話一本の連絡もないことが、出来なかった、したくても出来なかったことが、父ちゃんと長太郎の仲たがいの元になってしまいます。

この話を見ていると、携帯電話のありがたみがよく分かります。

人様の子にも迷惑をかけて、お前のような「鬼っ子」は出ていけと追い出されて、長太郎はまた家出。佐々木先生と会って、事情を知った佐々木先生の家に一泊。

佐々木先生は、桜間家に電話をしますが、長太郎は逃げ出してしまいます。一方、桜間家には、次郎君とその母親が訪ねてきます。次郎君の母親は、迷惑をかけたことを詫び、実は次郎君が会いたがっていた兄のはじめ君が既に交通事故で死んでいたことを打ち明けます。

『俺はあばれはっちゃく』の中で、子どもの死が語られるのは、この話が初めてのように思います。14話で父ちゃんの恩師の大熊先生が戦死した息子の話をされましたが、遺影の写真と兵士として戦死したのを考えても青年になっていたでしょうし、小学生くらいの子どもの死が出てきたのは、この51話「帰れ鬼ッ子」だけではないでしょうか。

佐々木先生の家を出て、歩いていた長太郎を見つけた桜間家から出てきた次郎と母親は長太郎にも同じように、詫び、事情を話します。

二郎君が長太郎にわがままを言って振り回したのとは、違って、素直に長太郎に

「ぼくのお兄ちゃん、本当は死んでいたんだ」 

 とはなし、謝る姿の健気さ。それをみて、心を痛めた長太郎が、自分が二郎君の本当のお兄さんになってあげると約束します。あんなにも必死にはじめ兄ちゃんに会いたかった次郎君にとって、短い間でもはじめ兄ちゃんがどんなに弟を大事にしていた子かが分かり、その死を知ってショックを受ける次郎君を思って嘘を教えていた二郎君の親が起こした今回の騒動は、人の優しさが引き起こしていて、隠した真実は人を傷つけるけれども、新たな出会いと喜びも与えてくれるのだと感じました。

家に帰るようにと心配する次郎君の母親に、平気だという長太郎ですが、父ちゃんとの喧嘩で気まずく、帰るに帰れないまま、公一や正彦の家をうろつき、草で作った飾りをつけて、正彦達を驚かしていきます。ヒトミちゃんと佐々木先生が探しにきて、長太郎に、父ちゃんが仕事で徹夜続きで疲れているのに、長太郎を心配して探し回っていることを伝え、長太郎に家に帰るようにと諭します。

長太郎は、おでんの屋台で一杯やっている父ちゃんを見つけて話しかけると、長太郎に気がついているのに、気づかないふりをして父ちゃんが長太郎に聞えるように言います。

「ああ、可哀想に。鬼っ子はどこにいっても、『鬼は外』か?親父さん、この鬼にな、おでんやってくれ。腹、破裂するほどにな」

父ちゃんと長太郎は仲直りをして、家に帰ると家で待っていた母ちゃんとてるほが豆まきの豆をぶつけて、「鬼は外」父ちゃんと長太郎も負けずに応戦。

明日の節分に合わせて、「鬼っ子」と追い出された鬼の長太郎が、福になって家に戻ってきたそんな話。誤解やすれ違い、思いやりから生まれた嘘。

それも、和解出来て、新たな関係の生まれた二郎と長太郎、さらに深まった長太郎と父ちゃんの親子関係。「禍を転じて福と為す」ですね。