柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。

正彦登場

アバンタイトル

それにしても、『俺はあばれはっちゃく』のクランクインが1978年12月なので、川に落ちるアバンタイトルはとても寒そうです。

本編 2話

この第2話で正彦が登場して、レギュラー子役が勢ぞろいします。まだ、第2話なので第1話に続いて登場人物紹介の要素を多く占めています。それでも、説明的ではなくて自然な流れになっていますね。
長太郎がテレビでピンクレディを見ながら踊っていて、曲が『カメレオンアーミー』洗濯物を取り込んできた母ちゃんに、

「ピンクレディくらい踊れなきゃ時代に取り残される」

と踊りに誘いますが、この頃のピンクレディは人気のピークの最後の頃かなって思ったりもします。
私が最初に好きになった芸能人がピンクレディのケイちゃんで、1979年2月10日にこの第2話が放送されていた頃は、4歳で横浜に住んでいたのですが、私の記憶だと横浜にいた頃までは、ピンクレディの人気がすごく高かったと記憶しているんです。
なので、ピークの最後の方かなって思い出していました。正確に調べてみると違うかもしれないですね。
今だったら、『逃げるは恥だが役に立つ』のエンディングの『恋ダンス』が踊れないと時代に取り残されてしまうのかな。

日曜日なのに、長太郎が家にいることを怒っていますねてるほ。これで、日曜日には家にいることが珍しくて、長太郎がインドアではなくアウトドアだって分かりますね。っていうか、もう第1話とアバンタイトルでも完全に外で遊ぶ派ってことは明確なんですが、ここで更に印象付けています。てるほの言葉で長太郎と母ちゃんのダンスはお開き、長太郎は自室に戻って、そこへヒトミちゃんが訪ねてくる流れがスムーズで無駄がありません。長太郎の部屋にあがって、そこでも長太郎の人間性をヒトミちゃんにも視聴者にも印象付けていますね。
ヒトミちゃんが目についた父ちゃんが去年の誕生日に作ってプレゼントしたヨットの模型が初登場しています。このヨットの模型はドラマオリジナルですね。ここで、長太郎がヨットの説明をサッとしていますが、この軽くした説明が後の第18話『友情と引越しソバ』第21話『切手コレクション』の話で生かされているので、実は単なる小道具ではないのです。

それにしても、長太郎が言う一張羅が着物だというのも、長太郎らしいですね。古風というか、粋な感じがします。今回は恵子ちゃんの誕生日ということで、これは原作では別の人物の誕生日になっているのですが、(恵子ちゃんは原作にも登場する人物です)恵子ちゃんの誕生日にして、正彦を恵子ちゃんのまたいとこ(はとこ)と親戚関係にして(原作では恵子ちゃんと正彦は親戚ではありません)人間関係性を作り、一気に紹介していること、この誕生日会で正彦のユーモアやエレガントさ、会話の巧さを見せつけて、長太郎へのジョークのいたずらも入れて、いけ好かない感じをだしているのは、主人公のライバルの性格としていい感じにキャラクター性を与えていると思います。

また、長太郎が仕事場の父ちゃんのところへ行って、正彦の父親と自分の父親の関係を見るのも、夕食の時にその悔しさを出すのも、大人の事情をさりげなく子どもの社会の中にもいれていて、子どもと大人の社会が繋がっていることも示唆しているのもいいです。
これが、『俺はあばれはっちゃく』を大人になっても、今度は父ちゃんや母ちゃん、先生達大人の立場になって見ることが出来る作品の強みだと思います。

前半で長太郎が正彦を面白くないという感情を持つことに共感が出来る演出と話運びをしているので、学校で今度は勉強が出来るところも見せつけてダメ押しをして、長太郎が正彦に文句をいうところも長太郎の感情に気持ちがついていくことが出来ます。それにしても、長太郎はヒトミちゃんに弱いなあ。また、公一の少し冷めた冷静な言葉がいいが具合に刺さります。
体育の時間、長太郎の挽回の時間でも、その上をいく跳び箱で旋回跳びをする正彦は、まさにスーパースター転校生です。長太郎も負けじと対抗して無残に惨敗。保健室へ直行。
佐々木先生が母ちゃんに電話をするも、母ちゃんは留守。
これも、前半の夕食の時の会話で自然に伏線があって、ちゃんと話の終わりで回収しているという、本当に話の巡らし方に無駄がないんですよね。

正味25分で見せていくから、本当に無駄がなく、そして、自然の成り行き、当たり前の常識の判断での行動だから、見ているほうも抵抗なく流れるように見ることが出来て疑問を感じるところがないんです。
それにしても、長太郎を心配して保健室に来てくれたヒトミちゃんと正彦だけど、なんかいくら長太郎が寝たフリをしているとはいえ、結構酷いことを言っているなあ。
長太郎を校門でも待って一緒に帰る正彦、その正彦をなんとか逆転してギャフンと言わせようと企む長太郎。ところで、ヒトミちゃんは正彦と保健室を出た後に一緒に校門までは行ったと思うけど、その後で正彦が

「ぼくは長太郎君を待っているよ」

って言って、ヒトミちゃんと「さよなら」したのかなあ、なんて思ったりして。待っていた正彦と長太郎の家に行くことにしたけれども、長太郎の企みは、家に着いた時点で正彦にバレバレ。実は真相を知らないのは長太郎の方で、嵌めてやろうとした正彦を心配する長太郎の人の良さも出てきています。こういう人情のあるところが、長太郎の暴れん坊だけではない、面倒見の良さのいいところだなって思います。
今回は、正彦のほうが一枚上手で、正彦のすごさが発揮された回でしたが、最後の最後で少しだけ長太郎の面目躍如が出来たかなって感じがします。
それも、正彦の女心を擽る欠点が出てきて、長太郎が正彦に文句を言っていた

「欠点のない人間は信用出来ない」

ってことが、完全無欠に見えた正彦にも欠点があることが分かって、人間としての魅力というか、愛すべき信用するべき欠点のある人間だと判明しているところがいいですよね。
ところで、長太郎はどこで、正彦がカエル嫌いだと突きとめたのでしょうか?これは、謎ですね。このカエル嫌いも第19話の『特ダネ記者だ』の話で生かされています。
主要登場人物が勢ぞろいして、紹介要素が多いものの、後の話に生かされていく設定や小道具も登場してきて、この第2話も内容が盛りだくさんで本当に面白かったです。