柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

子どもを育てる難しさ

アバンタイトル

川から巨大な桃が流れるところから始まったアバンタイトル。今回は昔話。長太郎も鬘をつけて着物をきており、ついてくるドンペイはほっかむりをしています。ドンペイ、いつもに増して可愛い。

大きな桃をみつけて駆けつけた長太郎はさっそく川辺まで運んで、大きな斧でいきなり桃を割ってみると中から、赤鬼が登場。この赤鬼、実は長太郎の姉、てるほなのです。

島田歌穂さんは、DVDBOX2の解説書にあるインタビューで、赤鬼の姿になったことも含めて、『俺はあばれはっちゃく』でいろいろなことをやったことに対して、このように話されています。

島田:それまではお姫様タイプだったり象徴的な役が多かったんですが、はっちゃくではいろいろな格好もしましたし、水や粉もかぶりましたから、女優として何があっても怖くないっていう度胸みたいなものを学んだと思います。良い修行をさせてもらったとも言えるでしょうね。 

 9月19日の記事で、『俺はあばれはっちゃく』のメイン監督だった山際監督の島田さんに対しての言葉を紹介しましたが、山際監督が島田さんを「お嬢様でおとなしい」と評価されていたのと、合わせて島田さんのインタビュー記事の言葉を読むと、島田さんが『俺はあばれはっちゃく』の中で、役者として成長出来たと感じるのです。

本編

今回の脚本は安藤豊弘さん、監督は山際監督です。

今日も元気にランドセルを投げて学校から帰ってきた長太郎、いつも以上にランドセル投げが決まって、ご満足。

なぜか、父ちゃんが家にいて何かを作っています。父ちゃんは会社を早引きしてきたようです。

父ちゃんがおもちゃ箱を作っているのを見て、何かを悟った長太郎は父ちゃんを冷やかし、母ちゃんの体を気遣います。

どうも、長太郎は母ちゃんが妊娠したと思ったようです。

しかし、この時の長太郎の父ちゃんに対しての冷やかしの顔の表情を見て、言葉を聞いていると、父ちゃんがスケベな人に見えてしまいます。小学5年生の長太郎ですが、どうやって妊娠するかを正しく知っているようですね。

父ちゃんは、後輩の岡一平の娘マユミちゃんのためにおもちゃ箱を作っていると答え、長太郎の早とちりに、父ちゃん、母ちゃん、てるほに呆れられます。

しかし、兄になれると思っていた時に、母ちゃんに対して、買い物から帰ってきたてるほを指差しながら言う言葉は、よくも、まあ、てるほの前で言えたものだと思います。

「母ちゃん、産むんなら妹のほうを頼むぜ。ただし、こんな勉強のゲジゲジ虫じゃなくてさ、可愛い妹を産んでくれよな!

画面手前にいる長太郎と母ちゃんの後ろで、いきなりの長太郎の言葉に唖然とするてるほの顔がなんともいえません。怒りより、何が起きてるのか?という感じでしょうか。

さて、長太郎は父ちゃんが作り上げたおもちゃ箱を一平さんのところへ届けにいくのですが、いきなり夫婦喧嘩の場面に出くわしてしまいます。

家に戻ってきた長太郎の話から、一平夫婦の喧嘩はいつものことだということ。そこから、長太郎の赤ん坊時代の話に花が咲きます。アルバムの長太郎の写真は白黒写真で、時代を感じます。1979年はすでにカラー写真が一般的になっていますが、長太郎がうまれた11年前(『俺はあばれはっちゃく』は少し時間の捩れでてしまいますが、放送されていた1979年の設定になっていますので、長太郎の生まれた年は1968年だと推測され、この頃は白黒写真のほうが主流でした。現在、50代の方達の赤ちゃんの頃の写真は白黒写真が多いと思います。私の知り合いの50代の方も赤ちゃんの頃の写真は白黒でした)

翌日、一平さんが父ちゃんに妻のなつこさんが実家に帰って戻らないことを相談して、マユミちゃんを預かるから、なつこさんを連れ戻して来いと言ってマユミちゃんを預かるのですが、マユミちゃんはドンペイ以外になつかず、長太郎が遊び相手をしても見向きもしません。懐かずしゃべらないマユミちゃんに手を焼く長太郎。

そんな長太郎に対して、父ちゃんは言います。

「しかし、マユミちゃんも変わっているよな。俺にも姉ちゃんにも、ぜんぜん口きかないんだぜ」

「それはな、小さい子の扱い方があるんだよ。おめぇ達が下手なんだよ」 

 夜、長太郎の部屋で並んで寝ているマユミちゃんの布団の乱れを直して眠る長太郎。翌朝、マユミちゃんの泣き声で目が覚めます。謝りながら泣くマユミちゃん。マユミちゃんはおねしょをしてしまったのです。マユミちゃんを慰め自分がしたことにして、布団を干した長太郎を、公一が見つけて教室の黒板におねしょの跡を描いて、クラスの皆で笑います。長太郎はそれを否定せず、派手にやったと自慢しますが、休み時間に佐々木先生には事の真相を話します。

「なるほど、あのオーストラリアのおねしょ地図を描いたのは、本当はそのマユミちゃんって子だったんだ」

「そうなんだよ、メソメソしていてうるさいから、俺がやったってことにしてやったんだよ」

「はは、しかし、それはいいことかもしれないな」 

「いいこと?」

「うん。マユミちゃんって子の心を開くきっかけになるかもしれないからな」

「どうだか!」

「いや、小さな子の心っていうのはな、ちょっとしたきっかけで、大きく変わるものなんだ」

 長太郎が家に帰ると、マユミちゃんは両親が迎えに来て帰った後でしたが、マユミちゃんは、ドンペイに会いたくて長太郎の家に戻っていこうとします。長太郎の家に行く途中で迷子になり、ヒトミちゃんが見つけて保護します。長太郎と公一とドンペイに会ったヒトミちゃんとマユミちゃん。公園でマユミちゃんの面倒をみて家に帰るように言いますが、マユミちゃんは嫌がります。

マユミちゃんは喧嘩ばかりしているパパとママが嫌いで、家にいてもつまんないと言います。登場した時から、無愛想で無口で無表情で、おねしょをした時に泣きながら謝るマユミちゃんを見ていると、両親の不仲が幼いマユミちゃんの心をいかに傷つけていたかが分かります。一平夫妻の夫婦喧嘩は、マユミちゃんへの児童虐待だったのです。

公園でマユミちゃんの扱いに困っていると、ポータブルゲーム機を持った正彦がやってきて、長太郎達がゲームに夢中になっている間に、マユミちゃんはドンペイとどこかへ行ってしまいます。気がついた長太郎達はマユミちゃんを捜しだし、川で流れているマユミちゃんを見つけて、長太郎が川に入って助け出します。

マユミちゃんがいなくなり、捜していた一平夫婦は長太郎の家に来て、父ちゃんに相談していたところに、マユミちゃんを助けた長太郎が帰ってきて、父ちゃんはいきなり長太郎を殴ります。これは、父ちゃんの早合点で長太郎がマユミちゃんを連れ出したと思ったからです。

しかし、川で助けた時にマユミちゃんの本当の気持ちを聞いた長太郎は、一歩も怯まず、マユミちゃんの寂しさを伝えます。マユミちゃんも父ちゃんの暴力から長太郎を守ります。マユミちゃんの心を知った一平となつこさんは、マユミちゃんに謝り、3人で家に帰ることに。お別れの時にマユミちゃんが長太郎の頬にキスをしたのをみて、長太郎に対してもマユミちゃんが心を開いたのを感じました。

3人を見送りながら、いきなり殴った父ちゃんに「酷い」と言った長太郎に、素直に非を認めて謝った父ちゃん。この開かれた桜間家の親子関係がいいですね。

今回は、親の影響が良くも悪くも子どもの心理に大きな影響を及ぼし、人格や心を傷つけてしまう怖さを感じた話でした。両親が絶えず夫婦喧嘩をすることで、他人とのコミュニケーションが取れなくなり、対人関係を築くのが難しくなってしまうケースもあることを知ると、親としてのあり方はどういうのが、子どもにとって良いものなのか?と思い、それを含めて子どもを育てる難しさ、苦労を感じました。