柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

友情

アバンタイトル

風鈴から、長太郎が小さなプールに入ってますね、お風呂のように。

赤ふんどしまでして、てるほが熱いお湯をいれて突っ込みをいれています。

本編

脚本は安藤豊弘さん、監督は山際監督です。

この話は、長太郎と公一の友情にクローズアップした話で、大好きな話の一つです。

公一のてるほへの仄かな恋心はこれまでにも、少しずつ見せてきましたが、今回はかなりはっきりと描かれています。

てるほへのスカートめくりをする悪ガキ達が登場してくるのですが、公一の目の前でやられたことに助けにきた長太郎が怒るんですね。

公一のひ弱さが出ていて、公一が「モヤシ」って言われているところが出ています。

この後で公一が家の配達をしていところで、悪ガキのリーダーの五郎にまた嫌がらせを受けています。

そこにヒトミちゃんが奥から駆けつけてきてくれていますね。

こういう、さりげなく長太郎が知らないところで、公一の周りに起きた出来事を他のみんなが分かっていることが、長太郎と公一の二人で起きた問題を周囲が理解して見守っているという構図が出来上がっています。

また、父ちゃんが帰ってきて、てるほから公一と長太郎の喧嘩のことを聞いた父ちゃんが、割れた皿を例えに出して公一との仲が割れた皿と同じになる前に謝って来いと言われます。

素直に長太郎は謝りに行く途中で、柔道道場の稽古を見て、五郎の強い兄を見るのですが、ここで五郎の兄が礼儀正しい柔道の少年だというのが分かるのですね。

五郎が強い兄を賞賛している姿も同時に見せて、五郎が兄を尊敬して慕っているのも分かります。

公一は五郎達に歯向かえない理由として、柔道の強い兄がいることを挙げているのですが、ここでも公一の情報屋としての情報収集能力の高さがあることが分かります。

素直に謝りに来た長太郎ですが、公一は母親にも気弱な性格を死んだ父親の比較されて責められたのもあって、謝りにきた長太郎に対して許さない態度をとります。

ここから、すぐに仲直り出来ると思っている長太郎と、許さないと決めた公一との温度差が生まれてきます。

だんだんと公一に感化されて長太郎も公一を許せないという気持ちになってきます。

決定的なのが、公一がヒトミちゃん達に頼まれていた長太郎への伝言を言わなかったことです。

長太郎が公一の店に来て、ヒトミちゃんの家への配達物を見て配達したことで、公一が黙っていたことが分かって、長太郎が公一がその気ならと絶交を言い放ちます。

その前に公一があまりの悔しさに悶えていると、五郎たちが目に入り、公一は石を投げて五郎の頭に当ててしまっています。

石を当てることはいけないことですが、公一のどうしようもない何処にもぶつけられない悔しさ、自分に対する惨めさはかなり大きく伝わってくるのです。

公一と長太郎の仲を心配する正彦とヒトミちゃん。

五郎に石をぶつけたことで五郎の兄が落とし前をつけるというので、公一が自分がしたことだからと一人で解決にいくといいますが、正彦とヒトミちゃん、てるほは長太郎に助けに行くことを促します。

意地を張っていた長太郎にてるほが言う言葉が長太郎の意地よりも義理を呼び起こします。

長太郎も公一も相手に腹を立てて、喧嘩をしたり、意地悪をしたりしても、相手が本当にピンチになって大変な場面に立たされると、いてもたってもいられなくなって自分の身よりも相手の身のことを思って、怖さよりも助けたいという気持ちが強くなって助けに行くところが、二人の仲の良さを感じます。

長太郎が自分がやってないことを一言も言い訳もせずに認め、相手の気が済むまで殴ることを受け入れ、公一がそれを見て自分がしたことを言って、長太郎の代わりに殴られると言う。

臆病で、気弱な「モヤシ」と言われてる公一が、それまで自分の弱さに悔しさを感じていたモヤシ、公一が長太郎のために殴られるのを覚悟で、出てくることがどれだけの勇気が必要だったかと思うと、公一の勇気と強さに「すごい」と感じてしまいます。

それまで、弟を傷つけて逃げた長太郎を卑怯者と呼んでいた五郎の兄が、

 五郎は黙ってろ。二人とも、もういい。謝ってくれればそれでいい。見ろよ、お前のへなちょこの腕じゃたいした怪我してないよ。もう、いいんだよ。いい友達持っているな。羨ましいぜ。おい、見ろ。この二人は立派じゃないか。本当は悪いのはお前たちじゃないのか?

五郎の兄がむやみな乱暴者ではなく、ちゃんとした人であるのは、長太郎がみた柔道の稽古の様子からも分かりましたが、それがここの最後の結末でちゃんと生きているんですね。

物分りのいい年配者が出てきて、急速に平和に解決するというのは、安直に見える人もいるかもしれませんが、五郎の兄が急にいい人として出てきたのではなくて、ちゃんとその前に礼儀正しい面を少しでも出しているところが話に説得力を持たせています。

五郎の兄が出てくる場面は少ないのですが、その少ない中でも結末に納得させるだけの人物をしっかり出しているのですね。

公一の気持ちを中心にその気持ちに影響されて変化する長太郎の心と、父ちゃんの登場は少しだけでしたが、友情が割れた皿のように修復不可能になる前に、長太郎も公一も勇気を出して一番大事な友達を守ったのを見て、心配して駆けつけた公一の母ちゃんと同じくホッとしました。

帰り道の二人はいつもの二人に戻っていて、お互いに好きな女の子について、からかわれていました。

ここで、長太郎は公一が姉のてるほが好きなんだってことに気がついたようですね。

長太郎にからかわれて、公一も長太郎をヒトミちゃんのことでからかっています。

でも、相手を傷つけるものではないもので、二人の相手の気持ちを図る匙加減が心地いいラストです。

今回は、完全に夏の暑い日の撮影だったのだなって感じたのが、公一や長太郎の汗ですね。

また、正彦の髪の毛がすっきりしていたこと。

思い出深い夏の日の出来事の話だったなって思います。