柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。

ヒトミちゃんとみゆきちゃん

原作のヒロインヒトミちゃんは転校生で、正義感が強く、でも優しさがある、芯のしっかりとした女の子です。長太郎がずるい事をすれば怒るけれど、困っていれば助けてくれる、先生や父ちゃんが長太郎を怒っても、長太郎が間違ってなければ、堂々と先生や父ちゃんにも自分の意見を言う女の子で、可愛いさや優しさだけでなく、強気な一面も持っているのが原作のヒトミちゃんです。ドラマのヒトミちゃんも、そういう女の子でしたが、彼女は転校生ではなく、当初は長太郎を相手にしない、ちょっと強気で嫌味な女の子という印象を受けます。長太郎を相手にしない、乱暴者な厄介な人対応をしているので、長太郎の視点でドラマを見ていると、つれない女の子でしたが、次第に原作のヒトミちゃんが持つ、いい意味での厳しさと優しさを兼ね合わせた女の子へと印象が変わります。それは、過去記事にも書いてきましたが私は信じるわ、だから喧嘩はしないで約束よ - 柿の葉日記、その変化は安藤さんが脚本参加されたドラマ中盤からだと感じます。

ヒトミちゃんが長太郎の良さを知っていくにつれて、ヒトミちゃんの長太郎に対する態度が柔らかくなっていったのは、視聴者が長太郎に馴染んでいくのと同じだったのではないか?と考えてしまいます。長太郎が『あばれはっちゃく』と呼ばれる理由は初代と2代目の途中まで長太郎自身がアバンタイトルで説明していますが、その説明を聞いて、優等生のヒトミちゃんが快く思わないのは仕方がないし、トラブルメーカーとして学校でも近所でも評判の長太郎は、父ちゃんでさえ、1話で呆れているほどです。また、原作やドラマの長太郎は少し狡賢い所があって、これは、どちらでもヒトミちゃんに非難されます。(原作だったら猫の件、ドラマなら正彦を勘違いで殴った件)でも、長太郎の良い面を知り、ただの暴れん坊でないと知ると、長太郎が悪くない時は長太郎の味方になってくれます。(原作だったらお年玉の件、ドラマなら花瓶を割った件等)こうした、ヒトミちゃんの長太郎に対する態度の軟化は、視聴者が長太郎に親しみを持ってきて、好きになっていく過程と似ていて、見ている方でもヒトミちゃんの態度から、長太郎を当初よりは理解して好きになっていったんだなって感じ取れると思います。こうしてみると、ドラマのヒトミちゃんは、ある一つの視聴者の形だったのかもしれません。

そのヒトミちゃんの跡を継いで、2代目ヒロインになるのが、大島みゆきちゃんです。私は、初代のヒトミちゃんよりも、2代目のみゆきちゃんの方が原作のヒトミちゃんに近いと感じました。みゆきちゃんも最初は長太郎に冷たいのですが、それは、転校前に邦彦と洋一と喧嘩をしていた事とその前にみゆきちゃん個人としても隣に引っ越してきた時の長太郎の馴れ馴れしい礼儀を知らない態度に怒っていたからで、最初は堂々とそれに対する怒りを長太郎に示し、「私達、昨日の君の事どうしても許せないの」と合気道で勝負をする、原作のヒトミちゃんは合気道はしておらず、こうした勝負はしませんが、長太郎がヒトミちゃんが探していた飼い猫とは別の猫を持ってきた時に長太郎の企みを見抜いて強く非難します。こうした、正義感の強い所と、長太郎の良い面を知れば、長太郎の味方になってくれる原作のヒトミちゃんの特徴(魅力)の部分は初代のドラマのヒトミちゃんよりも、2代目のみゆきちゃんの方が最初から出ていました。

みゆきちゃんは、習っている合気道の精神に則って、礼儀を重んじていて、厳しさと優しさを持ち合わせています。また、ちゃんと現状を見て、どちらが正しいかを見ていてくれるので、公正な印象も受けます。長太郎が、邦彦達に嵌められて、一人責任を取らせれた時でも(4話)ちゃんと、「長太郎君は悪くないんです」と寺山先生に報告をしていますし、邦彦が転校する時の手紙でも(51話)、それが分かります。こうした性格は、原作のヒトミちゃんの性格にとても近く、私は歴代のヒロインの中では、みゆきちゃんが一番、原作のヒトミちゃんの性格を受け継いでいると思っています。

思うに、初代で1年近く『俺はあばれはっちゃく』を放送してきて、視聴者側に長太郎、『あばれはっちゃく』の人物像が出来ていて、初代で段々と私達視聴者がヒトミちゃんと一緒に理解してきた長太郎、あばれはっちゃくを既に理解しているという、初代と2代目のスタート地点が違うから、初代ドラマの中盤のヒトミちゃん像(原作のヒトミちゃんに近い)を2代目のみゆきちゃんは1話から持つ事が出来たのではないでしょうか?ただ、原作、初代と違うのは長太郎が転校生になった事、これで、2代目を最初から見る人と転校先で長太郎、あばれはっちゃくを知らない人がどう印象を持つか、まず、反発があり、長太郎がみゆきちゃんに謝る紙飛行機の手紙を見て、少し微笑む事で少しは長太郎をみゆきちゃんが認めるというのが、2代目の1話だったのだと思います。

この説だと、初代はドラマが始まった時点でヒトミちゃんと長太郎は同級生で知り合いであり、互いを知っていたのに、(だから、長太郎はヒトミちゃんを好き)何故というのがありますが、原作ではヒトミちゃんは転校生で、5年生になると女の子の転校生とは仲良くなりづらいと原作の長太郎は思っているので、その原作をドラマで反映させて長太郎が一方的に片思いをしている状態で、ヒトミちゃんに憧れていて、挨拶はするけれども、それ程親しくないというか、評判を聞いてヒトミちゃんが、距離を置いていた状態だったとも考えられます。ヒトミちゃんのママの態度を見ると、ヒトミちゃんが距離を置くのも頷ける話です。その距離が縮まっていくのを見ていたのが初代の1年近くだとして、ヒトミちゃんの態度の軟化も1年近くかかったのではと思うのです。

初代で、長太郎、あばれはっちゃくを視聴者の子どもに味方として馴染ませてきたのもあって、2代目のヒロインみゆきちゃんは悪い時には悪いとはっきりさせるけれど、相手を認めて受け入れるヒロインにしておかないと、それまで、初代の中盤から軟化したヒロインのヒトミちゃんが築いたヒロインに対する好印象を損ねてしまうとも考えられるので、ヒトミちゃんよりも早く原作のヒトミちゃんに近い長太郎に味方するヒロインにしたのかもしれません。

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