柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

『飛び出せ!青春』第20話と『ウルトラマンダイナ』第39話

吉田友紀さんが5歳の時に出演した『飛び出せ!青春』第20話を見ました。
吉田さんはサッカー部が合宿する為に訪れた牧場の河野先生の親友であり先輩の宇野さんの息子トモヒロ君を演じています。河野先生が尊敬する宇野さんは奥さんのモトコさんがいなくなってから荒んでしまい合宿で訪れたサッカー部の部員達と対立していきます。

奥さんのモトコさんから宇野さんと離れ離れになった理由を知った河野先生。(北海道の自然の中に飛び込んで牧場を経営する夢をもっていた宇野さんは子牛の出産の日にはしかにかかった息子のトモヒロ君を町の医者に診せようと抱えていた出ていこうとしたモトコさんと対立し、それが原因で二人が離れ離れになった)ほんの少しの勇気で二人が拘りを捨てることで、離れ離れになった距離が縮まると二人それぞれに河野先生は話をしますが、宇野さんもモトコさんも頑なに無理だと答えます。

息子のトモヒロ君が母親の事を話したり、母親の事でサッカー部のマネージャーがトモヒロ君に話を聞くと触れて欲しくない話題のように怒る宇野さんはキャンプファイヤーの火を消してしまいます。キャンプファイヤー、トラクター、食事などでことごとく対立していった宇野さんとサッカー部員はついに殴り合いの喧嘩に発展してしまいます。圧倒的な強さで部員達を倒していく宇野さんを殴る河野先生。

「ずっと以前、僕にいろんな事を教えてくれた貴方は何処にいってしまったんです。青春の可能性を試すんだと言ってこの北海道の原野にモトコさんと一緒に飛び込んでいった貴方は何処に行ってしまったんです。貴方には小さなミスをしたり、食事に不満を言う生徒を投げ飛ばす勇気があっても、すぐ近くにいるモトコさんを迎えにいく勇気がない。モトコさんが躊躇っているなら、何故、貴方が迎えにいかないんです」

河野先生にそう言われても頑なにそれは出来ないと言う宇野さんに河野先生は言い放ちます。

「つまらない意地を張って心にもない事を言うな!今、貴方が勇気を持てばいいんですよ。貴方の頑な心はこいつらのした事を単純ないたずらとしか見ないだろう。でも、こいつらだってね。自分の殻に閉じこもっている貴方に精一杯反発しているんです。貴方の心は青春を忘れてしまったんだ。若さを捨ててしまったんだ。こいつらを認める事は自分が歳を取った事になると恐れたんだ。こいつらの若さを体全体で受け止めて下さい。そして、昔の貴方に戻って下さい」

宇野さんに若さを取り戻させる為にサッカー部員に歌でもサッカーでもいいお前たちの若さをみせてやるんだと呼び掛ける河野先生、でも、無理だ、意味がないという部員達。そんな部員達に若さを取り戻させる機会も与えないのかと言う河野先生の言葉にすすり泣く宇野さん。そんな父親の姿をずっと遠くから見ていたトモヒロ君は涙を流して泣いて見ているのです。

青春を忘れてしまったと若さを捨ててしまったと言われている父親を、まだ幼い5歳のトモヒロ君が父親の心に同調するかのように泣く。これから若さを謳歌していくトモヒロ君が青春の素晴らしさ苦しみ喜びを知りながら、それを否定し捨ててしまった父親の姿を見て泣く。これからの人であるトモヒロ君がこれまでの人になってしまった父親の淋しさを感じて泣いている。堪らなくなってトモヒロ君は父親の元に駆け寄っていく。母親に会いにいった自分を叩いた父親を自分よりも子牛の出産を選んだ父親の元をトモヒロ君は離れない。泣く父親の元に走り寄って小さな体で抱きしめる、抱きしめられるトモヒロ君の姿は健気でいじらしい。

終わってしまった大人とこれからの子どもの対比、そんな親子の感情の一致。そんな親子を見て歌を歌い始めるサッカー部員達、さっきまで若さを取り戻す為に、歌やサッカーで若さを見せてやるんだと河野先生に言われても無理だと言っていた部員達が歌を歌い始めます。宇野さんに若さを青春を取り戻してもらう為に。そこへモトコさんが戻ってきて、この話は幕を閉じます。

意固地になり青春や若さを失ってしまった宇野さん。これから、その青春の苦しみや喜びを経験していく幼い息子のトモヒロ君。この第20話を見た時にトモヒロ君を演じた吉田友紀さんがこの作品の26年後に出演された『ウルトラマンダイナ』第39話「青春の光と影」で演じたフドウケンジを思い出しました。兄の死によって頑なに意固地になってしまったフドウの立場と奥さんのモトコさんに逃げられて意固地になってしまった宇野さんの姿が私の中でダブってしまったのです。

あの時のトモヒロ君はこれから青春や人生の苦しみや喜びををその身で知っていく存在でした。26年の年月をもって、トモヒロ君だった吉田友紀さんはフドウケンジという立場で、苦しみや喜びを味わいその淋しさを感じ取った父親の宇野さんと同じように若さや可能性を否定する存在になっていってしまう。それでも、最後にはそれを取り戻して青春を生きなおしていく。意固地だった心が素直になっていく。

『飛び出せ!青春』も『ウルトラマンダイナ』もそれぞれに関係のない作品だと言う事は分かっています。でも、私は吉田友紀さんという役者さん一人を通して、この2作品の『飛び出せ!青春』第20話「この遥かなる道」と『ウルトラマンダイナ』第39話「青春の光と影」を繋げて見てしまうのです。

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