恵子ちゃんが長太郎と互角の戦いをしたのは第30話。でも、それ以前の第14話を見ても第16話を見ても恵子ちゃんは長太郎よりも強い。第14話と第16話は喧嘩をしている訳ではないけれど、恵子ちゃんは長太郎を突き飛ばしている。いや、これは不意打ちで第16話の場合は恵子ちゃんは中学生に投げ飛ばされて長太郎に結果体当たりしてしまった訳だから自分から攻撃をした訳ではないのだけど、長太郎はそれでダメージを受けている。実際、第30話で長太郎とマジな喧嘩をして優位に立っているのだから恵子ちゃんは長太郎よりも強いのだろう。
第7話では攻撃をしたわけではないが、恵子ちゃんが長太郎に寄りかかって長太郎が少しびっくりしている。第3話では恵子ちゃんの手を振りほどけていないし、力だけで言えば長太郎よりも恵子ちゃんの方が強いと言える。アバンタイトルで長太郎は「悪戯や喧嘩なら誰にも負けやしないんだ」と言っていたが、確かに負けてはいないけれど、勝ってもいない。最後まで徹底的にやりあったら、長太郎と恵子ちゃんどちらが勝っていたか。
2人の闘いではっきり勝敗がついたのは、第44話のアバンタイトルの腕相撲でここでは長太郎が勝っている。ここでも、最初に有利に立っていたのは恵子ちゃんの方でやはり力でいえば恵子ちゃんの方が長太郎よりも上、でも、マラソンが得意な長太郎は持久力があり、俊敏さもある。腕相撲も長太郎の粘り勝ちに見えるので、長期戦になったら、長太郎の方が勝つのかもしれない。ちなみに長太郎は相手が複数だと負ける。第9話で中学生3人と戦ったとき、第50話でのアバンタイトル、第36話でも芝居と分かったうえでも恵子ちゃん達にやられた時は、「お前らそんなに大勢でずるいぞ、一対一でやろうぜ」と言うぐらいなので、一対一なら勝つ自信があっても複数相手だと不利だというのは自覚しているのだろう。
だが、一対一でも長太郎が勝てない人が一人だけいる。それがヒトミちゃん。恵子ちゃんと腕相撲をした後で長太郎はヒトミちゃんと腕相撲をするが、あっさり負けている。そこで、正彦から「ずるいぞ、わざと負けただろう」と言われて、公一や他のクラスメイト達にも責められる。長太郎は第36話ではヒトミちゃんとの一対一の闘いをしているが、ここでも一方的に攻撃されている。長太郎がヒトミちゃんに手出しを出来ないのは同じ話のアバンタイトルでのモグラたたきでも分かる。
長太郎はモグラに扮したいつものメンバーを躊躇いなく叩いていくが、ヒトミちゃんが出てくると「駄目だ。俺には出来ない」といってヒトミちゃんモグラを叩けない。その前の第27話のアバンタイトルのインベーダーの時も同様で長太郎はヒトミちゃんを物理的に攻撃する事は決してしない。というようり決して出来ない。それは、長太郎がヒトミちゃんに惚れているからで、長太郎はヒトミちゃんを傷つける事は絶対に出来ない。
長太郎がヒトミちゃんを傷つけてしまうのは、本人にその意思がなく意図しないで言葉で傷つけてしまう時だけで、基本的に長太郎はヒトミちゃんを守る事に全力を注ぐ。だから、長太郎はヒトミちゃんに対して加害者になるような事は決してしないし、寧ろ徹底的にヒトミちゃんを守り抜く。
それは、誰の目から見ても明らかで、だから、明子から「当たり前でしょ、はっちゃくが一番弱いのはヒトミちゃんに決まっているもの」と言われてしまう。精神的な面でも長太郎はヒトミちゃんに弱い。いや、精神的に弱いから実際の喧嘩でも攻撃が出来なくて一方的にやられてしまうのだろう。話が進むにつれて、長太郎にもヒトミちゃんに対して精神的な余裕も出てきたが、やはり長太郎は最後までヒトミちゃんに弱かった。
弱かったけれど、長太郎はヒトミちゃんよりも強かった。ヒトミちゃんも長太郎に守られていたけれど長太郎を守っていた。それはドラマよりも原作の方が分かりやすかったけれど、ドラマのヒトミちゃんも長太郎を守っていた。ヒトミちゃんが最終回で長太郎を叩く時、ヒトミちゃんの中で長太郎が大切な人になっていたんだなという事が良く分かる。
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