柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

対比

昨日、久しぶりに『気まぐれ本格派』第31話を見返しました。今、解説書を見て気がついたのですが、この第31話が最初に放送された日は今から33年前の昨日、7月12日でした。放送された同じ日に見返していたのか…とこの偶然にびっくり。曜日的には『気まぐれ本格派』は水曜日に放送していたので、今日が水曜日で重なります。
話の内容的に第31話は今の時期の話でもあったので、時期的に見たくなったんだろうなと思います。

この回は一貫が自分はもう清水家に用がない人間だと思い込んで、船乗りの仕事に戻ろうとする話なのですが、新ちゃんが追いかけていって引き留めます。一貫が自分が用無しだと感じてしまったのは、新ちゃん達が一貫の誕生日を開く為に内緒で色々と行っていた為ですが、一貫の誕生日会を開いてワーッと驚かす提案をしたのは新ちゃんで、一貫を追いかけていって引き留めた場面を見ても、新ちゃんが一貫の事を好きなんだなって分かる話です。
その前の回で一貫が死んでしまったと皆が誤解した話を見ても、新ちゃんが一貫を好きなんだなというのが良く分かります。

新ちゃんの場合は普段、一貫に対して少し呆れていると言うか、クールな面があります。第30話で入院した一貫が自分はもう駄目だと思い込んで、見舞いにきた新ちゃんにすがった時も冷静に返しています。

「飛躍するんだな…中叔父ちゃんは論理が天国の方に……。しっかりしてね」

第1話でも本を読んでいる新ちゃんに必死に海の素晴らしさを語っている一貫を相手に適当にあしらっていています。

「おい、聞いているのか?」
「うん、聞いている」

一貫の問いかけにも澄まして答えていて、その答え方が単純で素っ気ないのに可愛かったりします。その後、新ちゃんは読んでいた本をパタンと倒して一貫に尋ねます。

「叔父さん、船乗りってもっとカッコいいものだと思っていた。縞のジャケット着てさ、マドロスパイプなんて銜えちゃってさ」

この時の本の倒し方が単純で簡素な為、かえって印象に(私には)残りやすく、冷静な新ちゃんの性格が出ていて好きな場面だったりします。新ちゃんは普段は冷静な事が多いので、時々、感情的になったり、一貫の事が大好きなんだという気持ちが前面に出ていたりすると、その対比で「好き」という気持ちが大きく見る事が出来ます。まるで、西瓜に塩をかけるように対比によって感情を見せるのは使い過ぎると失敗しますが、たまにやると効果的なんだろうなと思うのです。