柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

焼き芋屋の屋台

「気まぐれ本格派」のDVDの解説書には当時の撮影の苦労話がこぼれ話として各話ごとに書かれていて、その中で第10話に登場する焼き芋屋の屋台の事が書かれています。ドラマで使う屋台はおでんの屋台、ラーメン屋の屋台などがあり、こうした屋台は美術会社が持っているのですが、焼き芋屋の屋台はないのだそうです。それで、スタッフの人達が屋台を探して説得をして撮影に使わせてもらったのだそうです。この第10話で焼き芋屋の屋台が出てくるのは、新ちゃんと一貫が銭湯の帰りに焼き芋屋を見つけて、焼き芋が好きな袖子さんの為に買っていく短いワンシーンだけです。でも、この短い場面の為だけにスタッフが焼き芋屋の屋台を探し、交渉していたのを知った時、一つの場面の状況を揃えるだけでも、大変な苦労をしていたのだなと思いました。

焼き芋屋の屋台といえば「俺はあばれはっちゃく」第53話でも登場してきます。ヒトミちゃんが花瓶を割ったと思い込んだ長太郎がヒトミちゃんを庇い、その花瓶の弁証代を払う為に屋台の焼き芋屋を手伝う場面です。この場面も、「気まぐれ本格派」第10話の舞台裏を知った後で見てみると、この時も「俺はあばれはっちゃく」のスタッフの人は焼き芋屋の屋台を探すのに苦労したのかな?と思ったりしました。妹は、この時の美術会社には焼き芋屋の屋台があったかもしれないよ」と言ってましたが…果たして…。「気まぐれ本格派」はユニオン制作、「俺はあばれはっちゃく」は国際放映、制作会社も違うし、「気まぐれ本格派」は1977年から1978年、「俺はあばれはっちゃく」は1979年から1980年の作品。2年の間が空いているので、「俺はあばれはっちゃく」の時と「気まぐれ本格派」の時では状況が違う可能性もあるかもしれませんが、ないともいえません。

私は、「俺はあばれはっちゃく」第53話で焼き芋屋で働いている長太郎を見て、ヒトミちゃんが長太郎を助ける為に焼き芋を買う場面が好きです。この時のヒトミちゃんは長太郎が自分を庇っていて悪くないのに、周りから責められていても長太郎から口止めされているから、皆に本当の事も言えなかったので、とても、心苦しかったと思います。長太郎とヒトミちゃんの二人だけの秘密。ヒトミちゃんが焼き芋を買った時は花瓶の弁償の事も解決してなくて、不安な要素はあったのですが、それでも何だが少し安心する場面でもありました。長太郎は一人じゃない。ちゃんと、見ていて分かってくれて応援してくれるヒトミちゃんがいる。そう思えたからこそ、ヒトミちゃんが焼き芋を買う場面に嬉しさと安心感を持てたのだと思います。この後、ヒトミちゃんがゴミの中から花瓶を見つけて、テープを貼りながら復元して花瓶の割れた本当の理由を探しあてた時は、本当に良かったなと思いました。

第1話では、バレーボールを取りに行って駄目だった長太郎に冷たい言葉を放ち、ドンベイを蹴り飛ばしていたヒトミちゃんでしたが、これだけ、ツンツンしていたヒトミちゃんが長太郎の味方になってくれ、長太郎の為に色々と助けてくれたのは、ヒトミちゃんの長太郎に対する大きな変化だったなと、また、第1話では終始ヒトミちゃんに言われっ放しだった長太郎が本当の事を言おうとしたヒトミちゃんを「黙れ!」と強く制止したのも違う所で、ヒトミちゃんに対して弱い立場でいた長太郎が弱い所は変わらなくても、弱いままではなくなったのは一年を通じての大きな変化だったと思います。