柿の葉日記

主にドラマ『あばれはっちゃく』について語る個人ブログです。

今だからこそ

「俺はあばれはっちゃく」は第30話を過ぎたあたりから、今、この年齢になって成長した長太郎たち本人の姿で見てみたい話が多くあります。第34話、第41話、第50話が特にそうです。第34話では父ちゃんの子供時代の親友の田中さんが登場してきます。家業が傾き、家の家宝の壺を持って質屋に行こうと迷っている所へ父ちゃんと会い、その壊れた壺の事を隠して、その壺を父ちゃんを介して吉井部長(正彦の父親)に売ってしまいます。その父ちゃんと田中さんの関係。いろんな苦労をして、子供の頃とは違ってしまった。でも、根本の所は変わらず、田中さんは父ちゃんが信じた時のままの人で、ちゃんと元に戻る事が出来た。大人になっても、以前と変わらず田中さんと接する事の出来た父ちゃんの、いつまでも変わらない普通さに、田中さんは救われた思いがあったように思います。だからこそ、父ちゃんを結果的に騙す形になってしまった事に心を苦しめられたのだと思うのです。

この話に似た話が「すぐやる一家青春記」の中にもあります。智之の一番上の兄、一郎さんが15年ぶりに再会した幼馴染のまあちゃんに騙されかけます。一郎さんは忠告する父親に対し、「まあちゃんはそんな人じゃない」と反論しますが、父親の雄作さんは「15年の間に色々あったんだよ」と諭します。父ちゃんも一郎さんも子供の頃と変わらないまま、田中さんとまあちゃんに接しています。二人の中にも幼馴染と再会するまでの間にいろんな事があったと思うのです。しかし、二人は変わらない。そんな変わる事のない幼馴染に会った田中さんとまあちゃんの気持ちはどんな気持ちだったのか?二人は幼馴染を騙す為に現れた(田中さんは消極的に、まあちゃんは積極的の違いはあったけれど)昔からの信頼する友人に騙され、利用された事を否定する一郎さんの気持ちは家族から田中さんの事で責められた父ちゃんと同じ気持ちだったんだと思います。田中さんもまあちゃんも最後の最後で一郎さんと父ちゃんを騙す事を止めましたが、その終わり方は一郎さんの方はほろ苦く、父ちゃんの方は快く後味良く終わっているのが対照的でした。大人になって、昔のままではいられない、いる事の出来ない事情。それでも、変わってはいけないもの。一郎さんとまあちゃんのように父ちゃんと田中さんのように、長太郎達もそうなっているのか?そういうのを見てみたいのです。

第41話では父ちゃんの初恋のちよさんが登場してきます。長太郎とヒトミちゃんが再会して将来、一緒になっていて欲しいな?と思いますが、前にも書いたように二人が一緒になるのは、無理なような気もします。その時、父ちゃんとちよさんのようにそれぞれに別の人と一緒になったとしても、長太郎が父ちゃんのように初恋の人の為に動く姿を見てみたいと思うのです。長太郎が初めて好きになったヒトミちゃんの思いを知っていればいる程、深く心にくると思います。第50話では、私が一番好きなてるほの長太郎に対する思いを、二人の姉弟関係を見てみたいのです。当時、子供だった彼らが大人になって、今度は自分達が先生や父ちゃん、母ちゃん達と同じ立場にたって、どう感じるか?当時、自分達と同じ立場になっている、今の子供達を彼らはどう見るか、逆に子供達はかつての子供達をどう見るか?私達は長太郎達の過去を子供時代を知っている、でも、今の子供達は知らない。私達が父ちゃん達の子供時代を知らないように。社会を経験して再会した昔の友人、初恋の人。子供時代とは別に作り上げた今の時代の自分の生活と人間関係。それらを含めて、私はそうした成長した長太郎達の姿を見てみたいです。第14話で大熊先生が「今は分からなくて、いいんだよ」と言ったあの言葉が、今の未来なら分かったりするのだろうか?大熊先生が言った意味とは別の意味で理解してしまったりしてないだろうか?原作で美玉第一小学校を卒業する長太郎とヒトミちゃん達が考えた「20年後の私たち僕たち」。あの当時未来だった今の世界が今どんな風に見えるのか?

私は「あばれはっちゃく」を子供の頃、ずっと面白く毎日(私の住んでいた所では平日の夕方の帯で放送していた)見ていた。でも、この作品に込められた大切な事を感じ取る事が出来るようになったのは、恥ずかしながら最近です。だから、もっと早くこの作品のメッセージを受け止めて、日々を大切に生きていけば良かったなと思ったりしています。当時も当時なりに必死で生きてきたけど、なんというか、もっと深く、大切に生きたかったなと思ったりするのです。それでも、子供時代にこの作品に出会えて、この作品を思い出して、もう一度見たいと思って、you tubeやDVDで見る事が出来たのは良かったと思います。今更と思う事もありますが、今、日々の生活の中で今、この作品に支えられているのは確かで、大袈裟だと思われると思いますが、私にとってこの作品は本当に大切な作品の一つになっています。

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