柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

恋?(ドラマを見て分かる設定44)

 最初の頃だけ見ると恵子ちゃんは長太郎を好きだったんじゃないかなと思う。第3話で長太郎がヒトミちゃんに見せる為に持ってきた写真を取り上げて懐に入れている。その後、てるほの書いたラブレターをきっかけに仲良くなっている長太郎とヒトミちゃんを見て、正彦と2人で長太郎に問いただして聞いた長太郎の言葉を聞いて恵子ちゃんは泣いている。この時、恵子ちゃんは正彦の肩にもたれかかって泣いているのだが、正彦から突き放される。恵子ちゃんが泣いた長太郎の言葉。

「ヒトミちゃんと将来を誓い合った」

長太郎がヒトミちゃんと将来を誓い合ったと言ったのは、長太郎の誤解。

「(ラブレターを)将来、子供に見せる時、これじゃあ恥ずかしいわ」

これを受けて単純にヒトミちゃんと結婚するんだと考える長太郎の短絡的な思考がおめでたいというか、可愛いと思う。結婚と言えば第2話で正彦が気になる事を言っていた。跳び箱で急所をうった長太郎を心配した正彦の言葉にヒトミちゃんが同情する。

「大丈夫かなぁ。男が急所を打つと将来、結婚できなくなるかもしれないよ」
「え!本当!可哀想な長太郎君」

ヒトミちゃんの反応は「私がいるから大丈夫」ではなくて、正彦の言葉を受けて長太郎君は一生独身なのね可哀想…という感じだ。長太郎もその言葉を真に受けて不安になり、様子を見に来てくれた佐々木先生に聞くと、佐々木先生は笑って答え長太郎を安心させる。

「男の急所を打つと将来、結婚できなくなるって本当?」
「いや、心配するな。保健の先生もたいしたことないって」

長太郎はヒトミちゃんが好きでやはりこの時は将来ヒトミちゃんと結婚したいと考えていただろうから、結婚できないと言うのは大変な問題だったのかもしれない。ヒトミちゃんが子供の話を持ち出した時にすぐに自分との結婚に話を結びつけたのも、ヒトミちゃんと大人になったら結婚するんだと常に考えていたせいかもしれない。

話は第3話に戻るが、第3話では公一のせいでヒトミちゃんが長太郎と恵子ちゃんがじゃれあっているのを見て2人の仲を誤解する。この誤解を解くために長太郎がヒトミちゃんへの気持ちを手紙に書く。
これを見ると好きな人に誤解された長太郎、やきもちを妬くヒトミちゃんを見せるために恵子ちゃんという人物が使われたような気がする。恵子ちゃんが長太郎を好きなんだろうなと思えるのは、この第3話と痴漢を退治した第7話で長太郎を褒め称えて長太郎にもたれかかって嬉しそうにした時だけで、それ以後はそうした節が見られないからだ。

当初、恵子ちゃんが担っていた役割は第17話で登場してきたタマエや第41話で登場してきたノリコちゃんが担う事になる。長太郎の気持ちをヒトミちゃんが誤解してやきもちを妬く。普段は長太郎の気持ちを相手にしないヒトミちゃんが時々、妬くやきもちは長太郎が好きで妬くものか、私を好きなはずの長太郎君が他の女の子に興味を示すなんて許せないわ!というプライドからくるものなのか、その両方からなのか、ヒトミちゃんの気持ちは前にも考察したがやはり分かりにくい。

タマエもヒトミちゃんも言葉にして長太郎の事を「大好き」と言ったけど、ノリコちゃんだけは言わなかったな。ただ、長太郎にヒトミちゃんをどう思っていたかを聞いて長太郎の答えにすごく嬉しそうな顔をした。その顔を見ただけで、ああ、ノリコちゃんは長太郎が好きだと分かった。

「あの子の事好きだったの?」
「もう、嫌いだよ」
「そう」

さて、恵子ちゃんが長太郎を好きだというのは最初の頃で終わるのだが、それでも第30話で2人が叢で2人きりでいる場面を見ると少しドキドキする。この場面を公一が見ていなくて良かったと思ったりもした。もし、公一が見ていたら第3話よりもややこしい誤解を生んでいたのではないかと思うから。この第30話では恵子ちゃんの様子がおかしくて長太郎達が心配し、この時、明子が恵子ちゃんが恋愛をしているからだと推測するので、明子が公一の話を聞いたら「やっぱり恋してたんだわ」となって公一と明子で長太郎と恵子ちゃんの噂が流れ、正彦と小百合が冷静に「そうかもしれないね」と固定して収拾がつかなくなっていたかもしれない……と余計な妄想をしてしまう。

明子も小百合も少女漫画が好きで長太郎に言われて自分達をその漫画の主人公と重ねて恋に恋していたりする。明子は特にその傾向が強く、こうした恋絡みの話をしたり、知ったりするのは大好きなような気がする。妙にワクワクするというような、多分、明子はワイドショーとか、女性週刊誌が好きな主婦になっていったに違いない。

誰が誰を好きだとか、自分が誰を好きなのかとか興味をしめしたり、それを相手や周りに悟れたくなかったり、好きな相手に誤解されたくなかったり、やきもちを妬いたり妬かれたり、勘違いして有頂天になったり、がっかりしたり……。『俺はあばれはっちゃく』は長太郎のヒトミちゃんへの初恋だけでなく、てるほの初恋、ヒトミちゃん、恵子ちゃん、明子、小百合、正彦、公一のてるほへの想い等、まだ幼くて見ているだけでくすぐったくなるような恋や恋への思いが描かれていたと思う。

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