柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

心配だから

『気まぐれ本格派』第10話で大学受験の為に図書館で勉強をしている霧子に男が出来たかもしれないと心配した一貫は霧子の留守中に部屋を勝手に覗いて机の引き出しから、「女子高生の性の悩み」を特集した雑誌や『異性交際法』等の本を見つけて帰ってきた霧子を問いただす、勝手にそんな事をされた霧子は酷く傷つき家を飛び出してしまう。

 一貫は心配のあまり霧子の相手だと思われる大学生の吉沢さんに会いにいき、霧子の事をどう思っているのかを聞くと吉沢さんは一貫が心配するような事はないと否定する。

「お兄様のご心配は分かりますがそんな気持ちはございません」

 そして、その場に丁度きた自分の婚約者を紹介する。
一貫の行動に腹の虫が納まらない霧子は親友の鳩子にその気持ちをぶちまける。

「あんな妹思いの人いないじゃない」

 鳩子はそう言うが霧子の怒りは収まらない。家に帰ってきても怒っている霧子だったが、袖子さんの言葉や楓さんの占いで一貫に不吉な事があると言われたり、中々帰ってこない一貫を心配して探しに歩く。

 結局、心配から出た行動とはいえ霧子の気持ちも考えなかった一貫を霧子が許してくれる。一貫はこれと同じような事を第25話で今度は新ちゃんに対してやっている。これについてはすれ違う心 - 柿の葉日記に詳しく書いた。一貫は霧子の件であまり学ばなかったのかな?と感じた。

霧子も新ちゃんも一貫の行動に酷く傷つくのだが、結局、周りが「あなたを心配しての行動だから許してね」と言い、霧子も新ちゃんも結局は帰ってこない一貫を心配して、一貫の気持ちを考えて一貫を許してくれる。一貫よりも年下の妹の霧子や甥の新ちゃんが大人になって広い心で一貫を許す。周りが一貫を許し、彼の個性を認めて一貫の存在を許してくれる。一貫はいい人だが、こうして彼は成長することなく変わることはない。このドラマで成長するのは一貫ではなくて、周りの人間の方なのだと思った。楓さんの時も小太郎の時もやはり変わったのは二人の方で一貫が変わる事はなかった。

 ちなみにこの第10話で吉沢役でゲスト出演した佐藤仁哉さんは、新ちゃん役だった吉田友紀さんが主演した『電脳警察サイバーコップ』でバロン影山を演じている。この時は新ちゃんと吉沢さんの場面はなかったが、この11年後に霧子が憧れた吉沢さんが新ちゃんの敵役になろうとはこの時はまだ誰も知る由もない。