柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

大真面目だけど

『鉄人タイガーセブン』は基本的にシリアスな話。だが、この作品はいろんな意味で突っ込みどころが満載な作品だったりする。真面目でハードであるが故にそれとなしに見てしまうのだが、冷静に見ると「え、それでいいの?」と思ってしまう場面があったりする。

 有名?なのが第1話でファイトグローブを嵌めた後でキックで敵を倒す。(グローブを嵌めた意味はどこへ…?)第12話で次郎と遊ぶ三平がハーモニカで吹いているのは「鉄人タイガーセブン」のオープニング(なんで劇中の人物が自分たちが出演している番組のオープニング曲を知っているの?)第19話では剛も主題歌を歌っているし…。第23話で剛がオートバイで轢いてしまった子供の見舞いにタイガーセブンの人形をプレゼントするとか。(ウルトラマンと違って劇中の中でタイガーセブンは一般の人達から批判され厄介者扱いされていた。人を助けていたのに、逆に思われて恨まれていたりしている)

 特に後者はこちら側(現実)とむこう(ドラマの世界)が入り混じってしまっている。第四の壁が曖昧になっていてドラマの世界としてはおかしな事なのにうっかりすると、それを自然に受け入れてしまう所がある。話としてはシリアスで真面目な為に余計にその可笑しさに気付きにくい。いや、少しは「あれ?」って思うが、話の真面目さにそれに突っ込むのが野暮に思えてくる。

 考えてみると「タイガーセブン」に限らず、「あれっ?」て思う所が作品の中で大なり小なりあって、それでもそうしたお約束を受け入れて作品を楽しむという事はある…と思う。あると思うのだけど、「タイガーセブン」は意識的に第四の壁を壊しているのでも、話の定型としてのお約束と言う訳でもないので…なんというか…、でも、それをギャグで作っている訳では決してない所が、シリアスで大真面目でありながら時に笑い草としてこの作品が後世に語り継がれている所なんだろうな…と思う。(私は「鉄人タイガーセブン」が好きだけどね!)