「宿題やったのか?」
「(小声で)やってない…」
「あ?」
「(さらに小さい声で)やってないんだよぉ」
「全然、聞こえない」
「(大きな声で怒鳴るように)やってないよ!」
相馬家の朝の一コマ。雄作さんに「忘れ物はないか、宿題はやったか」と聞かれた智。忘れ物に対しては元気よく「ないよ!」と言った智だったが、宿題の事になると途端に元気なく「やってない」と言う始末。宿題をやってないことに少し後ろめたさを持っているものの、最後は開き直って怒鳴って答えている。というより、雄作さんにしつこくされてそれを断ち切ったんだろうな。智の宿題はすぐ上の兄瞳が見てやっているようだが、瞳は「あんにゃろ、宿題なんてないなんていいやがる」と答え一郎さんに「しょうがないな、現職の高校教師があんなチビに騙されちゃ」と言われている。
これが『気まぐれ本格派』の新ちゃんだと宿題やったのか一貫に聞かれて、さっさと片付けてしまう。
「今日は漢字の書き取りだから簡単なんだ」
「じゃあ、先にそれをやってこい」
「うん、分かった」
また、別の回では霧子が袖子さんに新ちゃんの宿題の状況を伝えている。
「新ちゃん、もうすぐ宿題終わるわよ」
新ちゃんが宿題を忘れた事はないんじゃないかな。忘れ物に関しては袖子さんとこんなやり取りをしている。
「忘れ物はない?」
「分からないよ。覚えていれば忘れ物って言わないんだよ」
「理屈っぽいのよ新ちゃんは」
さて、これが長太郎になると…。
「長太郎、宿題は?」
「ないよ!(小声で)と言うのは嘘だけど」
母ちゃんの問いにあっさりと淀みなくさらりと答えている。同じ宿題やったのかという質問に対しても3人それぞれの個性が出ていて面白い。
夏休みの宿題に関しては三作品共に触れてなかったが、想像するに智の場合は休みの最後に纏めてやりそうで、新ちゃんの場合は計画的に進めて最後の方は余裕をもって過ごしていそう、長太郎は…やってあるやつとやらないままのがあってもそのまま学校へいくような気がする(2代目は最終日に纏めてやっていたけど)
お酒に対するリアクションも智之、新太、長太郎の3人でそれぞれ違う。隙を見てお酒を飲もうとする智と(でも、事前に気づかれて阻止される)、一貫に「飲め、飲め」と薦められて困った顔をしてにっこり笑ってお酒を拒む新ちゃん、父ちゃんのビールを飲んで目を回す長太郎、後はディスコに行った時にテーブルにあった飲み物を勝手に飲んでいたけど…あれは多分お酒だろうなぁ…(お茶かもしれないけど)
3人の中では長太郎だけが酒の味を知っているという事になるのかな。長太郎の場合は赤ん坊の頃に誤って飲んだ訳だけど、恐らくなんでも好奇心を持っていた赤ん坊だったんだろうな。