柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

勇敢なヒトミちゃん

 ドラマでは持ってきたサインボールで遊んでいたヒトミちゃんでしたが、原作ではただそのボールを教室で皆に見せていただけでした。それを男の子に取られて朝比奈のじいさんの家の庭に放り込まれてしまうのです。
そして、最初に朝比奈のじいさんのところへボールを取りに行くのはヒトミちゃんなのです。

「ごめんください」
「なんか用か?」
「そうよ。用があったから来たの」

 これは原作でヒトミちゃんが朝比奈のじいさんの所へボールを取りに行った時のやりとりです。「俺はあばれはっちゃく」の第1話を知っている方なら、この会話に聞き覚えがあると思います。ドラマでは少し台詞が追加されていますが、これはドラマの長太郎と朝比奈のじいさんの会話なのです。

「ごめん」
「なんだ坊主?」
「あんたは?」
「当家の主、朝比奈元之介じゃ」
「日本刀は持ってないようだな」
「何をブツブツ言っておる」
「なんでもねぇ」
「わしに何か用か?」
「用があるから来たんだ」

 ドラマの長太郎がそうであったように原作のヒトミちゃんもシェパードに驚いて一度は逃げて帰ってしまいます。でも、納得いかなくてもう一度訪ねるのですが、やはり追い返されてしまいます。ヒトミちゃんが半ベソをかいている所へ長太郎が来て事の成り行きを聞き、今度は長太郎がいろいろと作戦を考えてボールを取り返しに行くのです。
原作を読んでいるとドラマの長太郎には少しだけ原作のヒトミちゃんの要素が付加されているように見えます。(父ちゃんと対等に言い合って負かしてしまうなど詳しくは、原作のヒトミちゃん - 柿の葉日記)ちなみにドラマの長太郎の第一声は上にあげた会話の第一声の「ごめん!」だそうです。(DVD解説書吉田友紀さんインタビューより)

 ついでにドラマでは三浦友和さんのサインでしたが、原作では当時流行っていたバレーボールのドラマに出演しているスターのサインでした。原作が 1970年の作品ですから、その頃に人気のあったバレーボールのドラマというと岡田可愛さん版の『サインはV』(1969年~1970年)とかでしょうか?
ドラマではなぜサインをしてもらうのにバレーボールなのだろうと思いましたが、原作を読むとその理由が分かります。