柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

フェミニストの正彦と鈍感な長太郎

長太郎が夏休みを前にしてヒトミちゃんを江の島の旅行に誘ったのを知った正彦が長太郎に尋ねる。正彦に小馬鹿にされて長太郎は掴みかかるが、正彦はあっさりとかわしてしまう。

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『俺はあばれはっちゃく』24話より

「長太郎君、ヒトミちゃんと江の島に行くんだったら、交通費や食事代が必要だよ。君、お金持っているのかい?」
「みんな俺が持つわけか?」
「当たり前だよ。そんな事も知らないでデートに誘うとしたのかい?」
「そういうお前はよ、女の子をデートに誘ったことがあるのかよ!」
「東京ではちょくちょくね。ま、デートを申し込むよりお金を貯める事が先だね」

第17話でタマエに自分を売り込んでいる姿や、デートの話を聞くと正彦はかなりのプレイボーイのように見える。女の子との付き合いも豊富で扱いにも慣れていたのだと思う。正彦が女の子に人気があったのも、顔や頭、運動神経が良かっただけでなく、そうした面も影響していたと思う。

正彦はもててる自覚があってそれを自慢しているが、不思議と嫌味な感じが出てこないのが不思議だ。時々、何様だと思う事はあるけれど…。

それに比べると長太郎は幼いかなと思う。父ちゃんもそうだが、長太郎も女の子の気持ちには鈍感で本人に悪気はないのに相手に不愉快な思いや悲しい思いをさせてしまう。例えば、 第13話。

「佐々木先生と岩崎先生は愛し合っているんだよな」

こんなことを言ってヒトミちゃんを泣かしている。この時はてるほにこんな風に諭された。

「馬鹿ね、そんなこと言っちゃったの?いい、女の子ってものはね、男の先生に憧れを持っているものなの。憧れの先生に抱いていた夢が壊されちゃったの。あんたが壊したんだからね。分かんないの?」

第52話では、スケート場で明子と小百合にスケートを教えてと言われても無視ししているし、それを見ていた公一にはこんなことをいわれていた。

「こういう場合は教えてあげると女の子に人気が出るんだけど」

第52話では少女マンガを馬鹿にした長太郎はてるほからも、以下ように言われている。

「長太郎、そんなことばっかり言っているからいつまでたっても女の子にもてないのよ」

ここでも長太郎の女の子の気持ちの分からなさが出ている。

女の子の気持ちに鈍感でヒトミちゃんに一途で他の女の子にもてることには興味がなかった長太郎。でも、それが長太郎の魅力の一つだった。長太郎とは正反対だが女の子に優しくて決まり事に厳しかった正彦の性格もそれはそれで正彦の長所だったと思う。