柿の葉日記

主にテレビドラマ「あばれはっちゃく」について語る個人ブログです。国際放映、テレビ朝日とは一切関係がありません。

誰に似たのか

『すぐやる一家青春記』(1977年)で吉田友紀さんが演じた智之はお金儲けが大好き。次兄の瞳(演:高岡健二さん)をおだてて金をせしめたり、その兄が監督する母校の野球部を応援する為に梅林高校の校旗を手作りして同級生に10円で売りつけたり、鈴虫を増やして売ろうと考えたり…。
同居人の武志さんが(演:小倉一郎さん)言いますが、本当に相馬家の誰に似たのだろうと思います。

「本当に誰に似たんだか、すごい経済観念ですね。末恐ろしいというより末頼もしいですよ。上のお二人(長兄の一郎さんと次兄の瞳の事)と違って」

 相馬家の人達は基本的に父親の雄作さん(演:小林桂樹さん)を筆頭に皆お人好しです。3兄弟の長兄の一郎さん(演:秋野太作さん)は調子のいい所はあっても真面目で恋愛には不器用で損ばかりしている所があります。次兄の瞳(演:高岡健二さん)は恋人の麗子さん(演:木之内みどりさん)の気持ちに鈍感な野球バカで、武志さんはしっかりしているけれど大好きなさつきさん(演:岡まゆみさん)には弱い。お祖父ちゃんの儀平さん(演:花沢徳衛さん)は好き勝手に生きているけれど、やはり愛人のおしんさん(演:井川邦子さん)には弱い。

 智もお人好しな面を持っていましたが、お金に対する執着心と言うか経済観念に関しては本当に相馬家の誰に似たのだろうと思います。相馬家は古くからの大きな家で土地も沢山もっていたのですが、8年前に儀平さんが選挙に出て負けてしまい土地をかなり手放してしまっています。

 相馬家の末っ子の智之は兄二人とはだいぶ年が離れていて、母親の思い出がありません。智之は一郎や瞳と違って母親もお金もない。祖父や父、兄達や武志さんが女性に振り回される姿を見て育ってきたのですから、女の人やお金に対して相馬家の最年少でありながらシビアになってしまったのかもしれません。

 智之の他の相馬家の人にはない経済観念は環境で出来たものだと思いますが、お人好しな部分はやはり相馬家のものだと思います。強いて挙げれば智之はお祖父ちゃんに似ているかなというのが私の感想です。